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小雫夜話  作者: はなび
21/26

21雫目・ひとひらの雪

一話完結です。


昔に作った、自作の歌詞が元ネタです。

書き下ろしです。


…愛情が憎しみに変わる、一歩手前、です…。




やり切れない想いだけが、私の心を占めるのなら、ひとひらの雪のように、心ごと、溶けて消えたらいいのに…。



あの人の奔放な性格は、付き合う前から知っていた。こうなる事も分かってて、付き合い出したのだ。

だから、いつも君と一緒、なんて出来もしない口約束をされても、半分、本気にはしなかった。

気紛れで身勝手なあなたは、いつの間にか、私から離れていた。

あなたが、あの約束を忘れていても、私は責める事はない。承知で付き合っていたのだから。

あの人が居なくなって、私は、あの人の残したものを、痕跡さえ残らぬよう、この部屋から消してしまおうとした。

けれど、ふとした拍子に、あの人の影がちらつく。その度に、気付けば後を追いかけている自分がいる。

結局、伸ばした手が掴むのは、いつも幻の欠片だけだ。

虚しくて、泣きたくなった。



もしあの時、離れずにいたら、今頃、何が変わっていただろう?

いつも考えるが、答えのない堂々巡りだ。

ただ言えるのは、あのまま一緒に居ても、互いに傷付けるだけだということ。

離れて初めて気が付いた。

あの人の思い出が憎しみに変わる。

永遠に癒されない傷痕が残る。

そんな思いをする位なら。

あの人が残した思い出も、私の想いも、何もかも。



ひとひらの雪のように、全て溶けて消えたらいいのに…。



ありがとうございました。


このお話の大元のネタが、暗殺者に拾われた少女の復讐の話、というのは内緒の話です(笑)




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