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何故かカゲキな体育祭(私立クリスティ学園シリーズ 魔法使いの生徒会編5)  作者: 月森琴美


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おまけ<雑談&過去拍手~体育祭編~>

『何故かカゲキな体育祭』最後までお読み下さり、ありがとうございます。

 こちらは作者のおまけページです。お時間のある方、どうぞお付き合いください。


 このクリスティ学園シリーズ 魔法使いの生徒会編は、ヒロインの中一の一年間を書いた内容です。

 20年前、書き上げてブログで連載開始したのですが、実はその時点で書いた素文には、体育祭のエピソードはありませんでした。

 5巻はまったく違う内容で、二学期の学校行事は文化祭とクリスマスを題材にした内容のみだったのです。

 書き上げてから体育祭を入れなかった事に気付きましたが、まあいいか、5月にでも終わったことにしよう、と思い、得に書くことはしませんでした。

 ブログで第一巻を連載中に、ブログ拍手なる機能を設置したのですが、これはブログ内容が良ければクリックして作者を応援する機能で、連続5回までクリック出来て、その度に作者が設定したイラストやお礼コメントを見れるようになってました。

 せっかくなのでこの機能に、応援してくださる皆様への感謝を込めて、クリックする度に特別なコメントを贈りたいと思い、スルーしていた体育祭の内容をプチノベル状態にして、キャラたちに語ってもらうことにしたのです。

 以下に記載しますのは、その当時ブログ拍手に載せていたプチノベルの体育祭編、語り部は生徒会の5人です。

 もう一つのクリスティ学園 中等部の体育祭(作者のコメント付き)を、どうぞお楽しみください。



 ブログ拍手 体育祭編


<拍手コメント1 帝>

 貴様は今、俺たちに拍手をしてくれたようだな。

 その誠意に感謝する。

 残念だが、今、まわりが騒がしくて、拍手の音がよく聞こえなかった。

 でもその熱い波動は、しっかりと伝わったから、心配するな。

 

 実は今、俺は体育祭の最中で、生徒会長としての務めを果たしている。

 体育祭が最後のプログラムまで無事に済むよう見守り、邪魔する要因は即座に排除せねばならない。

 それが俺たち生徒会メンバーの責務だ。

 だが今年はしょっぱなからトラブルが発生。

 俺の心は今、競技を観戦しながらも怒り沸騰し、どうしたものか思案している。


 クリスティ学園中等部の体育祭は、全体で赤白に分かれて対抗する。

 そして各組とも応援団を作り、応援合戦をするプログラムもあるんだが、よりによって、今年の赤組応援団長に、雅人の奴が選ばれてしまったのだ。

 おかげで開会式で俺の開会宣言のときから、隙あらば大量の薔薇が天より雨のように降り注いでくる始末。

 開会式のみならず、選手たちはグラウンドに際限なく落ちてくる薔薇を避けつつ、徒競走と長距離走を競わねばならなかった。

 体育祭を滞りなく進行させるべき生徒会副会長でありながら、奴の行動は腹立たしいこと、この上ない。

 いっそ英司に異次元転送させようと思ったのだが、直樹より「応援団長を消すのはまずい」という忠告が来てしまった。

 それで今どうすべきか、薔薇の花吹雪を睨みながら、俺は必死に対応策を考えている。

 だだ早くなんとかせねば、さっきから競技終了のたびに、体育祭実行委員総動員で校庭掃除をしてから、次の競技の準備をしているのだ。

 それだけで時間がかかり、予定時間通りに競技が進まない。

 今はしかたがないが、雅人の奴、あとで絶対超強力な電撃攻撃で渇を入れてやるから、覚悟しておけ。


作者(生徒会長、お忙しそうですね。無事に体育祭は終わるのでしょうか。拍手、ありがとうございました)



<拍手コメント2 雅人>

 君の熱いエールが今、僕の心に響き渡る。

 それだけで何百光年と離れた宇宙の彼方まで飛んでいけそうな気分だよ。

 レディ、今、僕は最高に燃えてるんだ。

 この僕の勇姿を見てくれたまえ。

 堂々たる緋色の応援団旗。

 優雅な容姿の美少年ばかりで構成された情熱的な団員たち。

 愛らしいチアガールの少女たちは、咲き誇る可憐な花のようだ。

 この美しき応援団を率い、僕達は今、誇りと尊厳をかけた熱き戦いを行っている。

 おおっ、何と赤組の選手たちの勇壮なことか。

 彼らは伝説を作る英雄、勇者たちなのだ。

 その出陣を見送り、熱いエールを捧げることの、何という素晴らしさ。

 僕は応援団長に選ばれたこと栄誉を胸に、彼らに最高の賞賛を贈りたい。

 彼らの行く先には、華やかな薔薇を降らせよう。

 彼ら勇者の華麗なる戦いの先にあるのは栄光の未来、輝かしい勝利のみ。

 レディ、最後まで僕たちの勇姿を、しっかりと見届けていておくれ。

 君はきっと生涯で最高の体育祭を観戦することが出来るだろう。

 絶対に後悔はさせないよ……って、あれ?

