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360.きかん
青嵐のとんでもない竜の息吹を、私は真正面から受け止めた。
激しい水流ブレスを浴びても──。
『なぜ……! 傷ひとつ負っていないのだ……!』
額に汗を浮かべながら、青嵐が問いかけてくる。
きっと全力全開の一撃だったのだろう。
でもね……。
「青嵐が優しいからさ」
『!?』
「君の一撃には、殺意がまるで感じられなかった」
私は青嵐に歩み寄り、その身体をそっと撫でる。
「ごめんよ、青嵐。寂しい思いをさせて……本当にごめん」
……要するに、この子はただ駄々をこねていただけだ。
母親にかまってほしくて、突っ張ってみせていただけ。
攻撃に殺意がなかったのが、その証拠だ。
『いや、とはいえ大陸は消し飛ぶ威力ありましたけどね』
『殺意がなかったとはいえ、そんなとんでも大砲を受けて無事なんて……』
AI姉妹はドン引きしていた。
いや、ここは感動するところじゃないのか……?
親子が和解する、いいシーンじゃないのか……?




