宴会の本番は夜でしょ!
どうも皆さんこんばんは夜桜デビルです。少し過ぎてしまいましたが四月二日をもちましてこの幻想残酷記は一年を迎えました!!はい、拍手!(ぱちぱち)
とまぁ、なんだかんだで書き始めて一年が経ったのですが全くと言っていいほど達成感はないですwまぁ、まだ四十六話ですしね…これ合わせても…
さて、いきなりですが皆さんにこの作品のメインヒロインを選んでいただきたい!
自分で考えるのもいいんですがそれじゃあ面白みがないと個人的に思ってしまいまして。もちろん強制的ではないですし協力してやるよって方だけで構いません。もし、興味がありましたら活動報告までお願いします。
それではそろそろ本編へどうぞ!
※40000pv、8000ユニーク超えました!!見てくださっている方々ありがとうございます!
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また同じ夢をみた。辺り一面が赤に染まった小部屋。そして辺りに転がるモノ。何も変わらないいつもの夢。しかし今回は少し違った。
「…」
見下ろす僕に倒れたままのモノの一部が弱々しく動き小さな声が聞こえる。何か言っているのか?
「…さい」
「ん?」
「ごめんな…さい」
少し近づくと段々と同じ言葉を繰り返しているのが分かった…ごめんなさいだ。コレは何に対して謝罪し、何に対して許しを請うているのだろうか?
「何に謝っているの?」
「ごめん…なさい…優夜」
「なっ!?」
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「(…やっぱり夢だったね。でも、アレはなんで僕の※本当の名前※を知っていたんだ。あの名前はもう何百年も使っていない筈なのに…)」
ゆっくりと目を開け、ゆっくりと体を起こす。額には薄く汗が浮かび、頭の中に先程のことがグルグルと回る。僕はなにか忘れているのか…あの名前は遥か昔に捨てた筈…千年以上も一緒にいる狂助すら知らない僕の本当の名前。だが、アレは躊躇なく名前を呼んだ。今の名前である狂った夜とは全く違う優しい夜と言う意味の優夜と…
「…ふぅ…アレは一体何だったんだろう。声じゃ男女の区別はできなかったし、姿も人間なのかわからなかったし…」
先程静夜に貰った煙草に火を着けながら考える。あの真っ赤な小部屋は忘れないであろうあの日の光景。しかし、その光景をいくら思い返してもあの謝罪をしていたモノは思い出せない。一体アレは何だ?僕の夢が創り出した幻覚か?それともアレは僕に謝罪をしなければならない事をしたのか?
いくら考えても答えは出ない。頭では考えていてもあの謝罪に対する覚えがない為いくら考えても全てが空振りに終わる。
「知恵熱が出そう…おわぁ!」
少し頭を冷やそうと考え、立ち上がろうとした瞬間、真横から衝撃が加えられる。完全に不意を突かれた為か屋根ギリギリまで吹き飛ばされてしまった。まぁ、こんなことするのは一人しかいないよね
「いつつ…いきなり吹き飛ばさないでよ…フランちゃん」
吹き飛ばされた際に打った頭を撫でているとお腹の辺りに重みを感じる。そっと頭だけ持ち上げると予想通りフランが僕の胸部に頬を擦り付けながら抱きついていた。
「…だってお日様が隠れるまでずっと我慢してたんだもん」
「太陽が隠れる?太陽ならまだ登って…あれ?もう沈みかけてる?」
少しムッとしたフランの言葉に疑問を持ち空を見上げてみると先程まで真上にあった太陽は殆ど見えない所まで沈んでいた。ちょっと考え過ぎてたみたいだね。
「も〜どうしたの」
「…ううん、何でもないよ…ちょっと考え事してただけだから」
心配そうな顔でこちらを見ているフランの手が頬に添えられる。外気で冷えたのか前に触れたときよりも少し冷たい。しかし、熱が出るまで考えていた頭にはそれが心地よく感じる。
「狂夜の手あったかいね。何だか凄く優しくて落ち着くあったかさ」
「ふふ、そんなこと言われたの初めてだよ」
添えられた手にそっと触れる。冷えていたフランの手は頬の温度と手の体温で段々と暖かくなって来ているが離すのが惜しいくらい心地よく感じる。何故だろう?
