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フィールド探索は眷属と共に。~強敵との出会いを添えて~

お久しぶりです。

更新が遅れてごめんなさい。色々と行事が重なった為、普通に遅れてしまいました。

少し急ぎ気味に書いたので、誤字があるかもしれません。あったらごめんなさい。



―≪召喚術≫と言うスキルを習得した俺は、それを生かすべく召喚士ギルドに向かい、そこで二体の眷属を手に入れた。そうして眷属と成った二体と寝落ちするまで言葉を交わし、親睦を深めた。



―ファンタジスタ生活、二日目の朝。


「ん……うん。現実よりしっかり寝れた気がする」


 宿屋の一室で目を覚まし、体を伸ばす。……実際に睡眠を取ってみた感じ、現実より気持ちよく目が覚めた。


「良く寝てるなぁ」

『……すぅ…すぅ…』


 枕もとにフェアリーが幸せそうに、足元でスケルトンが丸まって寝ている。


 しかし、マジで現実みたいだな。

 眷属たちと寝落ちするまで話していたが、ふとした仕草も、コロコロと変わる表情も、自身の感情を描くしれない感じも、まるで人の様な……いや、純粋な子供の様だ。……だからこそ、親睦を深めるために言葉を交わした。


「……可愛いな」


 子供みたいと考えると、気持ちよさそうに眠っている眷属たちがじわじわと可愛く感じてくる。

 つい親戚を子供にする感じで、頭を撫でる。


『んぅ…もう朝ぁ……?』

「……起こしちゃった」


 少し、撫でる力が強かった様だ。

 体を起こしたので、昨日のおしゃべり中に付けたそれぞれを名を呼びながら、眷属に挨拶をする。


「おはよう、¨サラ¨、¨グレイ¨」

『ふぁ…おはようございます、マスター』

「……(…から)」

『「……おはすみぃ」と言ってま…って、おきなさい!』


 フェアリー改め、サラは体を伸ばした後に挨拶を返す。……スケルトン改めグレイは、如何やら朝が弱いらしい。一度は目を覚ましたが、挨拶の途中でまた眠りに落ちる。


「はは。グレイは本来夜行性らしいし、今は寝かせて上げよう」

『……はぁ。しょうがないですね』

「『戻れ』、グレイ。……おやすみ」


 グレイの召喚を解除すると、グレイの体が光の粒に成り、俺の中に入る。

 一度召喚して眷属と成ったモノは、召喚が解除されると主の中にある専用の空間に還る。グレイは今頃、自身に合った環境でぐっすりと眠っているであろう。


『マスター、今日は何をされますか?』

「そうだなぁ……今日はフィールド探索かな?」

『なら、支援はお任せを。妖精の強化は凄いですよ?』

「ははっ。頼りにしてるよ」


 服装を簡素な寝間着から普段着に変えて、宿屋を出る。


 話してて分かったが、サラの性格は堅実で思考深い知的秘書みたいな感じだ。グレイは、少し天然が入った明るい従者って感じだった。

 ふたりの初期ステータスは……


―――――――――――――

「サラ」Lv1

種族:[フェアリー]


ステータス

[HP:10/10]

[MP:26/26]

[STR:4]

[VIT:3]

[INT:16]

[DEX:14]

[AGI:13]

[LUK:14]

スキル

[ノーマル:2]

≪花魔法≫≪支援強化・小≫

[レア:1]

≪妖精魔法≫

[ハイパー]

[レジェンド]

[レガシー]

[ユニーク]

[ワールド]

―――――――――――――

―――――――――――――

「グレイ」Lv1

種族:[スケルトン]


ステータス

[HP:15/15]

[MP:10/10]

[STR:12]

[VIT:12]

[INT:5]

[DEX:16]

[AGI:10]

[LUK:10]

スキル

[ノーマル:3]

≪骨操術≫≪夜目≫≪再生:骨≫

[レア]

[ハイパー]

[レジェンド]

[レガシー]

[ユニーク]

[ワールド]

