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歌舞伎町ナンバーワンの俺氏、休日はアキバでオタクしてます  作者: 眠夢
それぞれの想い

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6/14

失敗を無理に正当化する必要は無い。失敗は失敗でいいし、それも素敵な1つの出来事なんだから

三階から急な階段を駆け降りる。

今日は早番だった。この後、サークルの飲み会があるから、早く行かなきゃ。


上野の屋台でみんなで飲んで、歩いて、それで。


私って、コミュ力ないんだなとか、やっぱりブスなんだなとか、これまでさあ告白されても、断ったの馬鹿だなとか、私だって、私だって、過去たくさん嫌な思い出あって、それを、なんでだろう、どこかにしまっておけない性格、少しだけ、自分のことが嫌い。



「遥斗くん、私は生きていてもいいのかな……」


そんな相談を持ちかける私も、遥斗くんだって、私も、とっても嫌になってくる。


遥斗くんは私にジントニックを渡す。


「頑張って生きてるりさちゃんは素敵だよ。りさちゃんは、過去にいろんなことがあったんだね」


遥斗くんは色々、話してくれた。


私は多分、過去が今に繋がっているって、過去嫌なことがあったとして、うう、今、その選択を間違えなければ、上手く、今もっと上手くいってたのにとか。そんな思いを透明な青春のサイダーのようなジントニックに。


「未来を、前を、ってみんな言うけど難しいと思うよ、俺は本当にそう思う。俺だって……りさちゃんはさあ、でも、多分、なんだろう、分からない、俺も、分からない、泣きそう……」


遥斗くんと乾杯して、チェキを撮った。そのチェキを楽しそうに落書きしている遥斗くんを見ていた。私だって、落書き出来るもん。メイドさんなんだから。私、メイドさんなんだから。


メイド……うう……沢山、涙が出てきた。どうしよう、痛客みたいになってる……。



「はい」




チェキには顔を少し隠した私と無邪気に笑う遥斗くん。



「この写真は、この時を、この瞬間を切り取った君と僕の記録だよ。過去の選択は間違いだったかもしれないし、未来もたくさん間違えるかもしれないけれど、1個この写真はさ、チェックポイントみたいな感じで、大切に、とって置いてみてもいいんじゃない? 悲しい思い出も、失敗も辛いことも今日も俺とツーショ撮る瞬間も、その全てが、君を作っているんだよ」




送りが終わって、エレベーターでチェキの裏を少し見た。



「りさちゃんの人生はまるでドラマみたいで素敵だね」



って書いてある。バッドエンドも、失敗も嫌なことだって、素敵な物語の1ページで、遥斗くんから見たら私の人生はドラマみたいで。



大丈夫。明日も、一コマ一コマ、撮影していけばいいの。ずっと続く私だけのドラマを。



そうすれば、前に進める、のかもしれない。

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