 

 どこへ行ってしまうんだい?

 もう席を立つなんて――なんてつれない人なんだ、君は。

 僕の姿がまぶしすぎて、これ以上見つめてはいられないのかい?

 可愛い人だね、本当に。

 出来ればもっと側に来て欲しいけど、君をこれ以上困らせたくはないからね。

 ではレディ、遠くからで良いから、僕のことを忘れずにいておくれよ。


作者(作者ですら何も言えないこの妄想ぶり……壊れちゃってるよ、この人は。拍手ありがとうございました)



<拍手コメント3 直樹>

 さわやかな秋晴れの空に、君の拍手が響いてきた。

 いつも俺たちを応援してくれる心遣い、本当にありがとう。

 俺たちは今、学校には必然の行事、体育祭を進行させている。

 といってもあの奇人変人のおかげで、俺の仕事が増えてしまったが。


 雅人の愚行に剛を煮やす帝から、俺に思念で指令がきた。

『今すぐ、この悪趣味な花吹雪をなんとかしろ』ということだ。

 まあ、この俺の発明品にかかれば、こんなのどうということはない。

 実は俺の最新作を試したくてね。

 帝にはわざと「応援団長を消すな」と言っておいたのさ。

 あんなはた迷惑な奴が応援団の前にいるもんで、団員たちも赤組も、さっきから絶句しているしね。

 応援団女子は真っ赤なミニスカ、趣味の悪い赤の透かした薔薇模様入りのアミタイツ、背中には薔薇つきの孔雀羽もどきを背負わされ、その重さに足も上がらずにいる。

 応援団男子だって、なんでまたあんな格好なんだろう。

 全員真っ赤なタキシードに赤の蝶ネクタイ。

 胸には当然赤い薔薇。

 坊主頭や長髪など多種多様な髪型と,おせじにも美男子とはいえない体格の良い中学男児が、そろって赤のタキシードで並んでる姿は、理事長初め学校関係者、外部の招待客などには、絶対に見せたくないおぞましい光景だ。

 そんな中を、雨あられと降ってくる赤い薔薇。

 しかも茎付きトゲ付き、実に競技の妨げになる。

 早くあの狂った奴の所業をなんとかしないとな。


 で、今回の俺の発明品は。

 赤なら白で対抗すべし。

 薔薇を白く凍らせる「瞬間冷凍雪姫レイコ様」だ。

 雪女をモデルにして作られたこの人形は、全身から凍気を発生させ、校庭全域を瞬間冷凍させてしまうことが可能。

 実に便利で実用的な一品だ。

 冷凍食品会社なら、喉から手が出るほど欲しいだろう。

 巨大な冷凍庫は必要ないし、瞬間で大量の商品を冷凍できる。

 そのうちこれも商品化しようか検討中だ。


 それではそろそろ始めようか。

 俺の発明品のお披露目をね。

 どんな結果が出るか、今からとても楽しみだな。

(黒眼鏡キラリン)


作者(うわわーっ、あんたが雅人君のことを奇人変人と言う資格はないと思うよ、直樹君。

てか、その発明品もかなりの線で、はた迷惑なシロモノなんでは――。拍手、ありがとうございました)



<拍手コメント4 英司>

 俺たちにいつも変わらぬ声援、どうもありがとう。

 俺は今、この学校に通ってることを、激しく後悔してるとこなんだ。

 え? せっかくの体育祭なのに、なんで落ち込んでるんだって?

 別に落ち込んではいないよ。

 ていうか、そんなヒマも余裕もないしね。


 おそらく史上サイアクの体育祭が、今、俺の目の前で繰り広げられている。

 鋭いトゲ付きの薔薇を避けながらも走りきった徒競走とリレー。

 何故か応援歌は、オペラの一節じゃないかと思われるほど荘厳なもの。

 そんなのバックに綱引きなんて、一気にやる気が失せるっつーの。

 これは一体何の悪夢かと自分で嫌になってるところに、今度は氷の塊が空からドシドシ降ってきたんだ。

 二人三脚してたから、咄嗟に横の相手を置いて、瞬間移動で逃げるわけにもいかないし。

 恐怖と絶望に、みんなの顔が固まった瞬間。

 さすが生徒会長。

 帝の魔力の強大さには、いつもながら感心させられるよ。

 彼が校庭一体を光の防御壁で覆い、全員の頭に氷塊が墜落するのを防いだんだ。

 なんとか人間は無事だったけど、校舎と駐車場の一部が瞬間凍結しちゃってね。

 おかげで校内に置いといたみんなのお弁当は凍りつき、食べられなくなってしまった。

 我慢の限界に達した帝は電撃を放出させ、諸悪の根源たる不気味な白い着物を着たマネキンもどきを破壊した。

 そして俺はクリスティ財閥系列のホテルに直行して、そこの和食専門レストラン特製豪華絢爛Aランチ重セットを校内にいる全員分、昼食までに瞬間移動させないといけない仕事が出来てしまった。