―――――――――――――


 こんな感じだ。サラは魔法関係が強く後衛、グレイは骨でしぶとく前衛的なステータスになっている。


 ≪妖精魔法≫はバフとデバフを纏めて行える魔法だ。この魔法は種族スキルなので、Lv1の現在でもかなり良い効果を使用できる。


 現在使用可能な内容は、≪妖精の戯れ≫と≪妖精の光粉≫。


 ≪妖精の戯れ≫は、フェアリーの配下を召喚して使役するモノ。敵にはヘイト分散。味方にはランダムにステータス上昇のバフを与える。


 ≪妖精の光粉≫は、妖精が羽ばたいた時に舞う光粉を操る。光粉を相手の顔に飛ばす事で視覚妨害のデバフ。味方に纏わす事で精神高揚のバフを与える。

 因みに、精神高揚のバフが掛かると、デバフの[恐怖][威圧][幻惑]に罹り難くなる。又は弾く。


 この様に、Lv1で効果が割と良い感じなのだ。

 流石、俺達の中で唯一のレアスキルだ。


『マスター、今向かってるのは何処のフィードですか?』

「北にある、¨平穏平原¨を探索予定だ」

『¨平穏平原¨ですか……成る程、確かに初めての探索なら最適のフィードですね』

「ああ。そこにはLv5以下の戦い易い弱い魔物しか出ないそうだからな」


 サラを肩に乗せて都市を歩きながら、今日探索するフィードについて話す。


¨平穏平原¨

出現するモンスターは、Lv5以下のラビットやスライムなど。

フィード自体も全体を見渡せる平原なので、障害物で待ち伏せなど無く安全性抜群。

こちらから攻撃しない限り攻撃してこない、所謂ノンアクティブモンスターと呼ばれる無害な魔物しかいない為、Lv1の初心者が向かう最初のフィールド。


 この都市の周りにある東西南北のフィードは、北南西東の順で探索難易度が高い。北がLv1~5、南がLv5~10、西がLv10~15、東がLv15~20がそれぞれの適性レベルだ。


 フィールドについて考え、サラと話をする事五分。門を潜り、フィールドに出る。


「……まぁ想像通りと言うか以上というか」

『プレイヤーの魔法が飛び交い、剣が振るわれ兎が飛ぶ……平穏とは?』


 広い平原に、初心者がそこらかしこでモンスターを倒している。

 色とりどりの魔法が飛び交い、可愛らしい声や勇ましい叫びと共に武器が振るわれる。


「これ、俺達が探索する隙間ある……?」

『ちょっと見てきますね。――……ありませんね。ゆっくり探索したいならば、奥の別フィールドまで行くのが無難かと』


 肩から飛び立ち、サラが上空からフィールド全体を見渡して後にそう言った。……となると、サラの言う通り別フィールドに行くのが一番か。


「少し危ないかもだけど、奥に進もう」

『了解しました。』


 この北方面にあるフィールドは、基本的に初心者用と言う情報があった。ならば、わざわざ都市に戻って他のとこに行くよりこのまま奥に探索を進めた方が時間的にも良い。

 そう思い、サラの言った通りに奥の別フィールドへと進む。


……因みに、何回も魔法の流れ弾が飛んできた。やはり、奥に進むが正解だったか……。



▼ ▼ ▼ ▼



「確か、フィールド名は¨フホルダ森¨だったか?」

『はい。ありふれた感じの森ですね』


¨フホルダ森¨

推定出現Lv5~8で、生息しているモンスターは平原に出る二種類に「ゴブリン」「スネーク」が追加された四種類。

追加されたモンスターは、何をせずとも襲い掛かってくる、アクティブモンスターと呼ばれる魔物だ。初心者用ではあるモノの、木々が生い茂る¨森¨と言うフィールド上、平原と違い少しやりづらく感じるフィールド。


「俺達はLv1だ。そしてお互いに撃たれ弱い。周囲を警戒しながら進んで行こう。サラ、≪妖精の光粉≫を漂わせて」

『了解しました。―≪妖精の光粉≫』


 サラの羽から出る光粉が増える。光粉は、ふわふわと風に揺られ俺達より少し離れた場所を円を描く様に漂う。


 ≪妖精の光粉≫で生み出した光粉はサラと繋がっており、光粉に何かが触れるとサラが感じる事が出来る。これを利用し、少し離れた位置に光粉を漂わせることで簡易的な索敵が可能となった。


