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プロローグ 2

『……こちらに たどり着けた…祝福の一環だ では進め』

『は~い』


 なんだか急に安心感を覚えつつ、一歩感覚で進むと、オレンジ色とクリーム色の拳大の球体と思わしきモノが現れる。

(なるほど現れたよ)

 なんで球体らしきモノかっていうと、空間と同じくゆらゆらしてハッキリした輪郭がない。だから球体らしきモノね。そしてなんだかわからない。色がわかるのも謎。けど、見た瞬間から、こっちかなって思ったオレンジ色にスムーズに突入。

(なんの感じもしなかった。けど、選ぶ・わかるってのに納得~)


『進め』


(チョット考えてたら、せかされた。素直に従うべし!)

 次に現れたのは、全部半透明の――略して、ゆら球~ず。

 バランスボール位のサイズの大きいゆら球が五つ。その前に、それぞれソフトボール位のサイズの小さいゆら球が二つ三つ。大小のゆら球は同じくくりみたいだ。

(アレ? でも一つ、小さいゆら球がないのがあるよ?)

 って思った時には、既にソレにタッチしてた。体はないけどタッチですよ、タッチ。

 あと、残りのゆら球大のうちの一つを、小さい二つセット? と共にタッチ。他のゆら球には、衝動みたいなのが起こらないので終了。


 次の問いは、思わず出ない声を『おおっ‼』って張っちゃうほどに、サイズは小さいけど鮮やかでキレイな色とりどりのゆら球~ずが現れた。ゆら球って呼び方が似合わないけど、略したゆら球で。

 色は、白黒赤青緑黄茶。それぞれ受ける印象は違うけど、全ての色ゆら球が心を揺さぶるビューティフォーカラーで。

(全部いいよね、全部!)

 どれから~と思って見渡したら、なんと!透明なゆら球が目に飛び込んできた!しつこい様だが目はないけど。タッチ。うん。タッチした。

(ゆらゆら空間で透明なゆら球だよ⁉ 奥ゆかしいにもほどがあ~る! よく見つけられたなー。あ~、なんか知らんがテンションあがるわー)


『……』


(ん? 何か感じた気が…聞いてみよー)

『何かいいました?』

(テンションのせいで聞き逃したかな? や、聞き逃せるほど軽い声じゃないけど)


『いや 何も …続きを』

『? はーい』


(何か、違和感ってゆーか動揺っぽいもの感じたよーな? いやでも、続きって言われたんだし、素直に従うべしパート2)

 さて、キレイなゆら球~ずに目を向ける。もう目でいいよね。

(改めて見ても、きれいで~す! マイナスイオンでてそ~)

 青にタッチ。んで、緑茶黒黄白赤の順に連続タッチ。


 次は、バスケットボールサイズの、燃える夕陽のような赤いゆら球と、静謐(せいひつ)な青いゆら球の二つ。赤も捨てがたいが、青タッチ。

(――なんだろうね? この思った瞬間というか思う前タッチ。体が無いから、の速度ってだけじゃないよーな)


 あ、前方に半透明の小さいゆら球~ずがいっぱい。

 次なんですね。数える間もなく、一つタッチ。サッと見回しても、こんなに一杯あるのにピンとこないからコレ一つだけで終了。


 次、また半透明の小さいゆら球~ず。同じようで違うのがわかる不思議。ナニが違うのかはわからんけど。

 今回のゆら球~ずの中にまた一つ。カメレオンばりに空間に同化してる透明なゆら球が。タッチ。

(なんか同じ透明ゆら球なのにテンションあがらないな? 選んだけどね。その他はパスで!)


『……次で最後だ』


(――あ、最後なんだ。なんか複雑な気が……安心感が増したよーな、名残惜しいよーな気分。この空間は不思議連発だなぁ)


『フッ… 最後は その球に触れろ』


(あれ? 今、笑わなかった? あ、この目の前のゆら球? 触れ――)


『そうだ タッチでいい』


(おーう、最後まで思う前にさえぎられたよ。それで笑ったかはスルー。急かされてる?)

 はい、タッチ。

(おお! ゆら球が、透き通る様な――例えるなら宝石っぽい、青紫と赤紫のグラデーションみたいに色づいたよ。いや、グラデーションってゆーか青紫にも赤紫にもみえるのか?)


『いい色だ フフッ …………では 行け』


(色の意味はわからないけど、ほめられた? って、それより今、さっきよりもシッカリハッキリ、ほほえましさと少しの嬉しさを感じさせて笑ったよね⁉ って! 自分の名前がわからないから、名前も聞いてないじゃ~ん‼)

 と思ったところで、行け、の声でいつの間にか現れ、開き始めてた門のようなシルエットの紺が開き切り、空間の先に吸い込まれた。




 転生の間にある始まりの門が、音もなく閉じ消えゆくと同時に、メービウースは現れる。

 門のあった辺りを見つめた後、天をしばらく仰ぎ、何かを伝えている様だ。

 そしてまた、視線の先を戻す。


「我の名か……()()()、どんな名になるのだろうな」

 メービウースの楽しそうな、そして少し寂しそうな呟きが、空間に小さく響いた。




プロローグは主人公の状態が特殊なので、本編と書き方が異なります。

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