第6話 不治の病。
「調子がおかしいんですけど、診てもらってもいいですか?」
「いいよ。アレス、どうしたんだい?」
病院に来た。
ボクは深刻な顔で相談する。
「ズキリと頭が痛むと、目覚めろって聞こえたんです」
「うん」
「謎の声が思い出したとか、嫁がどうのとか、ボクに語り掛けてくるんです」
「そうか」
「謎の声に誰って聞いたら、俺だって言うんです」
「へえ」
「魔王を倒せって言ってくるんです」
「ほお」
「ボクってヤバい病気なんですか?」
「・・・」
先生は書いていたペンを置き、ボクを憐れむような目で見る。
「・・・病気だね」
「病気なんですか!?」
「うん」
「謎の声をとめる方法はないんですか?」
「病院で治せない」
「なんだって!?」
「病気の症状は診断して特定したよ」
「なんですか?」
「邪気眼系だ」
「邪気眼系!?」
「ああ」
「それってヤバくないですか?」
ズキリ。
「ああ、頭が痛い! 先生! また声が聞こえます! 俺の本来の力は魔王にあった瞬間倒すほど強大な力だ! って言ってます!」
「アレス、すごいよ!」
「しきりに異世界を救え! って言ってきます!」
「かっこいいぞ!」
「やめてください! そんなんじゃないですって!」
「アレスは病気だけど、どこかが悪くなったわけじゃない。あえていうなら、頭が悪くなっただけだ。薬じゃ治せない。大丈夫だよ」
「大丈夫じゃないですよね!?」
病院から出た。
『・・・・・・お前、病気か?』
「違うって!」
周囲の人がビックリする。
独り言を言っているようにしか見えないようだ。
「これはヤバい」
ボクは頭をかかえて、家に帰った。