 ああっ、もう、どうして俺の先輩たちはマトモじゃないんだ。

 直樹先輩の発明品は、いつもろくな結果を出さないし、雅人先輩は「駄目じゃないか、直樹君。神聖なる青春の象徴、夢と希望、汗と涙、そして感動にあふれた体育祭を、君の氷のような野望で打ち砕こうとするなんて!」

とお決まりの悲劇のポーズで叫んでるけど、俺に言わせれば、あなたも同罪だとしか思えない。

 あーあ、直樹先輩が失敗したから、雅人先輩、午後からはもっと調子にのって、薔薇を大量に降らせるんじゃないだろうか。

 弁当送ったら、このホテルの屋上で昼寝でもしようかな。

 もう戻りたくないよ。

 あんな体育祭とは思えない校内行事には。


 作者(いつもいつもご苦労様です、英司君。生徒会メンバーの中では、唯一普通の少年たる君の役割は大きいよ。拍手、ありがとうございました)



<拍手コメント 斎>

 ここまでたくさんの拍手、本当にありがとうございます。

 今、僕達は午後のプログラムを予定通り進行中です。

 午前中の惨事は、説明したくありません。

 ただ二人の先輩のおかげで豪華なお弁当を食べることが出来たのが、せめてもの慰めだけど。

 今、僕は、僕に出来ることをせいいっぱいがんばっています。

 帝先輩のこめかみにプチプチと怒りの筋が現れて、もう限界なのを感じた僕は、少しでも力になりたくて、自分の魔力を使うことにしました。

 それでまたしばらく僕の存在が消えてしまうことになろうとも……。


 直樹先輩の人形は帝先輩が処理したし、残るは雅人先輩です。

 午後の競技でも薔薇の花が、午前中よりも更に景気良く降ってきました。

 僕は雅人先輩の背後にまわると、封印の魔方陣を敷きました。

 魔方陣の中にいる雅人先輩の魔力は、外には絶対に効力を発揮出来ません。

 さすがに覚悟してたけど、僕にはきつい魔法でした。

 だって雅人先輩は、クリスティ本家に継ぐ第二の分家。

 封じる魔力の量が半端じゃありません。

 僕の魔力で、どれだけ持つかわかりませんが、存在を維持できなくなったとしても、みんなの体育祭を楽しく終わらせたい。

 だって雅人先輩や直樹先輩もそうだけど、中学3年生には中等部最後の体育祭なんです。

 だから僕は、そのためだったら――。


 リレーのアンカー、今、最後の一人がゴールに着きました。

 僕はほっとして封印を解きます。

 どうやら最後まで魔力が持ったみたいです。

 僕の封印を破ろうとやっきになってた雅人先輩も、僕の負けだね、とちょっと寂しそうに笑いました。

 体育祭全種目が無事に終了です。

 もうこれで、僕は力を抜いて休んでもいいんだよね。

 そう思ったら、いつものように体が空間に解けていきました。

『斎っ』

 頭の中に響く声。

 英司先輩です。

 午後から姿が見えなかったけど、やっぱりいたんですね。

 僕は自分が役に立てたことが嬉しかったから、消え行く瞬間、笑顔を見せることが出来たと思います。

 体が透明になって、意識だけになったとき、僕は目を真っ赤にさせた英司先輩が、雅人先輩を思いっきり殴るとこを見てしまいました。

 僕のために本気で怒ってくれて、そんな英司先輩の想いに僕は胸が熱くなりました。


 これで体育祭はお終いです。

 おせじにも良かったとは言えないし、わけがわからない行事に成り果ててしまったけど、でもこれはこれで摩訶不思議な体育祭として、生徒の口に語り継がれる校内伝説の一つとなりました。

 特にクリスティ一族本家筆頭の帝先輩が、天よりの氷攻撃から校内全員を守り抜き、その憎むべき首魁たる不気味な雪女風アンドロイドを倒した勇姿は、みんなの尊敬とあこがれを持って伝えられたということです。

 

 僕達の体育祭に、最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございました。

 これからも、いろいろなことに巻き込まれると思うけど、僕は僕らしくがんばろうと思います。

 これからも応援よろしくお願いします。


 作者(すみません。さいごはなんだかシリアスに……でも斎君だったら、こうなってしまうのではないかと。ここまでたくさんの拍手、本当にありがとうございました)


<終わり>

 ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。

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