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幻想残酷記(休載中)  作者: 夜桜デビル
異変解決宴会へ
51/56

等価交換の法則

どうもみなさんこんばんは夜桜デビルです。いやはや2週間過ぎるの早いです…早すぎてギリギリ間に合わなかったです。(スイマセン)

さて、今回は何やら意味がわからないサブタイトルになってますがこのタイトルが今回のミソになってるんですよね〜。しかし、いきなり展開感が否めないので正直書き直したいと思っていたのですがカレンダーと最終更新日を見ると既に2週間…そこで私は見てくださる方を信じ、投稿ボタンに手をかけました…。し、仕方ないんですよ!私のイメージ通りに話を進めるには…あ、言い訳はいいですかそうですか…。

と、取り敢えずこれで序章で書きたかった部分は大方書き終わりましたのでここからは中章に入っていきます。やっとだ~


今回は狂夜さんが少し、フランちゃん視点が大半です(俺得!!)


それではどうぞ!!


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「(んぅ…また寝ちゃったのかな…)」


サワサワと髪を撫でられる感覚に意識が起き掛ける。


「(…フランちゃんの声かな?)」


耳元で小さく聞こえる音。しかしまだ意識が曖昧な為かハッキリと聞こえない。しかしその声に疑問を覚えた。


「(…なんで悲しそうな声なんだろう)」


そう悲しそうなのだ。髪を撫でる手も先程よりも弱い。何かあったんだろうか。しかし僕の意識は暗闇へと落ちようとする。意識が落ちる寸前…僕は眠る前フランの背に回していた腕にギュッと力を込め小さな声で呟いた。




Side change‐フラン


「狂夜…」


小さな声で眠る狂夜の名前を呟きながら髪を梳く。呟く度流れる涙が口に流れ込みしょっぱい。どれだけ泣いているだろうか。何時間にも感じているがもしかしたら数分、数秒かもしれない。


「…?」


少し落ち着こうと狂夜の肩に額を乗せるとギュッと少し強く抱き締められる。起きたのかと思い顔を上げようとしたその時小さな声が耳に届いた


「大丈夫だよ…」


「…っく…うぅ…」


静かな声。しかしはっきりと聞こえた。その瞬間止まりかけていた筈の涙が止めどなく溢れ、嗚咽さえ漏れてきた。【大丈夫】この言葉は誰に対して、何に対しての言葉なのなのだろう。狂夜を心配する者に対してか、それとも狂夜自身にか、はたまたその2つとは違う何かに対してか。それは私にはどう頑張ってもわからない。


「(狂夜…貴方は何を抱えているの?それを知る術はないの…)」


未だ止まらない涙をそのままにまた狂夜の肩に額を乗せ目を閉じる。


「(?…私の理性こころが何かに引っ張られてる?)」


今まで気がつかなかったが私の理性こころが何かに引っ張られているのに気がつく。引っ張られてる方向には狂夜。これはもしかして


「(狂夜が呼んでるのかな?…いいよ。今行くね)」


理性こころに自分の意志で行くやり方なんて知らない。でも、何故か行けるような気がする。引っ張られる感覚に身を預けると私の意識はそこで一度途絶えた。





--------------------





「(…ここは…どこ?)」


真っ暗だった視界がいきなり白一色に染まる。落ち着いて辺りを見渡すと、少し前に見た私の理性こころと同じだということに気がついた。しかし、ところどころ違うところを見るとここは多分


「(狂夜の理性こころ?)」


行きたかった場所についたのはいいが視界には真っ白な景色が永遠と言えるほど広がっている。


「(…まだ何かに引っ張られている…もしかしたらこの引っ張られてる方向に歩いていけば…)」


未だ何かに引っ張られる感覚に疑問を抱いたが、今はその引っ張っている何かを見つけ出すことを優先することにし、その方向に向かって歩き出した。




-----------------




「(あれは…)」


引っ張っている方向に歩き続けると少し遠くに何か黒い何かが見え始める。真っ白な景色ではそれは目立ち見失うことはないだろう。歩く速度を上げその黒い何かに近づいていく。



「(これは何?)」


黒い何かのすぐ近くまで辿り着く。黒いものには何重にも鎖が巻き付いており時々ドクンと脈打っている。引っ張られている方向はこの黒い何かに近づく程に強くなり、今にも抜き出てしまうのではないかと言う程強く引っ張られている。


「(…もしかしてこれ…狂夜の理性こころ…)」


狂子との戦った時私の理性こころを見たのを思い出す。私のより黒ずんでいるが多分これは狂夜の理性こころだ。それなら話が早い…


「(…多分これに触れれば…狂夜の何かがわかる筈…)」


ゴクリと生唾を飲み込む。そして徐ろにその理性こころに触れる。しかし


「ああぁぁぁ!!!」


触れた瞬間、頭に激しい激痛が走り膝をつく。まるで何かに脳を直接握り潰されてるような痛み。今まで味わったことの無い激しい激痛。


「(…何か壁みたいのがある)」


膝をついたが理性こころにはまだちゃんと触れている。いや、理性こころには触れられていない。外側に何か薄い壁みたいなものが覆い被さっているみたいだ。だが、引っ張られる力は先程より更に強くなり、引かれる方向も理性こころの方向。この壁さえ超えれば…壊せば…