『少し先に少量の光粉を漂わせましたが、反応が無しです。』

「ありがとう。じゃあ行こうか」


 サラの索敵光粉を先頭に、森の中を進んで行く。


 森をある程度進んだ事で分かったが、思ったより視界が悪い訳では無く、刀が振り難いって感じもしない。少し、悪い方に考え過ぎたのかもしれない。


『にしても、グレイはまだ起きてないんですか?』

「……うん。ぐっすり寝てる」

『はぁ~、まったく。折角の初陣だというのに』

「まぁ、スケルトン系統の本力が発揮できるのは夜だし、今は寝かせて上げよう。二人で危なくなったら遠慮なく起こして呼ぶけどね」


 今の所、光粉に反応が無いので、サラと喋りながら進んで行く。

 大体、五分程足を進めたところで、サラの光粉に反応があった。


『敵です。マスター、警戒を』


 サラの警告と同時に、目の前に影が飛び出す。


「ギャギャギャ!」

「……ゴブリンか」


 出てきたのは、緑色の肌を持った小学生くらいの鬼。序盤の定番モンスター、ゴブリン。Lvは5。


「先手必勝!」

「―グギャ!?」


 敵もこちらを認識していたので、先に攻撃される前にリボルバーで撃つ。

 いきなりの事で反応できていないゴブリンの左胸に命中。左胸からエフェクトが噴出し、ゴブリンの顔が苦痛に歪む。


「ハァ!」

「グギ……」


 胸を押さえて膝を付いた隙に、居合で首を刎ねる。ゴブリンは何の抵抗も出来ないまま倒される。


『流石です、マスター』

「Lv5でも、首を刎ねれば一撃か」


 基本的にスキル等の特別な効果をもたらす力が無い場合、モンスターはコアを破壊されると消滅する。

 モンスターのコアは、心臓と脳が合わさったモノ。簡単に言えばコア=HP。

 モンスターにダメージを与える事で存在を証明する為の力が失っていき、最終的には消滅する。ゴブリンなどの人型は基本的に脳にコアがある為、首を絶つことでコアの力が体に供給できず、一瞬で尽きる。


