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『魔力ってね、生命エネルギーの一種なの。精霊と人間が深く結びつくこと


で互いに循環する。一番効率がいいのがそういうことなのよ』


「おいおい、待て待て待て」


俺は思わず手を振った。


「こいつ何歳だと思ってんだ。俺は三十五だぞ」


『精霊に年齢は関係ないわよ。大体ヤミはもう千年以上生きてるし』


「そういう問題じゃない」

じゃあ何の問題?』


「倫理的に問題あるだろ・・・・・・」


『邪神に倫理を説くの?』


マジでそれ以外に選択肢はないのか?


『ていうかさぁ、ホントはアクジもシたいんでしょ?ヤミちゃんみたいな美少女とできるんだよ?ホラホラ、早くしないと消えちゃうよ~』


くっ。

邪神は俺のスケベ心を見透かすように語り掛けてくる。


「・・・・・・ヤミ。こんなことになってすまん」

「・・・・・・?」


ヤミは小首をかしげている。

これからすることをよく分かっていないようだ。


命の恩人に対し、理解すら出来ていない状態でそういう行為をするのはかなり気が引ける。

だが、仕方ない。

これはヤミを救うため、仕方のない事なのだ!!


断腸の思いでそっとヤミの腕に触れた。


「ひゃっ!?」


ヤミの身体がびくんと震えた。

触れただけなのに凄い反応だな。


『初めて人に触れられたんだもん。そりゃびっくりするわよ。もっと優しくしないと』


外野がなんか煩い。

というかこのまま覗くつもりなのか、この邪神は。


「すまん。我慢してくれヤミ」


・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


―――数時間後。


「・・・・・・元気になった。コウビ、凄い」


ふううぅー・・・・・。

なんとか、成功したようだ。

ヤミはもう透けることなく、心なしか緩んだ表情でぴょんぴょんと跳ねている。

先ほどまでの今にも消えそうな様子が嘘のようだ。


一応ステータスもチェックしておこう。


闇の精霊 ヤミ

階位:20

理力:55

魔力:120/120

固有魔法:【闇魔法 Lv.2】


「あれ?なんか数値が上がってないか?」


『邪神の加護のお陰ね~』


ホントかよ。

なんか説明が面倒だから全部それで済まそうとしてないか?

とか考えていたら、ヤミが俺の服の端をくいっと引っ張る。


「アクジ・・・・・・もう一回、登るの挑戦する」


「え?大丈夫なの――うわっ」


俺の返事も聞かず、影に引き込まれてしまった。

まあ、影の中の体験も三度目ともなれば慣れたものだ。


しかし外の様子が分からないのは不安だな。

ステータスで魔力の残量をチェックしよう。


闇の精霊 ヤミ

階位:20

理力:55

魔力:40/120

固有魔法:【闇魔法 Lv.2】


て、おい。

もう半分切ってるじゃないか!


「おーいヤミ。登り切れそうか?」


暗闇の空間に向かってヤミに呼びかけてみる。


「・・・・・・まだまだ先がありそう。いったん休憩」


休憩?

そう言うやいなや、有無を言わさず影から放り出された。


「ひええっ!?」


放り出されたのはまだ崖の途中だった。


真っ暗な奈落が足元に広がっている。

だがしかし、謎の黒い足場によって落下せずに済んだ。


「な、なんだこの足場は・・・・・・?」


「影を固定してみた。でもまた魔力減っちゃった」


ステータスで魔力の残量をチェックする。


闇の精霊 ヤミ

階位:20

理力:55

魔力:30/120

固有魔法:【闇魔法 Lv.2】


魔力が更に十減っている。

影の物質化によるものだろう。


しかしコイツはとんでもなく便利な能力だな。




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