「(壊せば…壊せば!?)うぅ!【狂忌】レーヴァテイン!!」


理性こころに触れていた手を離し、スペルを宣言する。両手に収まった赤い炎と黒い炎に纏われたレーヴァテインを力一杯狂夜の理性こころへと振りおろした。



--------------------------



「うそ…」


私の目に映ったのは無傷の理性こころの壁と宙を舞う粉々になったレーヴァテインの破片。


「(どうして…無傷なの…)」


困惑が頭を駆け巡る。スペルで出したレーヴァテインは狂子が使っていたレーヴァテインに霊力を纏わせた言わば私の切り札。それを私が持ち得る全力で叩き付けたのだ。全壊とは言えずとも叩き付けたヶ所だけでも壊れる筈。しかし、私の目に写っているのは欠けた様子も見せない理性こころの壁。


『その壁は壊せないよ』


「!?誰」


グルグルと回る思考の中鮮明に聞こえる声。ハッとして辺りを見渡す。しかし、誰もいない。


『辺りを見渡しても意味ないよ?僕はそこにはいないからね。それよりもようやく来てくれたんだね。待っていたんだよ君を』


「私を?」


『そう待ってたんだ…フランドール・スカーレット君をね』


「…なんで私の名前を知っているの…。それになんで私がここに来る事を知っていたの」


『それはまだ言えない。それにすぐに分かるから僕が言う必要はないんだ…その理性こころに触れればね』


クスクスと笑う声。辺りを見渡しても理性こころ以外は真っ白な景色だけが永遠と広がっているだけ。この声は本当にここにいない…


「触れないよ。貴方も見てたでしょ?私のレーヴァテインが粉々になったのを」


『うん。見てたよ。だから言ったでしょ?壊すことはできないよって。でも、壊す以外ならどう?』


「壊す以外…もしかして」


『そうだよ。君がレーヴァテインを出す前にやってた理性こころの壁に触れる事、それが唯一の方法』


「でも、『狂夜に聞かなかったのかい?自身の知られたくない情報は心の奥に留めて置いた方がいいって』言われた」


理性こころっていうのはね要はその心の奥に留めた情報の倉庫なんだよ。だから、プロテクトもされてる。経験したからわかると思うけど生半可な体だと一瞬で体が悲鳴をあげる激痛を脳に直接与えるそういうプログラムがあの壁に仕込まれてるんだ』


「でも、なんでそんな事を?狂夜の理性こころに入れるのは限られてるよね?」


『試すためさ。自分の秘密を共有してもいいかのね。それにあの仕掛けは完全に触れさせないようにするものじゃないんだよ。秘密を共有する為にあの痛みに耐え続けるとあの壁の内側に少しずつ入り込んでいけるんだ。でも』


「でも?」


『正確には言えないけど理性こころに触れる為には五時間強あの痛みに耐え続けないといけない。わかったでしょ?それだけのことをしないと君は狂夜の秘密をしれない。よく聞くでしょ?何かを得るためには代わりになる代価を支払う事になる-【等価交換の法則】』


「等価交換…」


『そう等価交換。君は代価である痛みを受ければそれに相当した量の狂夜の秘密かくしんを知ることができる。ただ、それにはリスクがある』


「リスク…危険ってこと?」


『うん。下手をしたら死んでしまう程のリスクがね。まず君は理性こころの壁の表面を触った際の痛みを受けた。つまり等価交換になる。でも、表面じゃ君が知っている情報と何ら変わらないものしか手に入れられていないんだよ。だから、本当の秘密を知りたいなら壁の奥…理性こころそのものに触れないとダメなんだよ。だけど…』


「だけど?だけどどうしたの?」


『だけど、そこまで行くのには想像できない痛みを受けなくてはいけない。それに進むにつれ痛みは何倍も増されていく…途中で引き上げたくても抜く際にまた痛みを伴う。だから、一度手を入れたらもう理性こころに触れるまでは抜けないんだよ…万が一抜け出してもまた痛みに耐えながら同じ道、同じ情報を知るだけだから。フランドール…君にはその痛みに耐ゆる覚悟は…あるかい?』


「っ!?(これってあの時と同じ)」


いきなり体が痺れたように固まり、体中から冷や汗が吹き出す。前に狂助に睨まれた時と同じ。しかし何故?あの時とは違い目の前には誰にもいない。威圧されてるわけでもないのに震えも金縛りも解けない


『…さぁ、どっちだい?フランドール』


「わ、私は…私は…」


『ふふ』


「ぐぅ!?!?」


笑い声が聞こえたかと思うと、いきなり体の力が抜ける。しかもそれだけではなくガタガタと震えていた体が可笑しい程の速度で震え始めた。ダメだ…このままじゃ、気が可笑しくなってしまいそうだ


「わ、私は…ぜ、絶対いぃ、耐えるぅぅ!!」


『へぇ…』


震えを力で捩じ伏せ声を張り上げる。少し吃っているように聞こえるが、言葉としては聞き取れるだろう。


『ふぅ…いいよ。フランドール君を信用しよう。…それじゃあ待ってるからね』


「あ、まっ!消えちゃった…」


制止の声も虚しく、声は言うだけ言って消えてしまった。聞けなかった質問があったのだが今はそれは置いておこう。ゆっくりと足に力を込め立ち上がる。


「…もう少し待ってて…狂夜」


目線に映る理性こころに呟きながらまたゆっくりと触れた

なんだか大変な事になってきましたねw 本当はこの部分は割愛しようと思ったのですがこの部分を無くしたらどう頑張っても今後の話が上手く繋がらないと思い書きました。いきなりですが皆様の疑問を当てましょう。…理性って沢山出てきてるけど結局何だ?これですよね?

ズバリ答えましょう。設定では今回の会話通り心の奥に留めた思いの保管庫です。しかしその保管庫がある場所もまた理性です。頭の中がこんがらがりそうですがこの部分はどうすることもできません(^_^;気合で頑張ってくださいw


さて、キリもいいですしここで締めさせていただきます。


それでは次回も宜しくお願いします!!


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