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これで完結になります。

あれから三上紗枝様はご結婚なされ、安定期に入ったからと旅行に来られた。お姉さんのお墓参りも行くことができ、幸せいっぱいな様子だった。


その後も幾人かが《おもいでや》に招かれいくつもの思い出の品が不思議空間に取り込まれていた。

禁を犯しそうな事案もあったが、事前の話で堪えてくださったようで、無事にお戻りになられた。


《おもいでや》は未来を生きるための場であり、振り返ることのできる場である。ただ、その場は親切なものだけではない。思い出に付随する様々な想いも付き纏う。


私たちはこれを次の世代に継がなくてはならない時が来た。

孫は旅館を友達と継いでくれるようだ。私たちの部屋もそのままでいいと。

息子夫婦も会社を旅館内に移転し、居てくれると。


ある日、私たちは不思議空間に招かれた。

同時に息子夫婦もだ。そして、引き継ぎを行なった。

びっくりをしていたものの、了承してくれた。

私たちは、最後にこの不思議空間のことをもう少し伝えた。

この管理者は、同時に亡くなる。そして、この引き継ぎの後は管理者が、息子夫婦になる。分からないことや、気になることは私たちがいる間に聞くこと。そして、聞くときはこの空間で行うこと。

これらを伝えた。


それから私たちがいる間に息子夫婦も呼ばれたようだ。そして、無事に終えることができたようで、安心した。

それからしばらくして、私たちはこの世を去った。


ただ、息子夫婦には伝えていないことがある。

この不思議空間は歴代の管理者が見守っている。

その維持は思い出の品である。

招いているのも歴代の管理者だ。

だから、万が一の時の強制帰還は私たちの仕事となる。

これらは引き継ぐ立場になった時に知ることだ。

だから、敢えて言わない。

次代に責任をこれ以上背負わさないために。


こうして《おもいでや》は続いていくのだ。

必要とする人が存在する限り。





最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

皆様の更なるご健勝ご活躍をお祈り申し上げます。

ありがとうございました。

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