9th bullet:趣味とサバゲとゲームと執筆を3:3:3:1で。
やられた、、まさかそんな手があったとは想定外だった。
5月9日日曜日午後8時30分。榊家の居間に4人群がり、大量のリサイクルゴミが雁首並べてちゃぶ台の上にある中、パソコンの画面を見つめている。中心を陣取るハルが新品のヘッドホンマイクをつけて、画面の変化を待つ。
(まさかテザリングという方法があったとは、、)
その瞬間、暗い画面から同じくヘッドホンマイクを着けた赤毛の女性が現れる。
「あら、ハルさんじゃないですか。」
「おお、雲雀ちゃん?近くに局長いる?」
「あ、局長ですね。局長~、、」
赤毛の女性は(ヒバリちゃん?)が局長を呼びに行ったのか、画面から離れていく。
「なあ、誰だいまの。」
「さっきのは、アタシたちのオペレーターの雲雀さん。多分アンタもお世話になると思うから、顔ぐらいは覚えておきなさい。」
「あ、やっと来たよ局長さん。」
******
目を疑った。今まで何度もそうだったが、これは本当に信じがたいことだった。
「ほら、あの人が局長さん。」
「お疲れ様です。局長さん。」
セルカもハルも二人してそれを局長と呼んでいる。獣耳と尻尾の生えた幼女を局長と呼んでいる!!
「局長、居候先に無事到着しました。」
ハルのような20代半ばの男が、幼女に敬語で話しているとこを見ると、ヤケに犯罪の予感がする。
「そうか。ご苦労だったな。 で、どうだそこは」
「ネットが繋がってなく多少不便ですが、悪くはないですね。」
失礼な!
「では、早速だがそこの主と代われ」
「だってよ、ほれ、出でこいよ。」
そう言ってパソコンの前を退くハル。それに反応し、俺がそこに入る。やっぱさっきから表情が硬いよ。なんなの?おこなの?
「まず、お主をこの十字陸軍ロンドン支部に入隊させる。こちらも手厚く歓迎しよう。」
「ど、どうも。恐縮です。」
っと言った瞬間に幼女の顔から堅苦しさが皆無となる。
「そんなに緊張せんでもよい。というか皆もタメ口で良いと言っておるじゃろう。」
ババ、、もとい古風な口調で言った。
というかさっきから目を逸らしていたがその耳と尻尾は一体どういう事だ?表情が緩くなったころから尻尾がパタパタ振れてるけど。まさか本物なのか?
「なにさっきからジロジロ儂を見ておるのじゃ?」
「あ、、まずかった?」
さすがに見すぎたか?ひょっとして本人は気にしてるんじゃ。
「お主、さっきから儂を艶っぽい目で見ておるのう。お主、ひょってしてロリコンか?」
反応は俺の予想の斜め上をいった。
「い、、いや!違うって!」
「別に良いではないか。儂はロリコンは大歓迎じゃぞ。」
(マジかよ、、)
「いつの時代にも、幼女に欲情する者はいるものじゃからな」
「だから、ホントに違うって!」
「ふ~ん。そうかそうか。」
「アンタ、セラの次は局長に毒牙を、、」
「おいそこの二人!なに馬鹿なこと言ってるんだ!?」
「ほう、お主はおっぱい星人であったか!?」
「ねえ、こいつらなんなのマジで!?」
なんかさっきから話が逸れてる気がする。
「榊がロリコンでなければ、やはりこの耳と尻尾のことか?」
ナイス軌道修正!俺は満足げに頷く。
「そういえば言ってなかったな、見ての通り儂は人間ではない。確か今年で1035歳になる妖狐じゃ。」
「なるへそ、わからん。」
1035才児って現実味がなさすぎる。
なんてことを考えてる間に画面に雲雀さんが入ってきた。
「局長、リングの転送が終わりました。」
「わかった。 、、雲雀、抱っこ。」
回転椅子を180°回して抱っこを要求する局長。
「局長、、いい年こいてなにいってr」
「おい、今、儂を年増扱いせんかったか?」
は!?いま、キレたよね、、。
「秋一、局長ああ見えて結構年のこと気にしてるから気をつけろ」
