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小雫夜話  作者: はなび
11/26

11雫目・街角

一話完結です。


オルゴール曲、第二弾です。


…久し振りに放浪の旅に出たい…。



その日、僕は旅に出た。

夜行バスに乗って、何の目的もない旅だ。何度か来たことのある僕の好きな街を、ただ流されるように歩くのが好きだった。



平日の街は時間帯によって人の流れが変わる。

朝の通勤時間、昼食時、夕方の帰宅時間は、雑多な人混みに酔いそうになる。少し時間をずらせば案外のんびりできるが、実は観光名所になっているこの街は、やはり故郷より人が多い。

一息つくために入った喫茶店で、ぼんやりと表通りを行き交う人たちを眺めていて、ふと、あなたのことを思い出した。



人通りの多い道で、あなたの影が人混みに紛れ、雑踏に掻き消されていく。

僕は見失なわないように追いかけたけど、あなたとの距離の差は広がる一方で。

もし、ほんの少し立ち止まってくれたなら、僕の伸ばした手は届いたかも知れない。



長い影法師がビルの狭間に伸びて、夕陽のオレンジ色に染まる。ガラスに映るのは見慣れない人ばかり。あなたの影はいない。

行き交う人の流れをぼんやり見ていると、急に一人きりが寂しくなった。



あなたは、一人で寂しくない?


もし、あなたが今、僕と同じように寂しい気持ちを抱いているなら。

どうか僕を呼んで。

必ず、人混みの中のあなたのことを見つけるから。



ありがとうございました。


半分、実話です。

この時、ものの見事にホームシックになりました(笑)

…旅行から半日で…。



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