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新連載になります。よろしくお願いいたします。
《おもいでや》
・お一人につき一度きり
・思い出の品は使用後消滅
・利用後1時間で強制帰還
・過去を変えることは不可
※違反時は即帰還もしくは消滅
「いらっしゃいませ。ご予約いただいた方でしょうか。お名前を伺ってもよろしいでしょうか。」
ここはR県の山中に建つ昔ながらの小さな旅館である。ダムから見る景色が絶景で、お客様は季節に関わらずそれなりにいらっしゃる。
老夫婦が孫とその友達とでやっている旅館で、和やかな雰囲気のいい旅館だと口コミで評価されている。
孫たちは知らないがここの地下には不思議な空間がある。
そこは誰でも行けるわけではなく、呼ばれていない者はたどり着けない、選ばれた者しかたどり着けない、神出鬼没でありたまに移動する、そんな空間だ。
それを管理しているのがこの旅館の老夫婦である。
「すみません。一人なのですが泊まれますか?」
「ええ、どうぞ。お名前を伺ってもよろしいですか?」
彼の名は林智章さん。目が見えなくなる病気のようで、見える内にここの景色を、ということらしい。
夜が更けた頃、導かれるように林さんは不思議空間にいた。そこには老夫婦が笑顔で待っていた。
「こんばんは。お身体は大丈夫ですか?ここは導かれた者しか入れないのです。少し話をしましょうか。その後ご自分でご判断なさるといいですよ。」