ハルが耳打ちしてくる。やべぇ、気を付けよ。
「な、何でもありません。はい局長。」
「おふっ、、」
あっ、こいつ抱っことか言って顔を雲雀さんの胸 (セラ程ではないがかなり大きい)にこすり付けてるぞ。このエロギツネめ。
今度は雲雀さんが局長を180°回して局長の顔がモニターの映る。
「さっきのことだが、ハル、お前のところに秋一用のリングを贈った。美奈子さんのだと扱いづらかろう。もうじき届くはずなんじゃが、、」
そのとき、ハルのスマホの画面からヒドラの発芽にようにリングが生えて、全て出たら画面と切り離された。
おれはその光景に思わず息をのんだ。
「すげえっ」
「だろっ?局長ぐらい魔力があるとこんなこともやってのけるからな。」
さすがは妖狐。ところでこれは俺のっていってたけど、、
「秋一、そのリングはお主用にカスタムしてあぅる。美奈子さんのやつよりはつかぁいやすくなっておるひゃ、、もう!雲雀よ。今までも耳を触るときはちゃんと言えと言っておるだろうが!」
もらいものの説明の間、ずっと局長を抱きながら髪と尻尾の匂いを嗅いだり、耳を触ったりしていた雲雀さんがとうとう怒られた。ここには変態しかいないのか?
もうこの空間では俺が話の軌道修正をするしかないようだ。
「でもさ、このリングってどうやって俺仕様にしてあるんだ?」
「お主の模擬戦闘をハルに撮ってもらっててな、それを参考にしてもらった。さっそく使ってみるとよい。装甲も儂のオーダーメイドじゃぞ。」
「よかったじゃねえか。こんなこと滅多にないぜ。」
俺はハルに羨ましがられているようだが、どうも何かがつっかえる。そう、それは喉に刺さった魚の小骨のようだ。
「どうしたの?さっきから浮かない顔して。」
「、、っん。いや、なんでもない。」
セルカに曇った表情を見られて俺は慌ててもとの顔に戻し、ハルのスマホの上にあるリングをつまみ上げて自分の薬指にはめる。
「んじゃ。早速。」
俺は立ち上がり、あの頃みたいに意識を研ぎ澄ます。やはり今までとは違い、リングそのものが己の身体の一部のような感覚に思える。それほど魔力の行き来が円滑に進んでいるのだ。
「魔導装甲、換装!」
といつもの厨二臭いことを言わずとも換装は終わってた。正直な話、使い勝手よりも換装後の格好を一番に気にしている。もう、女装以外ならなんでもいい。まともなら、それでいい。
俺はそう願って、瞼をひらいた。
母:ちょっと、〇〇(本名)!アンタこれ3ヶ月も放置してて大丈夫なの!?
熱:やっべ!はよせな!!
=2時間後=
熱:ではでは皆さんお久しぶりです。熱湯水割りであります。
母:なんか適当な感じあるけど、、私、その母でございます。
熱:でさ、なんでこの作品の第一クール(仮)の〆の後書きだけ母さんでてるの?
母:それは・・愛する息子がどんなもの書いて、ご世間様に見せてるのか観察するために決まっているじゃない。
熱:なにが愛する息子だよ。こないだなんか朝4時にたたき起こして犬の散歩に行かせたくせに。6時ならまだ分かるけど。
母:うるさい!犬もろとも保健所に叩き込むよ!!
熱:やめてくださいしんでしまいます。
母:っで、なんで3ヶ月も放置してたの?
熱:それは、、いろいろあって、オチどうしようか迷ったり、学祭とかあったし、、
母:言い訳になっとらーん!
熱:いたっ!ちょ、、やめて。ぶたないで、、くぁwせdrftgyふじこlp
母:もういい、晩飯の準備する。
=母退場=
えーと、ながらくおまたせいたしました。まず、3ヶ月も連載を遅らせたこと、誠に申し訳ございませんでしたm(_ _)m
今回をもって、本作品は第一クール終了とさせていただきます。この作品が少しでも読者の応援になれば幸いです。
ちなみに第二クールは年始前に一部を投稿予定としております。乞うご期待。
それでは、またどこかで。