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異世界に来た俺はチート能力があって魔王に会った瞬間倒した。  作者: ライトニングブロッカー 教
第七章 暗黒・異世界転生の章。
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第10話 勇者の招待。

 勇者の家に来た。


「お茶です」


「ありがとう」


「おいしい?」


「マイルド」


「そりゃ、まいるどー、なんてね!(^_-)-☆パチン」


「あははは!」

「あははは!」


 つかみは上々(じょうじょう)


 さて、聖剣ミストルテインの本来の力を解放してもらうため、勇者に恋をしてもらうため、がんばるぞ!


 俺はキョロキョロする。


 誰もいない。


「両親は?」


「いないわ」


「仕事?」


「いいえ。・・・・・・・・・・・・死んだわ」


「そ、そうか・・・」


 しーん。


 ズズズ。


 部屋が静まり返って、俺のお茶を飲む音が、みょうに大きく響く。


 ・・・なんてことだ。


 初っ端(しょっぱな)からつまづくなんて。


 俺は恋の話しがしたいのに、とてもじゃないが、そんな雰囲気じゃ無くなった。


 俺はカラカラののどで、無理矢理声を出した。


「せ、戦争か?」


「・・・いいえ、船が沈没したのよ」


 勇者は涙を流した。


 作戦開始13秒で、勇者に恋をしてもらう作戦は、立て直し不可能な段階になっていた。


「すまない、勇者」


「・・・・・・クレア」


「え? なんて?」


 声が小さくて聞き取れない。


 勇者は机をバンッて叩いて、立ち上がる。


「だからッ! 勇者じゃなくてッ! クレアって呼んでッ!」


「わ、わかった。クレア」


「えうぃっ!?」


 クレアは銃弾に撃たれたみたいに、両肩を跳ね上げた。


「・・・・・・・・・・・・なによ」


 クレアは下を向く。


 サラサラの長い髪で、顔が隠れ、表情が分からない。


「べつに、ただ、呼んだだけだ」


「・・・・・・・・・・・・そう」


 しーん。


 ズズズ。


 ふたたび、俺のお茶を飲む音が、みょうに大きく響く。


 なんか、呼吸はできるのに、窒息しそうだった。


 心臓を針で刺されている気分と言えば、分かりやすいかもしれない。


 心の冷汗が止まらない。


 全ステータス(無限)だけど、空気の重さで、死にそうだ。


 俺は立ち上がった。


「ウマいお茶だった。感謝する。そろそろ帰るな。ばいばい!」


「えッ!? もう帰るのッ!?」


「ああ、お茶を一杯いただいたしな」


「ああ、ええっとッ! そのッ! まだッ! えーっとッ! あッ! そうよッ!!!」


 クレアが台所へバタバタ走っていく。


「これッ! 今から作るからッ! 一緒に食べないッ!?」


 クレアがパスタを持ってきた。


 すごいいきおいだ。


「しかもねッ! 高級パスタよッ!」


「・・・わかった、食べよう」


 俺はふたたび、椅子に座った。


 クレアが嬉しそうな顔をする。


「うんッ! すぐに作るから、テキトーに待っててねッ!」


 クレアがバタバタと台所へ走っていく。


「・・・パスタか」


 ここから、クレアが料理をする後姿が見える。


 恋の話しができなかった。


 俺はどうやれば、キャピキャピなコイバナをする雰囲気にできるかと、頭をかかえるのだった。

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