「ねぇ、フランちゃん少し膝を借りてもいいかな?」
「膝を?どうしたの急に」
「ん~特に理由はないけど…あえて言うなら枕あった方が寝心地が良さそだから、かな?」
「枕?んん〜うん!私ので良ければ使っていいよ。でも、ちょっと待ってね」
少し考えたフランだが最後は笑顔を浮かべて頷くとゆっくりと僕の上から降り、少し離れたところでパンパンとスカートを何度か叩き始める。しばらく叩いた後また僕の近くに戻ってきてゆっくりと座る。
「別に正座じゃなくて崩した座り方でいいよ。足痺れちゃうからね」
「そうなの?それじゃあ……はい、いいよ」
「ありがとう」
当たり前のように正座したフランにビックリしたが長時間その体制は辛いと思い、崩した座り方に座り直してもらう。僕の指摘に少し疑問を覚えたのか首を傾げるフランだがそれ以上は何も言わず足を崩す、俗に言う女の子座りだね。座り直したフランはポンポンと自身の膝を叩いて僕を招く。こちらからお願いしたのにフランからの誘いを断る理由はないのでお礼をいい頭を預ける。
「…やっぱり枕があった方が楽だね」
「ふふ」
フランの膝に頭を預けと先程置いていた屋根の感触とは違う柔らかな感触が後頭部に伝わる。スカート越しではあるが膝の柔らかさと体温はしっかりと感じられる。ゆっくりと息を吐くとクスクスと可笑しそうにフランが笑う。
「あ、そうだ。狂夜少しだけ頭浮かして」
「?」
何か思いついたようで僕に頭浮かすようにいってくる、真意がわからない為言う通りに頭を少し浮かせる。
「…うん、もういいよ」
「なにしたの?…ん?」
フランの言葉を聞いてから再度頭を預けると先程よりも柔らかな感触も体温もはっきりと感じ取れるようになった。ん?と言うことは…
「スカート捲ったんだ」
「う、うん。男の人はこっちの方が喜ぶって咲夜が言ってたから」
「咲夜さんが?」
少し頬を赤く染め照れたようにフランは答えた。あの、クールビューティが完全に当てはまる様な人が…いや、どんな性格でもやはり女性は膝枕をしてあげたいと思うのだろうか?僕の場合は枕が欲しかっただけなんだけどね。
「うん。自分もいつかやってあげられる人が出来たらいいなとかも言ってたよ」
「なら、もう見つかってるね。咲夜さんが狙われる形でだけど」
「え?誰か咲夜のことを狙って「うん、勘違いしてることはわかった。要は咲夜さんを好きな人がいるってこと」咲夜を好きな人?」
「そう、咲夜さんを好きな人。すごい身近にいるけど案外わからないかもね」
咲夜を好きな(好いている)のはもちろん狂助の事だ。案外わからないと言ったのは狂助は人前でアプローチをしないからだ、まぁ、今回したのは多分周りに誰もいなかったからじゃないかな?
「ふーん。きょ、狂夜はその、好きな人はいるの?」
「そうだね…恋愛云々なしならフランちゃんかな?」
「わ、私!?」
「そんな驚かなくてもいいじゃないかな?現に膝枕してもらってるし」
僕の答えにワタワタと慌てるフラン。好みには当てはまるが恋愛と言うのとはまた違う好きの方だ。しかし、好みに当てはいるのが大きいのか他の人といるよりは落ち着くし居心地がいい。膝を借りたのもそれが大きいだろう
「そ、それもそうだね。恋愛云々じゃないんだ…」
「ん?何か言った?最後の方ちょっと声が小さくて聞こえなかったよ」
「う、ううん、何でもない。それよりも寝なくていいの?」
「あ、すっかり忘れてた。ふわぁ…思い出したら眠くなっちゃった…。少しだけだから我慢してね」
「私のことは気にしなくていいからいっぱい寝ていいよ」
「ありがとう。それじゃあ、おやすみなさい」
「うん、おやすみ狂夜」
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side change-フランドール
「(ホントに寝ちゃった…)」
おやすみと告げてから数分後、規則正しい寝息が聞こえてくる。ゆっくりと静かな寝息は周りの騒ぎ声にかき消されそうな程小さくそれで言って浅い。
「(死んじゃってないよね)」
目では確認出来ない程胸部が動かない事に不安になりそっと狂夜の左胸に触れると小さくドクンッドクンッと一定のリズムの振動が掌に伝わる。心臓の鼓動…人間が、狂夜が生きている証。死人であり不死身である吸血鬼の私にはない鼓動。吸血鬼は弱点である日光や十字架が肌に触れた時にしか最大の盲点である心蔵が現れることがない。自身の鼓動があると言うことは盲点である心蔵が現れており殺される可能性があると言うこと、そんな状況で悠長に鼓動なんかを聞いている余裕がある訳がない。
「(それにしても綺麗な顔だなぁ…)」
心臓が動いているのに安堵し眠る狂夜の顔を見る。整った少し長い睫毛に眉毛、少し低い鼻に淡いピンクのふっくらとした唇。人里で何度か見た男の人とは少し違うように感じる。
「(何だろう子供っぽいというより男の人っぽくない?どっちかというと女の人に近いような…)」
少し考えてからもう一度顔を見る。やっぱり女の人っぽい。目元は目を瞑っていて分からないが鼻は小さいし眉毛と睫毛も長い、極めつけに小さく潤った唇と来たものだ。女である私ですら綺麗だと思ってしまうのにこれで女物の服を着たら絶句してしまうだろ。
「(それに髪も長くてサラサラだし…)」
男の人では珍しい目元を少し隠す位の長い前髪。目に掛かっている部分を横に退けるように梳くとサラサラと引っかかりもなく指からすり抜ける。触り心地も私と同じくらい、ううんそれ以上かもしれない。私もしっかり手入れをしている筈だがどうやったらこんなにもサラサラで艶やかになるのだろうか?
