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【完結】【物語を書き直す】クロエの転生後の波乱万丈な人生。  作者: Sakusaku


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第15章 内戦 [クーデター IV]

 015


「死ね……死んでしまえ!!!!」


 国王が剣を振り上げた……ウィリアムも同様に……


 ガン!!!!!! 黒い剣と銀の剣が激しくぶつかり合い、耳をつんざくような金属音が王宮中に響き渡った……


「やれるものならやってみろ……」


 国王が剣をはたき、再びウィリアムに突進した……二本の剣が激しく打ち合い、音が鳴り響いた……


 クロエは国王の相手ができる人物が現れたと見て……ルイスと三人の少女とメグミの手を引いて王宮の外へと逃げ出した……


「急いで!!!!」


「でも……」


「よく聞いて……今、国王はウィリアムより有利な状況にある……あなたたち三人とメグミ姉様はゼングラフとロイヤルリボンを取ってきて……」


「魔法を解除するつもりなのね?」


 姫が聞いた……クロエは頷いた……


「あなたは?」


 ヒメコが聞いた……


「私と旦那様は巻き添えを食った市民を助けに行くわ……手に入ったら市場で合流しましょう……いい?」


「うん!!!」




「ふんっ! 弱い!! 役立たずめ……」


 国王はウィリアムの剣をはたき、腕を切り落とそうと斬りかかった……しかしウィリアムはギリギリで受け止めた……


「…………!!」


「国を率いるべき者は……わしだ!!!!」


 そして右腕の鎧を斬り飛ばした……


「ちっ!」


「どうした?……わしに匹敵する鎧があると言っていたが……」


 ウィリアムは国王の股間を蹴り上げた……そして左腕の拳を国王の仮面に力いっぱい叩き込んだ……


 国王は自分の玉座に吹き飛んで激突した……


「ある……」


 ウィリアムは右腕を飛ばされた方向へ手を伸ばした……すると鎧は飛んできて、元通りに腕に装着された……


 ガチャッ!!!……カチッ……カチッ……カチッ……


 右腕の鎧が元通りに組み合わさった……


「……憎いわ!!!!!!」


 国王が体を弾ませてウィリアムへと突進した……


 そのまま二人は王宮の扉を突き破って外へと飛び出した……


「何だ!?」


「ゴーレムか!?……」


 外で兵士たちが王宮になだれ込まないよう食い止めていたグラハムが振り向いた……そして鉄の鎧が戦い合っているのを見た……


 グラハムは素早く次の計画を考えた……


 さっきの謎の若者が王宮に入っていった……そして王宮の中から騒音が聞こえてきた……それから白い鉄の破片が中へと飛んでいくのが見えた……


 そして間もなく……二人の鎧の戦士が飛び出してきた……


 意味はひとつしかなかった……


「撤退!!! 今すぐ撤退しろ!!」


 グラハムの味方の兵士たちが急いで王宮の中へと退いた……しかし仲間が殺されているのを見た……


 皆が一瞬立ち止まって、その光景を見つめた……


 王宮の床は血で染まっていた……


 この状況では謀反人として逃げるべきだった……しかしグラハムは……


「味方の兵士を運び出せ!! いや……全員の遺体を早く運び出してくれ!!!」


 彼は自分の兵士たちに……いや、全員に命じた。殺された兵士の遺体を王宮の外に運び出すよう……


「こらっ!! グラハム将軍!! 手を上げて今すぐ降伏しろ!!!」


 グラハムはその命令に従わなかった……倒れた兵士の遺体を引きずり続けた……


 あとから王宮に入ってきた国王側の兵士たちも、その凄惨な光景を目にして……ただ呆然と立ち尽くした……


「何をしているんだ!! さっさと手を上げろ!!!」


 兵士が剣を突きつけてきた……しかしグラハムは怯むことも降伏することもしなかった。


「戦争は終わった……もうやめろ……」


「……何を言っているんだ……」


「残った私たちはお前たちに捕まえさせよう……しかし"彼ら"を運ぶのを手伝ってくれないか?」


