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聖女アリーゼの不思議な旅  ~聖魔法?そんなの知らないのです!~  作者: 夕姫
第2章 聖女。灼熱の王国を駆け巡るのです!

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25. 魔導大図書館

25. 魔導大図書館




 天気は快晴!気分も晴れやかなのです。それはなぜかと言うと今日は待ちに待ったソルファス王国王都にある魔導大図書館に行くことになっているからなのです!凄く楽しみすぎて顔に出てしまっているのです!自分でも分かっちゃうのです!ああ……一体どんな本があるのですかね……


 そんなことを思いながら、私はいつも通り朝食を食べて準備を済ませたのです!そして私は勢いよくみんなの前で言うのです!


「さぁ!出発するのです!いざ魔導大図書館へなのです!」


「あのさアリーゼ。ごめん。あたしはいけないや。少し用事があってさ」


「アリーゼ様。ボクも……ごめんね」


 そう言って、ミルディとフィオナは申し訳なさそうな顔をして謝ってきました。なぜなのです?2人ともなんで今日に限って用事があるのですか?


 そういえばミルディは昨日、鉱石で新しい魔法アイテムを作ると言っていましたし、材料の買い出しですかね?


 でも、それなら仕方ないですね……私1人で行くしかないのです。まあ、元々2人には断られても1人で行こうと思っていましたけどね……


「なら仕方ないのです。1人で行くのです……」


「おい。なぜワシを無視するのじゃアリーゼ!?」


「え。ロゼッタ様一緒に来てくれるのです?いつもならまだ寝ている時間なのです」


「なぜワシが行かないと思ったのじゃ!?魔法士なら誰もが憧れる魔導大図書館じゃぞ!?ワシも絶対に行くからの!絶対に、絶対に行くのじゃ!!」


 凄い圧なのです…!それに駄々をこねる子供みたい……というのは、怒りの杖が飛んできそうなので言わないでおくのです。というか、ロゼッタ様は魔法士ではなく魔女ですよね?


 まぁ……これは断れない雰囲気なのです。それにしても、まさかロゼッタ様がついてくるとは思わなかったのです。


 私とロゼッタ様は魔導大図書館までの道を歩いていく。ふとロゼッタ様を見るとなぜか私より楽しそうなのです。それに気づいたロゼッタ様が私に言うのです。


「なんじゃその目は?」


「いえ、別に何でもないのですよ?」


「むぅ~!なんなのじゃお主は!何か言いたいことがあるなら言えばいいのじゃ!」


「何も考えていないのです!ロゼッタ様考えすぎなのですよ?」


「ぐぬぬ……なんか納得いかないのじゃ……」


 たまにはロゼッタ様をいじめてみるのです。私たちはそんな会話をしながら歩いていると、いつの間にか目的地である魔導大図書館が見えてきたのです。


「着いたのです!」


「おおぉ……これが噂に聞く魔導大図書館か……想像以上の大きさじゃのう……」


 確かに大きいのです。そして広いのです。この広さだと目的の本を探すだけでも一苦労しそうなのです。とりあえず中に入ってみるしか無いのです。


 本来なら入館には国王の許可証が必要という厳重な場所なのですが、ご存知の通りソルファス王国はすでに聖エルンストの管理下に置かれています。私が聖女リスティ様から頂いた『聖エルンストの紋章入り通行証』を門番にチラリと見せると、彼らは青ざめてすんなりと道を開けてくれました。この通行証、想像以上に権力マシマシで万能すぎるのです!


 一歩中へ足を踏み入れると、そこには見上げるほど巨大な本棚が幾重にも連なる、圧倒的な光景が広がっていました。世界中のありとあらゆる英知が集まる場所と言われるだけあって、訪れている学者や魔法士たちも皆、宝山を前にしたように目を輝かせているのです。


 そして、それは私もなのですが、ロゼッタ様も目を輝かせていて楽しそうなのです。


「すごいのです!見たことの無い本がいっぱいあるのです!ここは天国なのです!」


「アリーゼ落ち着くのじゃ。まずは目的を決めて本を探さんといかんぞ。時間が限られておるからの」


 ロゼッタ様の言うとおりこの魔導大図書館は入館から2時間しか本を読むことが出来ないのです。しかも貸し出しも禁止されていて、読む時は必ずその場で読まないといけません。つまり、読める本が限られているのです。


 私は周りを見渡してみます。するとそこにはたくさんの種類の本がありました。さぁどれを見るのですかね……やはりあの扉の向こうにある「禁書庫」というところ気になるのですよね。恐らく昔の古い文字で書かれているらしいのですが……


 あれ?キルシュ古城の壁画みたいに、もしかして私なら読めちゃうのですかね?でも、今日はロゼッタ様の本が優先なのです!


「そういえばロゼッタ様は何かお目当ての本でもあるのですか?わざわざ早起きしてここに来たがるくらいなので」


「わざわざ早起きしては余計じゃ。ワシはこの中級魔術書を読みに来たのじゃ。昨日街の本屋に寄ったのじゃがなくての」


「今さらなのです?ロゼッタ様は第5等級魔法まで使えるのですよね?魔力がないだけで?」


「強い魔法が使えれば次第に忘れるもんじゃ。身体は覚えておっても原理は忘れておる。せっかくガウェインの魔力を貰ったのじゃ。ワシも強くならなくてはの、だから再度勉強するのじゃ」


 そういうロゼッタ様は私に微笑みながら話してくる。それを見て私も嬉しくなるのです。それはロゼッタ様が私たちの為に強くなろうとしているということなのです。目標に向かっている事はとても素晴らしいことなのです!だから私は「中級魔術書」を探し持ってくることにするのです。


「?なんじゃアリーゼ、お主は必要な本を読むがよい。お主にはその本は意味ないじゃろ?」


「……いえ、これが今の私にとって一番必要な本なのです。私の一度読んだら忘れない記憶力でこの本を丸暗記して、あとで紙に書き写せば、ロゼッタ様がいつでも復習できる魔術書が完成するのです!それに、フィオナだっていつかは読む日が来るかもしれないですしね!」


「アリーゼ……お主、この分厚い魔術書をたった2時間で丸暗記する気か……?」


「はいなのです!良かったのです、これで私にも『みんなのために毎日やるべきこと』ができたのです!」


 私が満面の笑みで胸を張ると、ロゼッタ様は呆れたように息を吐き……それから、とても優しく、照れくさそうな微笑みを浮かべました。


「……勝手にするがよい。ワシは何もおごらんからの」


「これからの旅の中で返して貰うのです!」


 そしてあっという間に時間は過ぎていき時間になるのです。それでもお互いの目標のために有意義な時間はすごせたのです!


「はぁ~時間が足りないのです!もっと読みたかったのです!」


「仕方あるまい。また機会があれば来ればいいのじゃ。まだまだお主の旅は長いのじゃからな……」


「そうなのです!これからもよろしくなのですよロゼッタ様!」


「世話が焼けるの……」


 私とロゼッタ様は仲良く宿屋に帰ることにするのでした。私も誰かの為に何かをやることができて良かったのです。これから毎日が楽しみなのです!

『面白い!』

『続きが気になるな』


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