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らーぬん

2015年3月のお話。

「じゃあまた遊ぼうねー!」


「じゃあまた。千夏さんに優美ちゃん」


「ほなな」


「またねー!」


いつもの神社の石階段下。

外にいつもの4人で遊びに行った帰りである。

当然優美と千夏の帰るのはこの上であるのでここでお別れである。


「さーってと、帰るべか我らも」


「ねえねえ優美ちゃん」


「なんぞや」


「このままどっか行かない?」


「どっかって…もうそろそろ日が暮れるぞどこ行くねん。腹も減ったし」


そろそろ7時過ぎ。

腹がすく時間帯である。


「だから、久しぶりに外に食べに行こうかなと」


「あ、食いに行くのね納得。でもどこに?」


「近場」


「いやまあ近場だろうけど。今更電車使って行くのはさすがに面倒くさすぎるし」


「うん、どう?」


「まあ俺は腹いっぱい食えればそれでよかんべ」


「じゃあ決まり!行こ行こ」


「へーい」


そうして夜になりかける街をふらふらと歩き始める二人組。

まあ行先は千夏は知っているようだが。


「どこいくねん」


「ラーメン」


「ラーメンかい」


「ご不満?」


「俺は別になんでも。ただ友達とラーメンで地味に初な気がする。外だと」


「そうだっけ?」


「お前といった記憶はねえよ」


「まあ確かに。そもそも優美ちゃんと外に食べに行くこと自体が珍しいからねえ」


「数か月に一回ペースか?」


「もっとかもよ」


「まあ頻繁には行かねえよな」


「だからたまにはいいかなと」


「しかしあれよな」


「何さ」


「二十歳に到達してねえ女子高生二人組が行くにゃどうなのよ。ラーメン屋ってさ」


「行ってる子いるでしょ」


「なんというかほら、あれよ。夢がね。男の夢がね」


「夢は夢なのですよ。おにゃのこだけでラーメン食べに行っても文句言う人なんていないのです」


「まあそうだけどな」


「そもそも私たちは男子高校生でもありますですしおすし」


「身体的にはどうあがいても女だがな。まあ俺は食えればいいのよ食えれば」


そんなことをいいながら歩いていれば目的地に着いたのか千夏の足が止まる。


「ここ」


「ここか。何回か通ったことはあるけど前は」


「私はここ結構好きなんだよね」


「あれ、きたことあるん?」


「あるよー。何回か」


「誰と」


「しげちゃんと」


「デートコースでラーメン屋か」


「なんというかその日はラーメン食べたかったのですよね」


「まあ下手に高いものねだる彼女よりはいいか」


「安あがり系彼女」


「男としてはありがてえかもな」


「そもそも奢ってもらったけど別に奢られる気最初は無かったですし」


「でも奢られておく」


「まあ彼氏をたてるのも彼女の役目ってことで」


といいながら店の戸を開く。

が、思った以上に人が並んでいた。


「とりあえず名前書いとけよ名前」


「はいはい。私の名前でよい?」


「よいよ」


あまりに人が多かったので名前を書いて一度外に出る二人。

寒くはあるが、真冬は越した今、耐えれないほどではない。


「よくよく考えたら思いっきり混む時間帯だよな今」


「だろうね。夕飯時だろうし」


「来るならくるで、時間ずらせばよかったか」


「まあ、別にやることもなかったしいいんじゃないの」


「まあね。ああ、そういえば一つ聞きたいんだが」


「何?」


「ここってチャーハンあるん?」


何故聞くと突っ込まれそうだが、

なぜか優美はラーメン屋に来るとチャーハン必ず頼むタイプである。

外せないらしい。


「あるよー確か。前食べた気がするし」


「せやすか。ならいいや」


「普通においしかったと思ふ」


「なんというかラーメン屋のチャーハンって個人的に外れあんまりないイメージあるんだが」


「分からなくはないねそれ。美味しいよね大体」


「大抵濃いけどな」


「そこがよいんでしょう」


「まあな」


「で、当然ラーメンも頼むんですよね?」


「もちのろん。当たり前でしょうが」


「さす優美。食べる量は多い」


「まったくもってこの体のどこに消費されてるのやら」


「よく食べてよく眠るけど全然背は伸びないよね」


「まあよく食べてよく眠ってるけど眠る時間帯がクソってるからな」


「不定期通り越して滅茶苦茶だもんね」


「毎日日曜日な生活してるとどうもね」


「学校行っても、ええんやで?」


「今更過ぎるだろ行かねえわ」


「でも優美ちゃんの学生服はちょっと見てみたくもある」


「ん、確かに」


「今度私の貸してあげよう」


「絶対サイズあわねえ」


そんなこんなで気が付けば順番が回ってきていたので店内に入って席に座る二人。


「ん、大盛あるんだ」


「ほんとだ」


「じゃあ俺はラーメンとチャーハン両方大盛で」


「まじすか」


「大マジ」


「じゃあ私はラーメン大盛とチャーハン普通で」


「あ、お前も二つ食うのね」


「おなかすいたんじゃよ」


「まあな。最悪食えないなら俺によこせばよい」


「あげないもん」


「なんだその謎の意地…」


そうしてそれらが運ばれてきてから数十分。


「うん。美味いね。食える食える」


「でしょ」


「うむ。いけますね」


「つーか優美ちゃん早っ!早いの知ってたけど早っ!」


既にラーメンは消滅し、スープのみである。

チャーハンも半分以上が消え去っていた。

対する千夏はまだラーメン中である。


「え?てかチャーハンの方、大盛だったよね?」


「ん?せやで」


「もう食べたの…?」


「もう無くなるね」


「早すぎる」


「普通よ普通。…ごちそうさま」


「食っちまったよ。早すぎるよ」


「まあお前はゆっくり食えばよろし」


「いわれなくてもそんな速度出ないんですよ」


「そうか。まあ水でも飲んで待ってますかね」


それから数分。

千夏の手がゆっくりになってくる。


「ん、腹いっぱいか?」


「うん、だいぶ、ちょっとやばい」


「つーか俺の知る限りではそんなにお前普段食べないだろ」


「調子乗ったかも…でも前回もおんなじ量食べてたはずなんだけど…」


「大盛にしてねえんじゃね?前回」


「あ、そうかも」


「そりゃ食えませんわ」


「いや、大丈夫。ゆっくり食べればいける」


「無理してんなあ」


「もうおなかの中120%満タンです」


「はみ出してんだよなあ…」


それから実に20分。

ようやく千夏側の麺と米が消え去った。


「うー。食べ過ぎたあ」


「そうか?」


「優美ちゃん余裕過ぎるでしょ」


「まあ、こんなもんですわ」


「というか汁まで全部飲んだんですか」


「いやこうただ待ってるの暇でですね。一口飲んで、水飲んで、繰り返してたらこう」


「優美ちゃんええ…」


「まだ入るよ。90%くらいまでは来てるけど」


「あれで90%だというのか…この幼女何もんだよ」


「お待ちかねの100%はまだ先」


「普段は腹八分目にしてるのにい…完全に注文をミスしました」


「まあ普通に結構量あったしな」


並みでもそこそこ量はある。

優美が食べる量が人一倍多いだけである。


「というかですね。大変なことに気づいたんですよ」


「なによ」


「前回頼んだチャーハン、ミニサイズだった」


「…そりゃ両方一回りでかくなってたら入るわけありませんわ」


「死ぬかと思った」



新小説連載始めました。

よければこちらもどうぞ。


天上の大地~姫は採掘者になるようです~

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