4章1話「こういう喜びって、後から急にくるよね。」
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俺の名前は岡田倫太郎。
転生経験が三回あるだけの、普通の高校生。
前世は二回分あるけど、ラブコメのせいで死ぬってあんまりないと思う。
そんな俺だけど、今世はかなり頑張っていると思う。
……でも、ちょっとゴメン。もう我慢できないみたい。
俺……スキル保有者になれたんだ!!
うっわ、めちゃくちゃ嬉しい~~!!
え? 異世界転生ものでスキル持ちは珍しくないだろ、って?
それもそうだけどさー。やっぱりなれると嬉しいものなんだよ!
しかも、この世界ではスキル保有者っていうのは選ばれた存在なんだ!
冒険者学校のクラスでも数人しか取得できていない。
一組は多い方だけど、それでも10人ぐらいだ。
そして、冒険者全体でみても5人に1人しかいない。
あれ? ついに、俺の時代が来ちゃったかなー?
今はまだ、相手の動きがスローに見えて、速く動けたりしかできないけど。
いつかは、氷室先生みたいに最上位事象系スキルを使えるのかもしれない。
魔法みたいに相手を凍らせて倒すとか、かっこよくないか?
あとは、池輝君みたいなエネルギー放出系もいいよなー。
エネルギー波で遠隔攻撃したり、波動で近距離攻撃したり。
魔力消費が大きくて大変みたいだけど、やっぱり憧れるじゃん?
俺って才能がないと思っていたけど、開花が遅かっただけだったんだなー。
ここからドンドン強くなって、女の子にもチョーモテモテになっちゃう感じ?
Dランクダンジョンの魔物なんか、ワンパンできちゃうんだろうなー。
ようやくパーティーリーダーとしての貫禄が、出てきたんじゃね?
……でも、浮かれてばかりじゃダメだよな。
あの日、しずくを危険にさらしたのは事実だし。
大規模演習も補講も終わって。
これから俺たちは、本格的にDランクダンジョンを攻略していく。
たしかにダンジョン異常に巻き込まれて、危険な目にあった。
でも、Dランクダンジョンを一度経験できた。
魔物の活性化や異常発生の情報も、ちゃんと頭に入れてある。
安全マージンを十分にとって、危険に近づかなければ。
俺たちなら、Dランクダンジョンの上層でもうまくやれるはずだ。
冒険者にとって、危険はつきものだ。
でも、大切な人を傷つけるような、無謀な冒険をしたいわけではない。
信頼する仲間たちと。
自分たちの実力に見合った場所で。
一歩一歩、確実に力をつけていきたい。
魔物を危なげなくバンバン倒して。
パーティーをビシッと導いて。
どんな危険からでも仲間をバシッと守り抜ける。
そうすれば──
いつも睨んでくるしずくも、俺を少しは見直してくれるかなぁ?
1話はとても難産でした……
スキルに覚醒した主人公の喜び(三回目の転生にして初めての快挙)を表現したかったのですが、
あまり調子にのっていると、読者のみなさまに嫌われてしまうかなーと悩み、たくさん書き直しました。
昨日、活動報告でご報告した通り、
4章は、もう少し調整したい部分が出てきたため、あと数日ほどお時間をいただくことにしました。
より良い形でお届けしたいので、
もう少しだけお待ちいただけると嬉しいです。
この連休中には、2話を投稿して定期連載を再開できるように頑張ります。




