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いくたびも星月夜をこえて
(短歌7首)
サァサァと鳴きさやさやと揺れる笹星月夜にあの人に逢いたい
歩くこと朝早くからあてもない散歩している静かな心で
傷を負い血を滴らせゆく猿の母の子猿を想うその愛
冴え冴えと光る瞳の奥にあるはずのあの日の温かい笑み
ぼんやりと灯るこころのなかにいる昔暮らした懐かしい犬
ただ首が持ち上がらない空気ってこんなに重くなれるという嘘
破れたら縫い合わせればいいのだと失恋あらしの夜に嘯く
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お読みくださり誠に有難うございます。
またお会いできる日を楽しみにしています。
でわ。