「(んぅ…なんだか負けた気がしてモヤモヤするな…)」
心の中でブツブツと愚痴を零しながら空いている右手で優しく髪を梳くと
「(わぁ、触り心地が凄い良い…)」
先程触れた前髪より少し上を梳くとふんわりとした柔らかな感触が伝わる。前髪より少しクセがあるからかな?後ろも気になったので軽く触れてみると少し硬めだがサラサラとした感触が伝わる。髪質もあるだろうが十分以上にサラサラで触り心地もいい。これは…
「(完全に負けてる)…」
「…溜息なんてついてどうかした?フランちゃん」
「わぁ!?び、吃驚した。もしかして起こしちゃった」
目を閉じながらいきなり声を出した狂夜に驚いて飛び上がりそうになった。少し弄り過ぎちゃったかな?
「ううん、まだうっすらと意識はあったから。それで何してたの?」
「少し狂夜の髪を撫でてたのサラサラで艶やかで凄いね」
「そんなことないよ。僕は男だから髪の質は女の人には絶対負けちゃうからね。それに」
「それに?」
ほんの少しだけ目を開けた狂夜はゆっくりと腕を上に上げるとポンポンと私の頭を撫でる。
「フランちゃんの髪だって柔らかくてサラサラじゃない」
「そうかな?」
「うん、撫でてて気持ちいいよ」
「っ!?」
いつもと同じ笑顔。しかし一瞬だけ雰囲気の違う笑顔が見え急に顔が熱くなる。格好いいというよりも可愛い笑顔、狂夜にはあんな笑顔があったなんて知らなかった。
「ん?どうしたのフランちゃん、顔が真っ赤だけど。もしかして恥ずかしくなってきちゃった?」
「ち、違うもん!それより寝ないのなら膝枕やめちゃうよ?」
「それは困るから今度は本当に寝るよ」
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「(やっと寝てくれた)」
ふぅと内心溜息をつきながら安堵するが未だに顔は熱いままだ。スースーと規則正しい寝息がまた耳に届く。先程よりゆっくりで深い呼吸、本当に睡眠に入った証拠。
「(…さっき私の髪を撫でた仕返し)」
心の中で呟きながら起こさないようにゆっくりと狂夜の髪を撫で始めた。
side change-霊夢
「ねぇ、アンタ異変後に治療してもらってたわよね?」
「はい、傷も完全に治ってましたよ」
狂助が部屋から出ていってから少しした後今回の異変の首謀者の庭師-魂魄妖夢と会話をしていた。
「なら、何そんな大怪我してるのよ」
「はは、少し無謀な勝負に挑んで来たんです。私が倒された闇夜静夜さんにリベンジとして」
「リベンジはいいとして、弾幕ごっこでそんな怪我はしないわよね?…まさか」
「霊夢さんの考えている通り、弾幕なしの近距離戦を挑みました」
「あ、あんた馬鹿じゃないの!近距離戦ていったら…あ、」
「気がつかれたようですね。そうです、この傷は刀で切られた傷です。誰かは存じませんが治療をしてもらったようですけど」
「はぁ…アンタの考えが分からないわね。それと治療をしたのは静夜だそうよ狂助から聞いたわ」
「え…えええぇぇ!!!」
「っ!?うるさいわよ!!」
分かってはいたが近くで大声を出され耳の奥にキーンと反響する。まぁ、誰だって上だけとは言え裸体を見られれば発狂しそうになるのは分かる。私だったら上だけならまだ許すとしても全裸を見られたらそいつが見た記憶が消滅するまで完膚なきまでにボコボコにすると思う。
「見られたって言っても上だけじゃない…それに治療しないといけない程怪我をしたのはアンタの自業自得じゃない。静夜に感謝はするにしても非難するのはあんまりじゃないかしら?」
「うっ…。痛いところを突かれました。別に見られたのはもういいんですけどその…」
「何よ?」
もじもじと膝の上で指を動かす妖夢に若干呆れとイラつきを覚えつつぶっきら棒に答えると
「私、む、胸がち、小さいですから…」
