旅行までの日
夜の月は綺麗だな~。満月ってこんなに綺麗だったのかぁ~。
私は夜空を見上げながら歩いてる。
あーたんとあの後旅行の計画を立て、普通にゲームなどをしたりして楽しんでたらこんな時間に。
ちなみに今の時間はもう夜の七時過ぎで、莉菜から沢山のお怒り連絡が入っている。
早く帰らないとなと思い私は走りながら家に着く。
「ただいま~」
と私は恐る恐るリビングに向かうとそこにはダークなオーラを纏っている莉菜とママがいた。
「「遅いわよ?」」
莉菜とママが揃って言うので私はペコペコ頭を下げる。
私は莉菜の隣りに恐る恐る座りながらテーブルに並べられてるご飯を見る。
いつもより何だか豪華な気がする。
ピザにから揚げに、サンドイッチという何か私の好きな食べ物しかない。
「今日の夜ごはん凄いね!」
私は率直に思ったことを二人に聞いてみた。
するとママがニコニコしながら
「今日は莉菜ちゃんがお手伝いをしてくれたの。莉菜ちゃん、料理苦手とか言ってたけど、全然できてたわよ?ピザ何て莉菜ちゃんが生地から作ったのよ?だから早く食べなさい」
ママがそう言うと莉菜は耳を赤くしながら取り皿にマルゲリータピザをのせて私に差し出してくる。
「ありがとう。莉菜すごいね!ではいただきます!」
私は勢いよくピザを食べ、私は感動にうちふるえた。
「なにこの美味しさ!どっかのファミレスより全然美味しい!これなら毎日食べたいよ!」
私はそう言いながら黙々とピザを食べ、お茶を飲み一息つく。
「そんなに一気に食べていたら、喉詰まり起こすわよ?本当に子どもね」
莉菜はそう言いながらサンドイッチをかわいらしくモグモグ食べながら言う。
ママはそんな私達を見ながら微笑んでいたので私はママに首をかしげるので
「ママなにそんな微笑んでいるの?」
と聞いてみるとママは
「だって、絵莉がそんなに明るい姿を見せるようになったのここ最近見てなかったから、ママ嬉しくてね。これも莉菜ちゃんのおかげかしらね」
そう言いいながらママはウィンクをする。
多分、この世の中の男性諸君だったらママのウィンクを喰らったら、一発で落ちるレベルだろうなと私は思いながらママを見た。
私が言うのもなんだが、ママはそこら辺の女性よりも美人だ。だって海外のモデルにスカウトされた経験もある人ですからね。
そんなことを考えていると莉菜がお茶を飲み一息つきながら
「絵莉、ご飯食べたのだから勉強するわよ」
そう言いながら莉菜は後片付けをし、「先に部屋に行ってるわね」と
言いながらスタスタと私の部屋に向かって行く。
私はママと二人になりママがニヤニヤしながら
「絵莉、莉菜ちゃんの足だけど見た?絵莉はここ最近忙しくてあまり莉菜ちゃんのこと見ていなかったかもしれないけど、医者もビックリするくらいの治癒能力の持ち主だそうよ。まだ完治とは言えないけど、普通にゆっくり歩く分には問題ないって。一応湿布や痛み止めとか貰ってるけど、使っているとこを見たことがないわ。これも愛のパワーかしら?」
ママはそこまで言ってワインを飲みながら微笑んだ。
私はママの話を聞いて確かにそうだと思った。病院の付き添いとかは、ママとかに頼んでいたので正直莉菜の足の状態のことがスッポリと頭から抜けていた。私はママにありがとうの気持ちを込めて頭を下げる。
「ママ、莉菜のことを見ていてくれてありがとう。私、目の前のことばかりに集中していて莉菜の足の具合に全然気づけていなかった。でも良かった。最初はどうなるんだろうと生きた心地もしなかったから」
私はママにそう言うとママは私の頭をワシャワシャと撫でてくれる。
「絵莉は本当に莉菜ちゃんのことが大好きなのね。今度の旅行でちゃんと告白してママに言い話聞かせないと怒るからね?」
とママは言いながら微笑む。
私は頷きながら
「じゃ、莉菜のスパルタ勉強を受けてくるね」
私はそう言いながら自分の部屋に戻る。
そこには机にどっさりと参考書があり私は部屋から出たくなった。
「やっときたわね。さっ、始めるわよ。今日はもう夜だから英語だけ勉強しましょう」
莉菜はそう言いながらメガネをかけ、私を手招きする。
私は莉菜の隣りに座りながら、私はあれっ?と思うことに気づいた。
「ねー。莉菜ってメガネかける人だっけ?」
気になったので聞いてみると、莉菜は不敵な笑みをこぼしながら
「ダテメガネよ。この感じの方が教師らしくていいでしょう?何よりも絵莉が喜びそうだと思ってかけてみたんだけど?」
私はもう莉菜女王様には何も言えなかった。
はい。ドストライクですよ。反則ですよ。
心の中で呟きながら私は黙々と英単語の問題を解いていく。
その後四時間くらい莉菜のスパルタ勉強を受け無事に一日が終了したと思ったのだが莉菜が、
「旅行の前日まではずっと勉強するわよと」言ったので私は口から魂が抜けかけた。
それからの私はアネさんからの連絡がくるまで毎日莉菜と勉強をしている。
何だかんだと言って、大好きな人と一緒にいれるから私は頑張れるのだ。
そんあ感じで旅行の日の前日にアネさんから連絡がきたので私は、莉菜に適当にちょっと嘘をついてアネさんの所に向かう。
「アネさん、こんにちは!できあがったと聞いたので来ました!」
私はワクワクしながらアネさんのところに向かった。
「いらっしゃい。なんとか間に合ったわよ。こんな感じになってるけどいいかしら?私は箱に入っているネックレスを見る。そこにはキラキラと輝いているイルカとイルカの口元に星型の片われがついている、この世に一つしかないネックレスを見て私は言葉を失った」
「凄くいいです!ありがとうございます!こんな無茶な注文を聞いてくれて」
私はアネさんから箱を受け取りながらお礼を述べる。
アネさんはニコニコしながら
「明日、旅行よね?頑張るのよ?大丈夫!カッコイイとこを見せつけてあげなさい!」
とアネさんは言ってくれたので私は頷きながら店を出た。
いよいよ明日旅行かぁ~。
絶対楽しい旅行にするぞと私は拳を握りしめ家に帰る。




