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魔法少女と呼ばないで  作者: どり
第8章 激突
41/50

41.救出

 第8章に入りました。残り、後10話ほど・・・

なんか、ちょっと寂しい気持ちもしてきます。

けど、がんばろー!

お読みいただき、感謝申し上げます。

楽しんでくれたら、嬉しいです。

 いきなり目の前に飛び出してきた兵士に佑衣さんが蹴りを食らわせる。

倒れ込む兵士達。

兵士が落とした剣を拾い上げる。


「ラバは剣?それとも魔法?」


「得意の魔法でいきます」


「頼むわね!って、このスカート、動きにくい!」

 佑衣さんは持った剣で、自分のドレスを引き裂く。

たちまち腰まで露わに・・・

って、それ、短すぎます。下着まで見えてます。


「エロラバ、見るんじゃない!見えても見えてないふりしろ!あたしより、相手に注意を向けてて!」

 そう言い捨てると、佑衣さんは猛烈に走り出す。

僕も必死でその後を追う。


 見えないふりって、難しいですよぉ。

目の前で佑衣さんのお尻が・・・

っと、そんな場合じゃない。


「光の楯!」

 佑衣さんに襲いかかってくる矢を跳ね飛ばす。

すぐに矢の来た方へ向かって炎の弾。

飛び道具がない僕たちにはちょっと不利な状況かな?


「なんとか接近戦に持ち込むところまで、ラバ、頑張って!」

 その言葉を待っていたかのように、兵士どもが現れる。

これなら、味方に当たるから矢も飛んでこない。

その兵士達に向かって、佑衣さんが剣とナイフで飛び込んでいく。


 剣がきらめく。兵士の持っている楯と佑衣さんの剣が派手な音を立ててぶつかる。

パキン!

佑衣さんの剣が折れた。


「ちぇ!なまくらの刀はこれだからイヤになる!」

 勢いのまま懐に入り込むと、掌底で相手のあごを跳ね上げる。

そのまま次の相手にぶつけると、飛び上がって剣を避ける。

そして後ろ回し蹴り!数人がぶっ飛んでいく。

すぐに剣を拾い上げると、振り下ろしてきた相手の刃を受け止める。


「お前の相手は、僕だ!」

 そいつの首根っこに僕は静電気の弾を食らわせる。

たまらず気絶する相手に、佑衣さんは駄目押しの蹴りを一発。


「急ぎましょう。村の人に危害が加えられるかも知れません」


「わかってるけど、相手が多いわよ」


 その言葉どおり、新手がやってくる。

僕は呪文を唱える。

「ラバ、使い過ぎないでよ!この前みたいにダウンしてもらっては困るんだから!」


「はいはい、ちゃんとセーブしてますから」

 通路を水平に放電が走る。

稲妻の応用。でも、この方が、相手に存分に当たってくれる。

ほら、全員ノックダウン。


 倒れている相手の間を僕たちは走り抜ける。

階段を上がる、通路を駆け抜ける。

魔法の感覚を伸ばしておけば、通路の先で待ち伏せしている相手の殺気が分かる。

佑衣さんを止めて、そこに衝撃波を送り込めば、全滅。


 上からの矢は魔法で防御。

逆にそこにむけて氷と炎を飛ばす。

攻撃がひるんだところを佑衣さんが駆け上がり、相手の陣地に飛び込む。

肘うち、膝げり、踵落とし。

佑衣さんの身体がくるくると廻れば、相手が数秒で沈黙する。


「もう少しで牢屋だ!」

 見上げたとき、そこにも異変が起きていた。

兵士同士が闘っている。

村人の姿も見える。村人達も剣やナイフを持って、兵士に襲いかかっている。

それを手助けしている兵士や使用人達。

「みんな!どうしたんですか?」


 僕の声に反応したのは、クロエ。

「ヤーコブ様、あたし達の味方になってくれる兵士さん達もいるんです!」


 僕たちが駆け上がったとき、もうそこの戦闘は終わっていた。

村の人たちやその味方が、敵を制圧したらしい。

兵士達や召使い達が僕たちに挨拶する。

「新しい領主様が決まったとの話を聞きました。

我々はその領主様につくことにしました。なにとぞ、ご命令を」

「魔来子さんの事よ」

 そういうと、佑衣さんは微笑む。


 それだけではなかった。僕たちが取り上げられていた服や、道具までそこにあった。

運んできた召使い達が口々に言う。


「女城主様になったというのは本当ですか?」


「素敵な女性という話ですけど、一度お目にかかりたいです」


「あんなハゲデブなんかより、その方がよほどいいわ」

 僕と佑衣さんは顔を見合わせる。

・・・・オネクターブ、お前、人望がないぞ。わかるけど・・・


「やっぱり、これよ、これ。これでなくっちゃ」

 佑衣さんは着慣れた制服姿。

数少ないあっちの武器を身につけている。


「城の外へみんなを誘導してください。道は分かりますか?」


「もちろんです。敵が少ない通路を使っていきます。お二人はどうされますか?」


「クロエはヤーコブ様についていきます!魔来子様の所へ案内してください。

命を助けてくださった魔来子様を、今度は私がお助けします!」


 クロエが叫ぶ。

そばにいたクロエの父さまは一瞬困った顔をしたけど、すぐに僕に声をかける。

「クロエを預けます。私は村のみんなを誘導していきます」


 そして、佑衣さんを見つめる。

「あなたのおかげでみんながその気になりました。そして、今逃げ出すことが出来そうです。

感謝申し上げます。魔法少女、佑衣様」


 佑衣さんは微笑む。

「全部片づいて、生きていたらその時、お礼を聞かせて。それまでは油断しないで。みんな、無事に連れ出してちょうだい」


「分かりました!」


 僕、佑衣さん、そしてクロエの三人が階段を駆け下りる。

目指すのは激しく爆発音のするところ、中庭だ!


さて、次回の予告。


 魔法対決の描写かあ・・・書けるかなあ?(笑)

 次回: 第8章 激突 第42話 対決!魔法力

 刮目して待てっ!

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