第22話 異世界に来た俺はチート能力があって魔王に会った瞬間倒した。
「あははは! 愚かな人間だ!」
「アレス! アレス!!」
魔王の高笑いと、勇者の悲痛な叫びが響く。
「さて、残るは勇者のお主のみとなったな」
リーナは膝をつき、涙を流し、名前を叫び続ける。
「無様だな。いっそ一思いに殺してやる」
リーナは立ち上がらない。
魔王は片手を上げ、手に能力を集め始めた。
「・・・やめろ」
後ろの土煙から、声がした。
「・・・え? ・・・その声。嘘でしょ?」
「まかさ!? ヤツは我の能力が直撃したはず!?」
ザッ。ザッ。ザッ。ザッ。
土煙から誰かが歩いてくる。
「な、な、な、何だ!? この今まで感じたことの無いこの強い能力の感じは!?」
「・・・ア、アレスなの!? いったい何なの!?」
ザッ。ザッ。ザッ。ザッ。
「ヤツは無能力では無かったのかッ!!? 能力を隠していたとでも言うのかッ!!!?」
「・・・・・・アレス・・・・・・なの?」
「・・・・・・ふう」
アレスは無傷だった。
ポケットに手を入れ、魔王を睨みつける。
アレスの雰囲気が違う。
アレスの目つきが違う。
アレスの口調が違う。
勇者と魔王は感じていた。
アレスから感じる。
圧倒的な能力を。
あまりに強者の存在を。
勇者と魔王は冷汗を流し、喉がカラカラになり、微動だにできない。
「・・・・・・貴様、何者だ?」
「・・・・・・アレスなの?」
「ただの一般人だ・・・・・・・・・・・・・死ねッ!!!」
チート能力ッ!!!
「グアアアアアアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
俺は魔王を倒した。