「はぁ?」
恥ずかしそうに顔を赤くしながら答えた妖夢の返答に呆れてしまう。胸なんて小さくとも大きくとも女の私たちには全く関係ない。子を産めば自然と大きくなるし妖夢の胸だって見た目からは平均といえる…と思う。
「胸の大きさなんて考えなくてもいいのよ。大きくたって弾幕ごっこの時に動き難そうだし、それに男が揃って大きい方が好きだなんて限らないでしょ?」
「そうですけど…霊夢さんはサラシで抑えてる分大きいんじゃないですか?」
「自分じゃ何とも言えないのよ。そうね…アンタを平均としたら平均より少し大きいくらいかしら?胸の大きさにこだわりなんてないけど」
「へぇ~やっぱり抑えてる分小さく見えてるんですね」
チラチラ自身の胸と私の胸を見比べている妖夢に苦笑いを漏らしながら狂助が忘れていった煙管を手に取る。予備はあると言っていたので吸っても何も言わないだろう。先程見た要領で葉を詰め、マッチで火をつける。確か初めの煙は全部出すのよね。
「あれ?霊夢さん煙管何て吸ってるんですか?」
「私のじゃなくて狂助…静夜の友人の狂助に貸してもらってるだけよ」
「狂助さん?まだお会いしたことない人ですね。でも、確か煙管は体に悪いはずですよね?生んだ子にも影響が出ると聞きますし」
「私は平気なのよ。説明するから聞いてなさい」
なぜ私が平気と言い切れるのか、それは私の能力である【空を飛ぶ程度の能力】の裏にあるもう一つの能力【ありとあらゆるものから浮く程度の能力】の裏にある博麗の巫女に最適な能力【ありとあらゆるものの影響を受けず、ありとあらゆるものに囚われない程度の能力】のおかげである。説明が面倒くさいから要点だけ纏めると、煙管が体に悪影響‐自動で能力が発動‐体への悪影響を受けなくなる‐全くの無害となるわけ。だからいくら体に悪いことをしようと影響を受けない要は無効にする為全くの無害となる訳、分かったかしら?それを見越して狂助は煙管を置いて行ったのだろう。
「ふむ…更に要点を纏めると全ての影響と自身を縛るものを無効にするということですね?」
「纏めるとそうね。それよりもアンタの能力も教えなさいよ。私だけ説明までしたのに教えないってことはないわよね?」
「はい、教えて都合の悪いことはありませんから。私の能力は【剣術を扱う程度の能力】です」
「…変わったと言うかパッとしない能力ね」
「やっぱり能力だけ聞くと微妙だと思いますよね。ですが、霊夢さんと似てもう一つ能力が隠れているんです」
煙を吐きながら感じた通りの心境を伝える。期待していた分不満感が否めない。しかし、私と同じ複数の能力があると聞き少し不満巻が和らぐ
「勿体ぶらないでさっさといいなさいよ」
「…私のもう一つの能力は【ありとあらゆるものを切り裂く程度の能力】です」
「また、物騒な能力ね。そろそろ幻想郷の常識がわからなくなってきたわ」
「こんな能力ですがもちろん条件はあります。まず、能力と掛け合わせができる武器は刀だけなんです。剣や槍、薙刀辺りも使ってみたのですが能力は発動しませんでした。次に膨大な霊力を消費する事です。異変の際や静夜さんとの戦闘で能力を使わなかったのはこの条件があったからですね。最後に能力発動時少々気性が荒く、突発的で攻撃的になるようで幽々子様曰く「いつもの妖夢じゃない!止めるの大変だったのよ!」だそうです。私としては普通に話して普通に行動していた筈なんですが」
「要はアンタの攻撃的な戦闘スタイルが更に攻撃的になる訳ね。膨大な霊力を消費するってことは技の威力も弾幕の威力も上昇する…アンタにはぴったりな能力じゃない?」
「私の主力はこの二本の刀ですから相性は良いと思いますけど」
「いいけど?」
歯切りが悪そうに苦笑いを浮かべ話を切る妖夢。何かあったのだろうか?まぁ、私が知りたいから聞くけど
