【実践編】実際に大回り乗車をやってみた。
今回のエッセイは、前回の大回り乗車についてかるーく説明したエッセイを踏まえて、筆者が実際に以前敢行した大回り乗車の実際のルートを、これまたかるーく説明したものとなります。前回の初級編(?)エッセイは、ページ下のほうにあるリンクを踏んでいただくか、なろう内で「大回り乗車」と検索していただくと、出てくると思います。
それでは本題に入る前に、もう一度大回り乗車についてかるーくおさらい。
・電車に乗る時の特別ルールの一種で、遠回りしても最短距離の時と同じ運賃で乗れる
・対象は大都市近郊区間内(東京、大阪、福岡、仙台、新潟の5つ)
・改札を出てはならない(これ大事)
・特急、新幹線も追加料金を払いさえすれば乗れる(ただし新幹線に関しては例外あり)
・時刻表と要相談(待ち時間によるタイムロスを防ぐため)
このほかにも細かいルールがあったりしますが、それは実際に調べたほうがより確実と思われます。また前回と同様、大阪近郊区間内での話となります。そして平日ダイヤです。
実施日:2019/02/26(火)
1.大阪駅
スタートは大阪駅とします。これはいろいろな方向に線路が伸びていて、実際にプチ大回り乗車をやる時も何通りかルートが考えやすいからです。福知山線(一部はJR宝塚線、対象範囲は谷川駅が北限)、JR神戸線(姫路~大阪間)、JR京都線(大阪~京都間)、大阪環状線といろいろ乗り換え先があります。
今回はここから環状線外回りに乗りました。後述しますが、この後紀州路快速に乗っているので、環状線から阪和線に直通して便利な内回りに乗った方がいいのですが、諸事情により外回りに乗っています。
9:50 大阪発→(環状線外回り)→10:12 天王寺着(13番線)
2.天王寺駅
大阪市南側のターミナル・天王寺駅です。ここから大和路線(実は後でちゃっかり乗ります)、阪和線に乗り換えができます。
実はここで陸橋を上って、上からの眺めを見たかったのですが、普通に窓がなくてできませんでした(ちょっと思い違いしてるかもしれない)。環状線・大和路線のホームは地上にあって、阪和線のホームは全く別の場所に高架(?)で存在します。にもかかわらず、紀州路快速は地上のホームの方から発車するんですよね。どうするんかな、と思ってたら、急激に上り坂になって、無理やり阪和線の方の線路に合流していました。
紀州路快速に乗る時の注意点としては、前4両+後4両で連結して運転しているのですが、前は関空快速として運転し、途中の日根野駅で切り離すことですね。乗る場所を間違えると和歌山に行くつもりが関空に来てた、なんてことがあり得るので注意する必要があります。まあたいていの場合は逆のパターンで、関空に行きたいのにいつの間にか和歌山に着いてた、ってトラブルの方が多いようですが。
ちなみに阪和線ホームの方にあったコンビニで昼食を調達。これからつらつら書くルートをたどる場合は、次にコンビニがあるのが奈良駅あたりになりますので、ここで食料調達するのをお勧めします。
10:25 天王寺発(15番線)→(紀州路快速 和歌山行き)→11:40 和歌山着
3.和歌山駅
和歌山駅は阪和線、和歌山線(和歌山県の北の方を東に横断して、奈良県の方へ行く)、きのくに線(和歌山県内を南下し、白浜などの海沿いを走る)の接続駅です。厳密にはこの他にもありますが。
大阪近郊区間になるのはこのうち阪和線と和歌山線だけなので注意が必要です。
やはり和歌山の中心駅だけあって、改札外にはデパートが隣接していました。が、改札を出るとアウトな旅なので、今回は断念。紀州南高梅をお土産に買いたかった。
ちなみに阪和線から和歌山線に乗り換える際は、中間改札を通る必要があります。普段は無人のようなので、インターホンで呼び出して切符を見せて、大回り乗車をしている旨を伝える必要があります。筆者が行った時は偶然係員の方がいらっしゃって、直接言うと快く通してくださいました。
11:50 和歌山発→12:58 橋本 着
4.橋本駅
和歌山線は電化していますが単線のため、途中駅で反対方向から来る電車の待ち合わせをする必要があります。そのため長時間停車する駅として、この橋本駅が挙げられます。南海高野線との乗換駅にもなっています。
筆者は電車内で食事をするのがはばかられたので、この長時間停車(10分~15分ほど)を利用して、ホームのベンチでおにぎりを食べていました。昼食にもちょうどいい時間です。ただし、2月の末だったのでめちゃくちゃ寒かったです。
13:07 橋本発→14:03 高田着
5.高田駅
先ほどの橋本駅から少し行くと奈良県に入ります。そして和歌山線の終点・王寺駅にだいぶ近くなったこの高田駅で、15分ほどの待ち合わせをします。これはおそらく別路線に入ることや、運転士交代が原因だと思われます(詳しいことは分からん)。和歌山からここまで、2時間以上もぶっ続けで運転してますし、さすがに休憩が必要なのでしょう。
