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わかりあえない互いのさみしさ
你好と不倫を最初に教わった教授に再見したいこのごろ
振り返る寝顔が小っちゃな栗鼠みたいだから守ってあげたくなるんだ
能もない、爪もないのに青空を翼をひろげ鷹一羽ゆく
海に降る月の光を浴びながらお礼を呟く海月がいっぴき
ふたりとも大きな壁を持っていてわかりあえない互いのさみしさ
あの一番大事なときに間にあわずひとりこの街ながめているだけ
逃げる蝶、皆で追いかけ気がつけば最後のひとりになった古里
鐘が鳴る、バラ園に立つ聖女の像、影をそっと踏んだ夕暮れ
ただひとり産まれたのだからただひとり生きていけると大嘘を吐く