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聖女アリーゼの不思議な旅  ~聖魔法?そんなの知らないのです!~  作者: 夕姫
第3章 聖女。魔法と鉱山に挑むのです!

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1. 魔法の国

1. 魔法の国




 用事をすべて済ませて私たちは一度ラインストーンに戻りそこから魔法船で北の魔法都市ルナノワールに向かうことにするのです!目的はもちろん鉱山で希少価値の高い「ミスリル」という鉱石を掘り、ミルディに武器を作って貰うことなのです。あっその武器を作る錬金釜も作らないとですね!


 でも本当は未知の鉱石が見つかるかもしれないと言う期待もあるのです!しかも魔法都市と呼ばれているだけあってロゼッタ様の話だと魔術書も豊富らしいのです。まだ読んだことない魔術書に出会えるといいのです。


「ふぁ~よく寝たのです……ん?もうお昼なのですか?」


 目を覚ますと、すでに窓の外には太陽が高く上がっていたのです。どうやらかなり長い時間眠っていたようです。少しロゼッタ様の気持ちがわかった気がするのです。


 どうせ魔法都市ルナノワールに着くのはまだまだかかりますし、今日は特に予定もないからいいのですけどね。とりあえずご飯を食べて着替えるのです。


 今日の朝ごはんはパンにハムエッグを挟んだサンドイッチなのです!それにサラダを添えれば完璧。お日様はすっかり高いですが、起きて最初に食べるのだからこれは『朝ごはん』なのです!


 そういえば魔法都市ルナノワールのことをロゼッタ様は知っているのかもしれないのです。魔女は各地の魔力を集めて旅をするのです。せっかくだから聞いておくのです。お昼寝してないといいのですけど……


 私はロゼッタ様の部屋に行き扉をノックする。


「ロゼッタ様起きてるですか~?ロゼッタ様~?お~いなのです!」


 すると扉が開き、中からはロゼッタ様が出てきたのです。いるなら返事くらいして欲しいのです。


「……なんじゃ?」


「なんでそんな不機嫌なのです?聞きたいことが……」


 私がふとロゼッタ様の手元を見ると……そこには、私が昨日徹夜で書き写したあのお手製の魔術書がしっかりと握られていたのです。しかも、すでによく読み込まれた形跡すらあります!


「あっ!その本、さっそく読んで勉強してくれてるのですね!?私、凄く嬉しいのです!」


「なっ!?ち、違うわバカ者!たまたま机にあったから、暇つぶしにパラパラとめくってみただけじゃ!いちいち大声で騒ぐでない、恥ずかしい!」


 ロゼッタ様はバサッと音を立てて本を隠すと、耳まで真っ赤にしてそっぽを向いてしまいました。相変わらず素直じゃないですが、本当に可愛い人なのです。


 一体、ロゼッタ様はどんな風にこの本を読んでくれたのか気になるのです。私はロゼッタ様に感想を聞きたかったのですが、どうせ教えてくれないと思うので諦めるのです。


「そんなことより!なんの用なのじゃ!」


「あっそうなのです。ロゼッタ様に魔法都市ルナノワールの事を聞こうとしていたのです!」


「ふむ。そのくらいならいいじゃろ。中に入れ」


 ロゼッタ様は私を部屋の中に入れると魔法都市ルナノワールについて話してくれたのです。やはり知っていたようです。


 魔法都市ルナノワールとはその名の通り多くの魔法士たちが集う場所で、別名魔法士たちの都とも呼ばれているそうです。


 なんでもロゼッタ様もやはり昔そこで暮らしていたことがあるらしく、ロゼッタ様のご友人にあたる方もそこにいるとのことです。


 そして錬金術師と呼ばれる人たちも多くいて、中にはこの街に住んでいてそのまま商売をしている人もいるとかいないとか。だから腕利きの鍛冶職人がいる可能性もあるのです。それを聞いて胸が高まるのです!


