表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女と呼ばないで  作者: どり
第7章 姉
40/50

40.戦闘開始

この話、考えてて、

魔法の呪文で思いついたのが、「エロイヌエッサイム」

                         ・

うーん、何が起こるんだろう?(笑)

 えっと・・・・待ってくださいね。

頭は理解しているのですけど、その意味が理解できてない・・

魔来子さんがアンジェリーヌで、

アンジェリーヌの姓がオッフェンバッフと言うことは・・・


「魔来子さんはあんたの姉さんということじゃない」

・・・やっぱりそうですね、そうなんですよね!


「どうして、僕は姉さまに気がつかなかったんでしょう?」


「あたしに言われてもわかんないわよ!このバカラバ」


「ほんとにバカなヤーコブよね!」

・・・オネクターブ、お前にまで言われたくない。


 魔来子さんは微笑むと、片手を振った。

かすかな赤い光が魔来子さんを包むと、彼女の茶色い髪が

柔らかくウェーブする輝く金髪に変わる。

そして両目から何かを取り出す。


「あちらの世界には、毛染めとかカラーコンタクトレンズがあって魔法が使えなくても変身は簡単ですのよ」

 こっちを見る魔来子さんの目は、片方が青、もう片方が黄色、

両目の色が違う・・・魔法使いの目だ!

間違いない、オッフェンバッフの印、村人の印。

姉さまが、いなくなった姉さまが目の前にいる・・・・。

本当に、魔来子さんが姉さまだったんだ・・・・

つい、目頭が熱くなる・・・・


「麗しき姉弟の再会の場面を邪魔して悪いんだけど、あたしも話に加わっていいかしら。長話が終わるまで待っててあげたんだから、もうそろそろいいよね」

 なんだ、オネクターブ。さっさと尻尾を巻いて逃げ出したのかと思ってたのに。


「年増メイドの魔来子がアンジェリーヌだってことは認めるけど、伯爵の妻だとは認めないわ。いくら指輪をしてたって、死人に口なし。ここで伯爵と一緒にあの世に旅立っていただければ、あたくしの壮大な夢になんの影響もないわ。ご理解いただけるかしら?」


「もちろんわかりましてよ。私とて、伯爵様をここまで愚弄した張本人を無傷でこの城から出す気はさらさらございません。覚悟はよろしいかしら」

 魔来子さんの微笑みは氷の微笑。


「では、開始ということでよろしいわね?」

 魔来子さんは肯く。


 と、いきなり、オネクターブは佑衣さんに掌を突きつける。

「魔法少女、佑衣!」

 佑衣さんの身体がいきなり硬直する。やば!こいつ、暗示にかけやがった!


「あんたの敵はラバよ、やっておしまい!」


 佑衣さんは僕を見ると、いきなりナイフで斬りかかってくる。それを紙一重でかわす。


「佑衣さん、佑衣さん、しっかりして!くそ、オネクターブ、汚いぞ!!」


「あら、ちゃんと試合開始を確認したじゃないの。なにが汚いもんですか。恨むんなら、自分の油断を恨みなさい」


「確かにハゲデブの魔法使いの言うとおりね。ラバ様・・・・いえ、ヤーコブ、佑衣様のことはまかせたわ。私はこの、変態デブの相手をしますので、佑衣様のお相手、お願いしますわ」


 ちょ、ちょっと魔来子さん、いや、姉さまか、ああ、なんかややこしい。

佑衣さんの突き、けっこう厳しいんですけど。


「ああ、もう、佑衣さん、しっかりしてくださいよ!」


「うるさい、このバカラバ!死ね!!」

 ナイフだけじゃなくて、足技も繰り出してくる。


「大丈夫ですよ。ヤーコブ。子供サイズの時はいざ知らず、大人サイズになった今なら十分かわしているじゃないですか。ちゃんと佑衣様の攻撃を急所をハズして受け止めていたことはわかってますよ」

 オネクターブの魔法の杖から発射される、炎の弾を避けながら、魔来子さんは笑って言う。


「姉さまにはかないませんねえ。しっかり見てたんですね」


「早く佑衣様にショックを与えてやってください。それで正気に戻るでしょう。さあ、このハゲデブ!お返しよ!」


 魔来子さんの両手が印を結ぶ。

空中に現れた氷の固まりがオネクターブめがけて落下する。


「この、このっ!」

 オネクターブの防御魔法が氷をはね飛ばす。


 ・・ショックか、しょうがないな・・・

「佑衣さん、ごめんね!」


 佑衣さんの突きをかわして、背後に回り込む。

くるりと振り向くと、佑衣さんを背中から抱きしめる形。

両手の所に当たる、膨らみの感触・・・柔らかくて、いい気持ちだな・・・


「ひっ、ひい、き、きゃあああ!」

 佑衣さんの悲鳴が響いた。


「こ、この、この、エロイヌ。とうとう本性を見せたわね。

あたしの胸を、触った、いえ、んだ、いじった、なぶった、まさぐった、揉みしだいた、乳首まで刺激した、感じたじゃない!エロラバ、ど変態ラバ、お前なんか、死ね、死んじゃえ!」


 えーっと、正気に戻った・・・んでしょうか?

あれ、さっきと言ってることが変わってないような・・・?

暗示から解放されてない?されてる?どっちー!?


「なに訳のわかんないこと言ってるのよ!そこに直りなさい、ご主人様に痴漢行為をした罰、与えてあげる!」


 あー、なんか正常みたい。

佑衣さんは平手で僕の頬をパチンと叩いた。


「いい、人前であんなハレンチなこと、するんじゃない!わかった、ラバ!?」


 はいはい、いえ、正常になってくれれば、頬の一つや二つ・・・


「良かった。正気に戻りましたのね。では、佑衣様、ヤーコブ、牢屋の皆さんを、解放に行っていただけますか?途中、邪魔もあるでしょうから気を付けて」


 魔来子さんの声を聞いて、僕たちは部屋を飛び出した。

家臣達もわらわらと部屋から逃げ始める。


「ちょ、ちょっとお前達、待ちなさい!衛兵、あいつらを捕まえなさい!」


「変態デブ、あんたの相手はこっちよ!お間違えにならないで!!」

 僕たちの背後で爆発音が連続した。




さて、次回の予告。


 いよいよ魔法使いどうしの対決ですか!

 次回: 第8章 激突 第41話 救出  

 刮目して待てっ!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