「……わかった……何人かでこの将軍たちを見張っておけ……残りは全員の遺体を運ぶのを手伝え……」


 一人の兵士がグラハムに剣を突きつけていた他の兵士たちを説得した……


「よし……我々は!! 敵を監視しながら、王宮の内外に残っているすべての兵士の遺体を運ぶのを手伝え!!」


 グラハムがこんなにあっさり降伏したのには理由があった……


 こちら側の……メグミ姫が必ずクーデターを成功させると確信していたからだった……




 街の中心部で……


 ガン……ガン……ガン……


 金属同士がぶつかり合う音が辺り一帯に響き渡った……巨大な鉄の鎧が激しく打ち合っていた……


「逃げろ!!!!」


「何だこれ!!!!」


 突然巨大な鉄の鎧が街の中心部に落ちてきたことに、村人たちは散り散りに逃げ惑った……


「早く!!! 大通りに向かってください! そこに避難所がありますよ!!!」


「まだ家の中に閉じ込められている人はいますか!!!」


 兵士たちがまだ王宮の脅威に対処している中、少年の家族と一部の村人たちが協力して、今回のクーデターの巻き添えを食った人々を準備しておいた臨時の避難所へ誘導していた……


「助けてください!! 息子がまだ家の中に……」


 外に逃げ出せたものの、倒壊した自分の家の中へ何としてでも戻ろうとしている母親がいた。


「聞こえましたか!! 誰かオリビアさんのお子さんを探してきてください!!!」


 少年の父が大声で叫んだ……一緒に逃げてきた男たちも捜索チームに加わった……


「行きます!!!」


「一緒に行く!!」


「こっちにもまだ人が!……来てください早く!!」


「了解!!」




「よし……全員避難させるぞ……」


「はい!!」


 クロエとルイスは、もともと兵士を運ぶために使っていた荷馬車付きの馬車を引いて走った……今はそれで人を避難させていた……


「こちらです!! 助けてください!!!」


 馬車が止まると……クロエとルイスは崩れた瓦礫の中に飛び込んで、今回のクーデターで巻き添えを食った村人たちを助けに向かった……


「さあ……頭を抱えて……いくわよ……」


 クロエが重力魔法を発動させた……瓦礫が浮き上がった……


「手を掴んで!!」


 ルイスが瓦礫の下に閉じ込められていた若い女性に手を差し伸べた……


 女性はクロエの顔を見て少し驚いた……しかし怒鳴るのではなく……


「助けてくださってありがとうございます!!……本当にありがとう……」


 それを聞いたクロエはルイスの方を向いて微笑んだ……


 そして彼女は気づいた。村人の全員が自分を悪く思っているわけではないということを……


「歩けますか?」


「はい……」


「馬車に乗って……他の人を助けるのも手伝ってね……」


「はい……」


 二人は瓦礫が散乱している場所へと走り込みながら、助けを求める声に向かって叫び続けた……




 三人の少女とメグミは上の階へ走った……そして国王の私蔵庫の中央に一冊の本が置かれているのを見た。


「わあ……すごい……」


「ほんとね……」


 部屋の中は国王の宝でいっぱいで、三人の目が輝いた……


 しかし部屋の隅に、一体の死体が倒れていた……


 マベルが近づいて様子を確かめた……しかし頭が完全に潰れているのを見て後退した……


「……………」


 首を横に振った……マルガムは助からなかったようだった……


 メグミは彼の遺体の方へ落ち着いた足取りで歩み寄り……ローブの中を冷静に探した……三人の盗賊でさえ呆気に取られるほどだった……


「時間がない……急ぎましょう……クロエを待たせるのは良くないわ……はっと……」


 しばらく探してロイヤルリボンを見つけた。リボンに向かって宝石を放り投げた。それからゼングラフへと歩み寄った……


「ふんっ!!!」


 彼女は魔法でゼングラフを包んだ……


「えっと……姫様……ここで魔法を停止させることはできないんですか?」


「ゼングラフを永久に機能停止させるには破壊するしかないの……そうしなければ父上は体を再生し続けるわ……この部屋で破壊することもできるけれど……確実を期するために、父上ごと一緒に破壊したいのよ……」