「まぁざっとこんなもんじゃな」


「ロゼッタ様のお知り合いもいるのですね?ぜひお会いしたいのです!」


「別にワシは会いたくないがの……」



◇◇◇



 そして2日後。魔法船は魔法都市ルナノワールのマジカリア王国に着くのです。ここからは歩いて行くのです。魔法船から降りてまず目についたのは大きな塔のようなものだったのです。


 私がロゼッタ様に尋ねるとルナノワールの象徴である大魔導時計台という建物らしいのです。 確かに他の建物と比べて、とても大きく存在感があるのです。私たちは早速街に入るために門に向かうのです。すると門の前には列ができていたのです。その列の最後尾に並ぶと、すぐに私たちの番になったのです。


 門の衛兵さんにあの聖女リスティ様からもらったカードを見せ、街の中に入るとそこはまさに今までの町並みとは違うまるで本の世界のようだったのです。


 石畳の道に、重厚なレンガ造りの家々。街の中央には、遠くからでも目を惹いた巨大な『大魔導時計台』が荘厳にそびえ立っています。


 しかし、それ以上に私の目を釘付けにしたのは、通りを行き交う人々なのです。すれ違う人の多くがゆったりとしたローブを身に纏い、先端に魔法石のついた杖を持ち歩き、中には空飛ぶ使い魔を連れている人までいるのです。ここはまさに、正真正銘の魔法都市なのです!


 私が目をキラキラさせて街並みを見上げていると、隣でミルディが不安そうに話しかけてきました。


「凄いね……本当に、おとぎ話の世界に迷い込んだみたい。周り、魔法士ばっかりだよ。ただの作業着姿のあたし、完全に場違いじゃない……?」


「そんなことないのです!それよりミルディもそう思ってましたか?まるで本の世界が広がっているのです!」


「ははっアリーゼ楽しそう!良かったね」


 そんな話をしているうちに私たちは街の中心部にある広場に着いたのです。どうやらここでこれから行われるイベントに参加する人が集まるようなのです。


「何のイベントなのです?」


「あっあれを見てアリーゼ様!」


 私はフィオナの指差した看板を見るとその看板には「参加者求む!いざミスリル発掘!」と書かれているのです!


 どうやらこの広場でこれからミスリルを掘りに行く冒険者たちの募集が行われるようで、参加すれば採掘用のツルハシをもらえるらしいのです。


「大聖女ディアナ様のお導きなのです!」


「まさか参加するのアリーゼ?」


「もちろんなのです!」


 もちろん私は参加するのです! 私は受付に向かいます。しかし…… そこには見たこともないほどたくさんの人が並んでいたのです。しかもそのほとんどが屈強な男性ばかりなのです。そんな様子を見てミルディが心配をしてくる。


「やめときなよ……アリーゼ……周り見てよ……」


「見てよアリーゼ様、みんな受付の前で重そうな岩を持ち上げて『体力テスト』を受けてるよ……ボクたちじゃ絶対無理だよ!」


「行くのです!ツルハシが必要なのです!さぁ一緒に参加するのですフィオナ!」


「え?ボクも!?アリーゼ様腕を引っ張らないで~!」


 私はフィオナの腕を半ば強引に引っ張り列に並ぶのです。


 しばらくすると私たちの番が回ってきたのです。私は受付の人に身分証明のカードを見せるのです。すると受付の人は驚いた様子で私を見るのです。私は不思議に思いながら質問をするのです。でも返ってきた答えは予想外のものでした。


 聖エルンストのカードを持っていることで免除を受けツルハシを貰えたのです!素晴らしいのです!聖女リスティ様ありがとうなのです!


「ツルハシ貰えたのです!」


「良かった……参加しなくて……ボク怖かったよ」


 こうして「ミスリル」発掘の準備が一段階進んだのです!はぁ発掘作業……楽しみなのです!

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