「前に能力を発動した状態で幽々子様に手合わせをして頂いたんですけど、途中から意識が曖昧で意識がしっかりとしてきた時には傷だらけの幽々子様が焦ったような笑みを浮かべて私を見下ろしていたことがありまして」
「意識が曖昧に?そうねぇ…私には良く分からないけど狂夜か狂助辺りに聞いてみたら何かわかるんじゃないかしら?静夜にはまだ会いづらいでしょ?」
「会いづらいのはありますけど治療のお礼と手合わせのお礼をしなくてはいけませんから必然的に会う事になります。しかしなぜ?狂夜さんたちに?」
「狂夜の能力は知らないけど珍しい能力、狂助は【ありとあらゆる細胞を破壊する程度の能力】静夜はまだ仮定だけど肉体、精神に影響を与えるものを作り出す能力だと思うの。アンタの能力は珍しくて変化しているのは性格だからこの三人の能力に掠ってはいるのよ」
そう、妖夢の能力は狂夜たちと似ている。狂助の能力は細胞破壊だがあらゆるとつくところから推測するに細胞があるモノ全てに影響を与える。なら、性格を作り出している細胞についても少しは知っていると予測した。次に静夜だが現状ある情報であらゆるものに肉体的精神的に影響を与える程度の能力と仮説を立てておく。肉体的精神的に影響を与えるということは能力を発動している妖夢の肉体、精神状態もわかると予想。そして一番の謎である狂夜である。レミリアの妹‐フランドール・スカーレットを凌駕する程の強さを持つ。しかも狂気に溺れていた状態で勝利ということに非常に驚いた。前に一度だけ戦ったことはあるが紅魔館組と魔理沙全員で更に全力で掛かってやっと互角に戦えていたというレベルである。それを一人でしかも人間が倒すというのは不可能に近い。見た目は幼いがあれでも五百年近く生きている列記とした吸血鬼である、高が普通の人間に遅れるをとるということはないに等しい。しかし情報が全くというほどない能力、種族、使用する力に関しての情報は皆無、強さに関しても先程述べたこと鹿情報にない。今回の異変では狂夜の体を借りた静夜が首謀者の西行寺幽々子と戦闘、しかしその先頭の記憶が曖昧で途切れ途切れにしか思いだせない。確か膨大な霊力に当てられたとこまでは覚えている。
「なるほど、細胞に関する狂助さんに肉体的精神的に関する静夜さん、そして謎の多い狂夜さんですか…確かに私の能力について何かヒントが分かるかもしれませんね」
「でしょ?…それとこれは私個人からのお願いなんだけど狂夜について何か情報が入ったら私に教えてほしいんだけど頼めるかしら?」
「分かりました。でも、狂夜さんたちからの黙秘が出た場合は教えることはできませんよ?」
「流石にそこまで深く知ろうなんて考えてないわよ。ただ少し気になることが多いだけよ」
「詮索は程々にしておくことをお勧めします。それでは動けるくらいには回復しましたし、庭師として幽々子様を一人にさせる訳にはいきませんのでお先に失礼します」
立ち上がった妖夢は私に頭を下げると部屋を出て行った。
「私ももう少し寝てから宴会に復帰しようかしらね」
大分前に吸いきった煙管を近くにあったテーブルに置き、迫ってきた睡魔に飲まれるように目を閉じた。
突然の狂フラ要素は書いててにやにやが止まりませんでした(画面にキモイ男の顔がががが)そして一番重要なのは霊夢さんの頭の良さですねw 一応この小説では 狂夜=紫>霊夢=静夜>狂助みたいな頭の切れの良さの構成にしてあります。最後に狂助さんを入れましたが上がキレッキレすぎるだけですのであしからず
因みに妖夢のオリ能力である【ありとあらゆるものを切り裂く程度の能力】は妖夢の名言である「切れぬものなどあんまりない!」と言う言葉から発動条件ありの能力にして見ましたw
それではそろそろ幕引きといたしましょう。次回もよろしくお願いします!!




