19話
中古の一軒家に引っ越して、妻の体調も回復し、心に少し余裕ができてきた頃のお話です。
娘の大学のお金など金銭面では苦労していましたが、生活が落ち着いてきた頃。
Mr.都市伝説、関暁夫さんのYouTube動画を見て、自分もYouTubeをやろうと思いました。
YouTube動画を作り、投稿する。見てくれる人がいるというのは快感を覚えました。
その流れで小説を書き始めて、投稿する。
昔から頭の中で物語を創るのは好きだった。もちろん初めての執筆でしたので、小説技法などはほぼ知らないも同然です。
それでも見てくれる人がいた。
だから、続けてこれた。
何年も執筆していると、賞レースで1次選考が通るようになりました。
でも、次にはいけない。
そんな悩みを抱えてながら過ごしていると、妻が映画を観に行こうと誘ってきました。
モキュメンタリーホラーの作品でした。
私はその作品を見て、自分もこういう作品を作ってみたいと思い、モキュメンタリーホラーを描き始めました。
でも、上手くいかない。
自分の創るホラー作品はどこか面白くない。
自分でそう思うなら、読者も面白いとは思えないだろう。
面白いモキュメンタリーホラーとは一体どういうものだろうか。
考察系のYouTube動画を作る私は、モキュメンタリーについて考えるようになりました。
フェイクを装ったドキュメンタリーホラーはどうだろうかと。
そう思いたってからの行動は早いものでした。
全てが繋がっていくミステリーモキュメンタリーホラー。
この出来事と、この出来事は結びついていく。これと、これも。
だけど、肝心のメインになる題材に悩んでいた。
芯がない。怖さの元になる題材がない。
私は悩みました。何か良い題材はないか。
私の住む青森県には題材として素晴らしいものがあります。八甲田山の雪中行軍、杉沢村、イタコ。
どれも良い素材だけど、モキュメンタリーホラーとは相性が良すぎて、どこかで観たようなものになってしまう。
そんな中で、見つけました。
『カミサマ』というものを。
イタコが霊の声を聞くのであれば、カミサマは神の声を聞く人。
全国的には知名度が低いカミサマはモキュメンタリーホラーにはピッタリだと思いました。
そこから私は調べ始めました。
カミサマについて。
調べると、青森県の津軽地方にいるカミサマと呼ばれる人のことがでてきました。
でもそこは私は「ん?」と思い始めました。
自分が住んでいる場所は三八上北地方と呼ばれる場所で、津軽地方とは別なところです。
津軽が西側だとすると、私の住む場所は東側。
私の住んでいる場所にもカミサマはいる。小さい頃からそういう霊能者がいることは知っていました。
だけど、調べてもでてこない。
カミサマ自体があまり知られていないから、こちら側にいるカミサマの情報が出なくなったんだろうなと思いました。
色々と調べていくうちに、カミサマではないものを見つけました。
神様の話。地元に伝わるタタリ神の話です。