「……それなら……鎧を開いて、内側から爆発させないといけないということですよね……」


 メグミが頷いた……


 四人は急いで走り出し、階段のある方へと向かった……しかし立ち止まることになった……


「もうこんなに激しく戦ってる!?……」


 一階は兵士たちでいっぱいだったからだ……


「どうするんだろう……兵士たちはもう戦いをやめたの?……」


「どうしましょうか? 姫様……」


 姫はしばらく考えた……そしてヒメコの手を引いて、来た道へと走り戻った……


「ちょっとちょっとちょっと! どこへ行くの!」


 一行はリオの魔法がヘレン王子に向けて放たれた爆発で崩れた、床が途切れている廊下の前で止まった……


「飛び降りるの……」


「え?」


 三人は姫の言葉の意味がわからなかったが……彼女は三人を二階から突き落とした……


「きゃあああああ!!!!!」


 彼女は杖を振り始めた……


「マジェスティ☆ドラゴン!!!」


 大きな金色の魔力が巨大な竜の姿へと変わり……三人を安全に受け止めた……


「ふんっ!!」


 メグミ姫は竜の背の上に軽やかに着地した……


「きゃあああああ!!!!!!!」


「もう!! こんなことはもうしないでくださいよ!!」


 リボンが怒鳴った……姫は無表情のまま答えた……


「ごめんなさい……ちょっと考えずにやってしまったわ……あ……忘れていた……」


 彼女は魔法の杖をクロエが壁に穴を開けた場所で気絶しているヘレン王子に向けた……


「マジェスティ☆ジェル!」


 ガキィィン!!!


 魔法の鎖がヘレン王子を縛り上げた……


「さあ……国王を倒しに行きましょう……」


「はい!!!」




「ふんっ!!」


 ウィリアムは剣に強化魔法を発動させ、力いっぱい鎧へ斬りかかった……


 しかし国王はかわし、反撃した……


 胸の鎧を斬り割った……


「ぐっ!!!」


 ウィリアムはすぐに後退した……


 キキキ……キキキ……キキキ……


 ウィリアムの鎧も自己修復した……


「回復魔法を使っているのか?……」


「多少は学んでいる……」


 ウィリアムは再び剣を振るって国王へ斬りかかった……


「うああ!!!」


 鎧が砕けても……当然すぐに元通りに修復される……


 ウィリアムと国王は殴り合い、斬り合いを繰り返した……


 ウィリアムは火球魔法を集め……国王の鎧に全力で叩き込んだ……


 爆発音が辺り一帯に響き渡った……国王は王宮の入り口近くまで吹き飛んだ……


 それを見たウィリアムは辺りを見渡した……市民を避難させようとしている人々が見えた……


 走り寄って手伝うことにした……


「おい! 瓦礫を魔法で持ち上げることができる……わしが魔法を使ったら、負傷者を急いで運び出してくれ……」


 彼は助けに来ていた村人たちに声をかけた。全員が賛同した……


 ウィリアムは重力魔法を発動させた……瓦礫が空中に浮き上がった……


「行け……行け……行け……」


 村人たちは急いで瓦礫に閉じ込められていた人々を助けに走った……


「さあ……ゆっくり……ゆっくり……気をつけて……」


 被災した村人たちが一人ずつ……一人ずつ運び出されていった……


「あ……ありがとうございます!!!」


「どういたしまして……大丈夫……うっ!!!!」


 しかし助けていた最中……家の壁が吹き飛んできてウィリアムに直撃し、彼は別の家に激突した……


「……まだ終わっていないようだな……」


 ウィリアムが魔法で浮かせていた瓦礫は、魔法の接続が切れて落下し始めた……


「きゃあああ!!!!」


 村人たちは地面に伏せるか、怪我人をかばうようにして体で覆った……


 まずい!!!


「マジェスティ☆グラビティ!!」


 ふわっ!! メグミの声とともに、瓦礫のかけらたちが空中で止まった……


 全員がゆっくりと空を見上げると……不思議な格好をしたメグミ姫が、魔法で作り出した竜の上に立っているのが見えた。


「遅れてしまってごめんなさい!!!!」


「あれは姫様じゃないか……」


「え!! 本当に姫様だ!!」


「早く!!! みんなで協力して……急いで急いで!!!」


 クロエとルイスも馬車を走らせながら被災した村人たちを乗せていた……


「お姉様!! みんな!!」


「…………クロエ!! 騎士様!!! これを!!」


 リボンがロイヤルリボンを下に投げた……姫もゼングラフをクロエたちへ放り投げた……


 クロエは魔法でその二つを受け取った……


「さあ!! あの魔法書を破壊して!!」


 メグミ姫が竜から飛び降りた……クロエの後ろに着地した。


「避難のことは私と私の民が引き受けるわ……」


 姫は念話でクロエに計画を伝えた……


「了解です!!」


 クロエは急いでルイスの手を引いて、二人の横合いへと回り込んだ……


「どうするつもりだ?」


「自分の魔法と宝石の力を使って、国王ごとゼングラフを破壊するわ……」


「なかなか強引だな……」


「鎧を開かせて、この本を中から爆発させないといけないの……」


「了解した……」


 ルイスはすぐに国王へ向かって走り出した……剣を構えて戦闘に入った……



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