 これが、Lv1の俺がLv5のゴブリンを瞬殺できた理由だ。


「Lvは…上がって無いな。サラはどうだ?」

『私はLv3になりました。』


 やはり、無族らのデメリットは大きいか。レベル差がある相手を倒しても、1Lvも上がっていない。

サラの方は2Lvも上がっている。


 因みに、ゲーム内の行動に合わせてレベルアップ時にステータスは自動で振り分けられる。

 魔法を頻繁に使用しているとMPとINT。盾で攻撃を受け続けるとHPとVITが上がる。そこに種族と職業の補正が入り、それぞれに合った部分が上がっていく。

 一様、端数は均等に振り分けられるので、ある程度までは全体的に上がっていく。


 どれ位倒すと自身のLvが上がるのか考えながら、森を進んで行く。


「―ハァっ!」

「グギャ!?」


 先程の接敵が呼び水となったのか、あれからどんどんゴブリンが現れ続ける。


『そこ!』

「グギャっ!」

「そんでもって隙だらけだ」


 幸い、基本一体ずつで現れるので苦戦はしてないしウザくも感じていない。サラの≪妖精の戯れ≫で気を引き、首を絶つを繰り返す。



「……お、やっとLvアップだ」

『おめでとうございます、マスター』


 Lv5のゴブリンを十匹ほど倒したところで、Lvが上がった。

 ステータスを確認してみると、刀を使っていたからかSTRとDEXが他より上がっていた。


 そうしてLvが上がった事を確認した後、森を探索を進める。


 奥に進むほど、ゴブリンも二体三体と出現数が上がる。

 リボルバーで一体の足を止め、その内にサラの魔法と刀で纏めて片付ける。


 サラは既にLv5まで上がり、新しく≪妖精の応援≫と言う魔法を覚えた。

 効果は単純で、サラが応援することで味方のステータスが少しだけ強化されるというもの。

 一様試してみたが、リボルバーで足を止め首を絶つと言う俺の戦い方では、いまいち効果が分からなかった。

 こう言うスキルや魔法による強化はバフとして現れるが、ステータス上には明確な数値として表記されない為、実際に感じた感覚で確かめるしかない。


 そうやって思考しながらも、片手間にゴブリンを倒して進む。

 森をまっすぐに進んできたが、今の所ゴブリン以外の敵と出会っていない。流石にそろそろゴブリンには飽きてきた。


 そう考えていると、カラカラっと音が体の内から響く。……どうやら、グレイが起きたらしい。何となくだが、出してっと言ってる気がする。


『やっと起きましたか。』

「うん。さっきから出してほしいって」

『全く。寝坊の癖にマスターに要求するとは……少し、眷属意識ついてお話をしないとですね』

「程々にね。……さてっと、『来い』グレイ!」


―「……(からっ!)」

 

