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おせっかい令嬢は悪役回避してハッピーエンドを目指します!~転生先は現代に似た財閥異世界!?~  作者: 星降る夜
第2章 小学校

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79 お兄様が増えた!


 図書室がお気に入り。


 やっと本がたくさん読める。だから幸せなの。


 北川さんは、私がいると話しかけづらい人達が遠巻きで見ているのがわかったから、誘ってはいない。お教室でおしゃべりしているんだと思う。


 私は嫌われているのか?特に何もしていないけれど……


 多分、青空さんが何か言っているんだろうな。


 北川さんはクラスにお友達や知り合いがいるみたいなのに私と一緒に行動してくれる。何でも、気を遣わなくて良いから楽なんだって。まっ、中身32歳なんでね。


 そんなわけで私は昼休み1人図書室で過ごしている。


 もとい、過ごしていた。


 目の前には神馬君のお兄様が座っている。図書室へ行く私を見つけると一緒にここへ来たのだ。アウトドア派ではなかったのだろうか?不思議に思い神馬君のお兄様を見つめた。


 「そんなに見つめられると照れるよ」


 本を置きながら全く照れない様子でこちらを見てくる。何か聞きたいことがあるのかも知れない。


 「あの、中庭で遊ばないのですか?」

 「今日は聞きたいことがあったから」


 やっぱりそうなんだ。何だろう?


 「何でしょう?」

 「東郷寺や西園寺の付き合いっていつ頃から?」

 

 なんだそんな事か、確かお祖父様の学生時代だったよね?


 「えっと、お祖父様達が学生の頃からお友達だったと……」


 机の上に本を置くと興味深そうに両肘を机についた。


 「ふ~んそうなんだ。で、君はいつから龍一郎さん達と親しいの?」


 親しいと言われて首を傾げた。私よりは月光院家としての繋がりがあるから家同士のお付き合いのような気がする。初めて会った音楽会の時も、招待状は月光院家に来ていた。


 「親しいかどうかはわからないけれど、去年の11月頃から?最近はうちの運転手に空手を習いに来ていてます」

 「運転手に、空手?」


 神馬君のお兄様は空手ねぇ?と怪訝な顔をする。


 ”他に興味があるんじゃなかったのか?”と呟いていた。


 「空手には興味がありますか?」

 「ん~~、考えておくかな?それよりも、この間は楽しかったね。また遊びにおいで」


 行けるかな?何となくだけど、行動を制限されているように思うんだ。最近。


 「あっ、愛梨花ちゃん。あれっ?敬、お前、外に行かないのか?」


 呼ばれて振り向くと、雪二郎君が図書室の入り口から覗いていた。珍しい。神馬君を探しに来たのかな。私達を見つけると足早にこちらへやって来た。


 「女の子達が探してたぞ」


 いつも丁寧な物言いの雪二郎君もお友達といると気さくに話しているのが、新鮮で何だか面白かった。


 「あいつら、しつこいからイヤなんだ」


 神馬君のお兄様が端正な顔をゆがめた。本当にイヤそうだ。


 「うん、わかる。そんな事より、お前この間、愛梨花ちゃん誘っただろう?兄様がよく言っとけって」

 雪二郎君が神馬君のお兄様の肩に手を置いた。


 「ふ~ん。何を?」


 ポンポンと肩を叩く。


 「兄様を通せって事かな?」

 「月光院さんの兄貴じゃないだろう?何故?」


 怪訝そうな顔を私に向けた。


 そうなんですよ、龍一郎君はこの間私が迷子になってから心配性になっちゃって、それが過ぎるというか……私もどうしたものかとは思っているんです。


 「あのぉ~、この間、私が迷子になったから心配しているんだと思います」


 お兄様は心配性なんですね。無言の相づちを雪二郎君に求めた。雪二郎君も頷いている。


 「そこ?月光院さんはお兄さんいるでしょう?何で龍一郎さんが?」

 「ええ、まぁ。我が家の兄は心配性ではないので、代わりに心配してくれているというか……」


 神馬君のお兄様は理解できないと言うように首を振った。まぁ、普通そうだよね。何だかため息が出るぞ。


 「よし!愛梨花ちゃん。俺を兄貴だと思って良いぞ」


 神馬君のお兄様はそう言って手を伸ばすと、私の頭を撫でる。神馬君のお兄様が私の名前を呼んでくれた。


 雪二郎君が慌ててその手を払った。


 「敬、なれなれしいから。愛梨花ちゃん。僕の方が先だからね。お兄さんと呼んでね」


 私の側へ来て肩を抱いてくれた。


 「あっ、俺は敬だから、ケイ兄で」


 神馬君のお兄様が自分を指さした。


 私はいきなり兄が2人増えると言うことに、何と言って良いかわからず、目を瞬いた。2人とも嬉しそうに微笑んでいる。


 これは”ありがとうございます”の一択以外は無い?


 じんわりと暖かいものが胸に広がった。お兄様が2人増えた。


 嬉しくて自然と頬が緩む。


 「ありがとう。凄く嬉しい」


 微笑むと2人とも赤くなってそっぽを向いた。男の子って可愛い。自分で言ったのに、恥ずかしいんだね。虎太郎君もよくそうやっている。


 可笑しくて、嬉しくて、笑った。


 それから時々、私が図書室にいると神馬君のお兄様が顔を出す。大抵は雪二郎君と一緒だ。お菓子の本やお料理の本を2人で眺めていると雪二郎君が笑う。


 またおやつを一緒に作る約束をしたら雪二郎君が驚いていた。神馬君のお兄様に料理は似合わないと言っていた。確かにアウトドア派に見える。


 皆で作って皆で食べるのも楽しい。


 今度は是非うちでやりましょうね!


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