ここでも遅めの昼食タイムをとることができます。改札内にコンビニがあったかどうかはちょっと覚えてないです。
ちなみにここで王寺方面へ乗り換えると、大回りルートの短縮になります(14:07発 快速JR難波行きがあります)。が、今回はせっかくなので万葉まほろば線(桜井線)に乗りました。結果としてこの選択をしたことで、だいぶしんどくなったのですが。
桜井線に乗る場合は、これまで乗ってきた電車に引き続き乗ります。
14:21 高田発→(万葉まほろば線経由 奈良行き)→15:07 奈良着
6.奈良駅
桜井線は天理市の方をぐるっと回ってくる路線なので、王寺から数駅のところにある奈良駅でも、一時間弱かかります。筆者はこれでかなりぐったり来ました。
奈良駅は大和路線の他、奈良線とも乗り換えができます。滞在時間はわずかでしたが、小学校の修学旅行の時ぶりに訪れたので、少し感動しました。
15:17 奈良発→(大和路快速 大阪方面行き)→15:44 久宝寺着
7.久宝寺駅
実際の地図を見ると一目瞭然なのですが、この時点で2.の天王寺駅のかなり近くまで戻ってきています。何なら久宝寺で降りなければ、そのまま一周してしまいます。
というわけで、ここからおおさか東線に乗り換えて放出まで向かいました。実行当時はまだおおさか東線の北区間(放出~新大阪間)が開業していなかったので、放出止まりです。
実際に電車に乗ると分かるのですが、天王寺や大阪から結構近い場所にあるんですよね。駅の利用者数も年々増えているらしく(Wiki情報ですが)、そこそこの利便性があって住みやすそうだな、と思ったりします。
15:54 久宝寺発→(おおさか東線)→16:08 放出着
8.放出駅
全国的にも難読駅名で有名ですね。時々活動報告でネタとして使っていますが、初見ではなかなか読めないと思います。関西ではなじみ深い人も多いと思いますが。
ここから学研都市線に乗り換えます。かつては片町線と呼ばれていた路線ですね。
朝の比較的遅い時間に始めて、この時点で夕方でしたが、だいぶ疲れが来ていました。ちなみにここは陸橋を上ると、線路が縦に伸びている様子が見えます。
学研都市線はJR神戸線やJR宝塚線からの直通も多く、ひっきりなしに電車がやってきますが、大半は途中の同志社前止まりで、終点の木津まで行く電車は30分に一本なのでここが注意点でしょうか。
16:25 放出発→(快速・木津行き)→17:20 木津着
9.木津駅
京都府木津川市、京都の超南部にある駅です。大和路線の他、奈良線とも乗り換えることができます。実は奈良駅の二駅隣であり、普通に行けばせいぜい十分で行けるところをめちゃくちゃ遠回りしていることになります。
ここまで来ればゴールまでもうすぐです。もっと遠回りしようと思えば、草津線や湖西線を使う手がありましたが、余裕で帰れなくなってしまうので諦めました。
17:31 木津発→(普通・京都行き)→18:28 京都着
10.京都駅
関西のJR駅のうち、大阪と並んで二大ターミナル駅ですね(という認識で合ってるはず)。ここから最後は京都線で大阪駅方面へ向かいゴールしました。京都で観光したいなら別ですが、それっぽいお土産を買うだけなら改札内で結構揃いそうな感じがしました。
ちなみに草津線を経由するともっと遅くなり、草津線からの湖西線と行こうとすると終電にも乗れなくなります。
いかがでしたでしょうか。同じ話を筆者のツイッターでもしていたのですが、それを小話を付け加えながら書く形となりました。
朝10時前に出発し、目的地到着は19時前後なので、お手軽ではありませんが時間の面では良心的だと思います。個人的には和歌山線と、桜井線あたりがしんどさのピークでした。ただ、これは一回乗ってみないと分からないしんどさですね。
今回は大回り乗車の応用編(?)ということで、実際に筆者がたどったルートをなぞってみました。本当はもっと朝早く出発したり、夜遅くまで我慢したりすれば、もっと遠回りなルートが実現可能です。なので応用編と言いつつ、レベル的には中級編くらいなのかもしれません。
大回り乗車をするにあたって、ポイントをいくつか最初に挙げましたが、その中でも最後の「時刻表とよくにらめっこする」というのは案外大事です。改札も出られない、コンビニもないような駅で三十分待ちぼうけ、ってスマホがあってもなかなかきついものがあると思います。駅によってはホームを移動するのが大変で、間に合うはずだった電車に乗れなかった、ということもあり得ますので、迷う時間も入れて10分ぐらいの余裕を見積もっておくといいんじゃないかな、と思います。
平成が終わるまであと二日、というタイミングで、平成にやったプチ旅の清算、ということで書いてみました。ここまでお付き合いいただいた方、ありがとうございました。