地面に魔法陣が浮かび上がり、その中心からグレイが現れる。


「おはよう、グレイ。」

「……(から)」

『「おはようでございます、主様!」だそうです。』

「今フィールドを探索しながらレベル上げしてるんだけど、グレイもするか?」

「……(からから、からッ!)」

『「勿論!主の敵は我が骨剣で蹴散らして見せましょう!」と言っています。……まあちゃんと働いてくれるのなら、寝坊については不問にします。』


 グレイは、少し震えながらサラに敬礼をする。

 朝に言った性格についてだが詳しく言うと、サラが規則に厳しい委員長タイプの知的秘書で、グレイは少し天然が入ったタイプの騎士だ。

 アンデットでありながら汚いことを嫌い、卑怯は良いが卑劣を嫌う。清く正しい騎士……に憧れている為、このような性格の様だ。


 聞いたところによると、眷属となる前の召喚結晶状態の時は、魔の神によって自由に過ごせる世界があるそうだ。

 そこで魔物から眷属となる為に、魔の神の部下である神官から知性と言語を学ぶ。

 どうやら、グレイを担当していた神官が聖騎士の様な人だったらしく、その人みたいな騎士になるべく頑張っている。

 サラを担当した神官は女王らしい。それも、公私をちゃんとしている厳しめの女王だったそうだ。


 話もそこそこにして、グレイを先頭に探索を再開する。

 グレイは右腕の肘から先の骨を剣の形に変え、左手も同様に盾へと変えて、油断なく周りを警戒しながら進んで行く。



「……(から!)」

『敵です。数は四匹。』


 森を進み、少し開けた場所に出ると同時に敵と接敵する。


「「「グギャギャ!」」」

「グルギャ……」


 目の前に現れたのは、武装したゴブリンが三匹と通常より大きくごついゴブリンが一匹。……上位種か。運が悪い。

 流石に、こいつらがグレイの初戦では少し分が悪い。グレイがどのように動くかも理解していない今、連係も何もない。

 無理な連携は悪手。となると……


「サラと俺で二匹を相手する。その間にグレイは一匹倒せ。」

『了解です、マスター』

「……(からっ!)」


「グルギャっ!」

「戦闘、開始!」


 それぞれの声を合図に、状況が動き出す。

 こちらに向かってくる三匹の内二匹を俺とサラで引き離す。



『お前の相手は私です!≪妖精の戯れ≫―行け!しもべたちよ』


 小さな光の集合体がサラの指示に従い、ゴブリンの周りをうろつく。相手のゴブリンは、それを鬱陶しそうに手に持つ棍棒を雑に振る。

 そうやって光がゴブリンの気を引いている内に、次の一手を繰り出す。


『『花を守りし茨よ、舞え』―≪茨鞭≫!』


 地面から茨が生え、サラの声に従いゴブリンにその身をしならせて鞭の様に叩きつける。


「グギャぁぁーー!」


 次々と振るわれる茨にたまらずゴブリンから苦痛の声が上がる。

 反撃しようと棍棒を振り上げると、そこに向かって茨が振るわれる。攻撃しようと動くと茨が振るわれ、反撃を許さない。

 ゴブリンはなにも出来ずに、只々茨を叩きつけられる。


 その様子を見ながら、サラの方は大丈夫だなと思い、意識を相手しているゴブリンに戻す。


「グ、グギャあ……」

「武装していても、元はゴブリン。鈍い、温い、弱い」


 サラと共に引き離した後、俺はゴブリンの攻撃を避け続けた。

 武装していたので多少警戒していたが、ただのゴブリンと何も変わらない。攻撃は遅く、明確な意思を持たずに乱暴に振るわれるだけ。


 しかし、気になるのは奥で動かないごついゴブリン。

 声を上げるだけ挙げて、ただじっとこちらを見つめているだけで攻撃を仕掛けてこない。

 正直言って不気味だ。上位種っぽいから、何かしら指示でも飛ばしてくるものだと思っていたが、何もしてこないしスキルを使った感じも無い。


「とりあえず、お前は消えろ」

「グギッ!」


 乱暴に振るわれる棍棒を潜り抜けて一閃。何時も通り首を絶つ。


 さて、これで後気になるのはグレイの方だが……。


「……(からから)」

「グギャギャッ」


 要らぬ心配だったようだ。


 振るわれる棍棒を左の盾で弾き、がら空きになった胴体に斬撃をお見舞いする。オーソドックスな戦い方ではあるが、騎士に憧れているグレイらしい戦い方だ。

 俺達がゴブリンを相手にしている時、そうやって戦っていたのだろう。グレイが相手しているゴブリンの体は切り傷でボロボロだ。


「……(からら)」

「グ、グギャー!」


 膝を付いたゴブリンの首を骨剣で絶ち、血を振り払うように剣を振るう。


『「ふ、たわいもない」と言っています』

「グレイってカッコつけたがりなのかな?……サラは大丈夫だった?」

『何も問題ありません。ゴブリン如き、完封ですよ』

「なら良かった。……あとは―」


 自分の相手していたゴブリンを倒し、サラが肩に座ってグレイの翻訳する。

 翻訳された内容に少し苦笑いを零し、ゴブリンを倒したグレイが傍に来たのを確認して、残ったごついゴブリンに顔を向ける。


「グギャギャ……」


 仲間……いや、配下か?手下が倒されたにも関わらず、そいつは相変わらずじっとこちらを見つめて顔を嫌らしく歪めるだけで仕掛けてくる様子は無い。

 やはり、何処か不気味だ。


『マスター。指示を』

「……(からから)」


 いつでも仕掛けれるように構えている眷属たちを傍に、少し考える。


 通常より大きく筋肉質でごついゴブリン。エンカウント時からLv表記が見えず、明らかに格上。

 敵性モンスターでLvが表記されるのは、プレイヤーより10Lv上の奴まで。逆に言えば、プレイヤーより10Lv以上高い奴には表記が出ない。

 つまり、俺達と最低でも10Lv差がある。

 咥えて、俺達……というより俺とサラは今までの戦闘で少なからずMPが減っている。HPは一度も攻撃を喰らってない為減っていないが、万全かと言われるとそうでもない。

 レベル差がある相手に挑む場合、最低でもHPMP満タンで装備も用意できる範囲で上等な物を装備しておくのがベスト。そう考えると、戦わずに逃げるのが正解なんだろうが……ゲーマーとしては逃げは愚行。


 ここはデスゲームでは無いし、眷属は倒されても死んで失うわけでも無い。なら―


「―ジャイアントキリングを成してこそのゲーマーでしょ。やるぞ、眷属たち。あの嫌らしい顔面に一発お見舞いしてやろう!」

『はい!』

「……!(からッ!)」


「グギャっギャっギャ!」


 俺達が構えると、相手は大きく笑い声を響かせながら手に持つ大剣を肩に担ぐ。……いつに成っても、強敵との戦いは心が踊る。

 楽しみと高揚感で顔を歪ませて、刀の切っ先を向け言い放つ。



「貴様を喰らい、俺の糧に変えてやる。―ありがたく倒れて逝きな!」



―こうして、俺達はゲーム開始二日目にして強敵と戦う事に成ったのだった。



補足は特になし。

この回についての補足はネタバレの可能性が出てしまう為。



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