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おせっかい令嬢は悪役回避してハッピーエンドを目指します!~転生先は現代に似た財閥異世界!?~  作者: 星降る夜
第1章

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49 水族館はどこへ?


 バレンタインデーも無事に終わり幼稚園では卒園式の準備に大わらわだ。


 卒園遠足も企画されていて、水族館に行く予定だ。


 前世を思い出してからはそれ以前の記憶がないから、幼稚園での遠足は今回が初めて。


 前世での幼稚園の遠足なんて覚えていない。かろうじてあるのが東京タワーかなぁ。


 それも母に聞いて見ないと本当に行ったのかは定かじゃぁないし。


 遠足は楽しみにしていたんだけど、お祖父様は行かなくていいと言う。


 行きたい。どうしようかな?


 原因は幼稚園の度重なる対応の悪さ。


 クリスマス会の衣装の件と書庫の件を、園長先生は私の不注意ということにした。


 でもお祖父様は幼稚園のスタッフにも疑いの目を向けていた。子供を預かっているのに自覚がなさ過ぎると。


 防犯上の問題も指摘しているみたいで、密かに調査もしている。


 クリスマス会の時とは違い、私の保護者がお祖父様に変わっている。


 お母様やお父様と違ってお祖父様にはごまかしや嘘がきかない。


 何か問題があれば弁護士や第三者委員会を立ててがんがん行くタイプだ。


 幼稚園の保護者会に出て問題を定義するなんて生ぬるいことはしない。


 気がついたら幼稚園が消えてる事態さえ考えられるものね。


 大体、幼稚園の保護者会にお祖父様が出て行くイメージがわかない。


 幼稚園も来られたら困るんではないだろうか。


 そこまで考えると大きなため息しか出ない。半端ないよね。


 園長先生始め理事長など、今頃焦りまくりじゃないだろうか?


 今まで我が儘お嬢様が気に入らず、ないがしろにしたところで両親も、特に母親が教育に関心も示さず放任していたからやりたい放題だった。


 幼稚園もまさかお祖父様の養子になっているとは夢にも思わず……と言った所なんだろうなぁ。


 何せ、お祖父様は厳しいと有名だから。


 幼稚園危うし!


 お祖父様は”子供は知らなくて良い”と詳細は教えてはくれなかった。


 お祖父様の参加しなくていいと言うのは、参加してはダメだって事だよね?


 余計に行きたくなるのが子供の心理。何とかしないと……


 西園寺家での、お花のお稽古の時にバレンタインデーの話になった。虎太郎君がチョコレートを2つ欲しかったみたいだと話した。


 「あら、きっと愛梨花ちゃんからは別に欲しかったんだと思うわ」


 虎太郎君のお母様が笑いながら紅茶を入れてくれた。


 「えっ?」


 お母様の言葉を聞いてはっとした。下を向いて小石を蹴っていた虎太郎君の姿が思い浮かぶ。


 それでいじけてたのか。連盟がイヤだったんだ。


 私も”両親からよ”っていうよりは別々にもらった方が嬉しい。


 これからは気をつけなきゃ。


 ごめん、虎太郎君と翔君。だから翔君も苦笑してたんだ。


 黙り込んでしまった私を見て虎太郎君のお母様は話題を変えてきた。


 「愛梨花ちゃんも卒業遠足は楽しみでしょう?お母様は見えるのかしら?」


 そうなんです。良いことを聞いてくれました。


 丁度誰もいないから。参加できないのです。


 「お母様が仕事で海外なので誰もいなくて、お祖父様が参加するのはダメだって」

 「あら、そうなの?」


 虎太郎君のお母様はティーカップを置くと残念そうに眉尻を下げる。


 「虎太郎君と一緒に行きたいのに」


 下を向いて肩をふるわせて両手を握りしめた。ちょっと女優してます。


 「まあ、愛梨花ちゃん泣かないで。うちの人にも聞いて見るから」


 お母様は私を抱き寄せてぎゅうっとしてくれた。だましているみたいで後ろめたい。


 虎太郎君のお父様とお祖父様とは親しいみたいでよく連絡を取っているそう。


 ”月光院様にはいつもお世話になっているのよ”なんて言いながらお母様は私に色々と教えて下さった。


 何でも虎太郎君のお祖父様とお祖父様が親友だったそうで、早くに虎太郎君のお祖父様が亡くなった後は何かと相談に乗っているんだって、知らなかった。


 虎太郎君のお母様はその場で直ぐに虎太郎君のお父様に電話をかけた。


 「あなたも幼稚園の遠足は知っているでしょう。実は、月光院様がね・・・・・・」


 しばらく話していた電話を切るとお母様はニッコリ微笑む。


 「ふふ。主人が良い考えがあるんですって!楽しみにしていてね」


 おおっ!頼んでみるものですね。涙をふいている振りをして微笑んだ。


 「ありがとうございます。虎太郎君と一緒に行けて嬉しいです」


 ごめんなさい。気持ちは半分だけです。心の中で謝る。


 その時はまだ知らなかった。セレブは桁が違うのだと言う事を。


 数日後幼稚園で配られたパンフレットは卒園クルーズだった。2泊3日?


 水族館からクルーズ?どうしてこうなった?


 数日前に虎太郎君のお母様と話した事が頭をよぎる。


 も、もしかして……私のせいかぁ~~~!!!


 家に帰るとお祖父様が待ちかねていた。幼稚園でもらったパンフレットを見せた。もうご存じだったみたいだ。


 「西園寺君から是非愛梨花ちゃんもうちの船に乗ってくれないかと言われてな」


 お祖父様はご機嫌良さそうに私を抱き上げた。


 「虎太郎君のお父様から?」


 お祖父様が言うには何処かの国の王室が日本に来られて1日だけクルーズで案内するそうなんだ。


 その船が西園寺様の所の中型クルーズ船で1日だけかぶるけどそのまま幼稚園で使って良いって。


 つまり最初の1泊目は子供だけで次の日王室が下船した後保護者が乗船してきて2泊目。

 

 王室って子供達にはいい顔をするんだよね。”慰問してます”みたいな感じだよね。


 へぇ~色々あるんだね。


 クルーズ船かぁ。


 人生初かも!やったあ!




 いつも読んでくださりありがとうございます。花粉症が出てしまい集中力が欠けてます。この時期はダメですね。

 更新が少しゆっくりになってしまいます。申し訳ありません。

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