↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖女アリーゼの不思議な旅  ~聖魔法?そんなの知らないのです!~  作者: 夕姫
第2章 聖女。灼熱の王国を駆け巡るのです!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/110

11. 王都に行きたい

11. 王都に行きたい




 ミルディがなぜか王族のサリア=ジルベール様とともに宿屋に戻ってきたのです。本当に謎なのですね……


「ところでなんでミルディと王族が一緒にいるのじゃ?」


「逆にミルディが何か失礼な事を!?」


「え。ミルディさん……」


「それをやめて!あたしが魔法素材を換金してたら広場で俯いていたから声かけたんだけど……」


 とりあえず私たちはサリア様にまず何故広場で俯いていたのかを順番に説明してもらう必要があるようなのですね。ということでまず状況の説明をしてもらったところでわかったことがいくつかあるのです。


 まず、サリア様はソルファス王国の小国のお姫様で、私たちが初めてラインストーンに着いたときにあった大型魔法船に乗っていたこと。それでたまたま海に出た時に嵐に巻き込まれてしまい流されてしまっていたこと。なんとか流れ着いた先がこのラインストーンであったこと。


 ただ海で嵐に遭ったというだけなら、そこまで不思議な話ではないのです。でも、最大の違和感はそこではありません。


 あの巨大な大型魔法船は、本来なら乗組員を含めて二百人以上は乗れるはずなのです。それなのに、あの船に乗っていたのは『サリア様ただ一人だけ』だったというのです。護衛の騎士も、船乗りもいないなんて異常事態なのです。


 しかし、サリア様はそれ以上詳しい話をしてくれません。青ざめた顔で、ただ「どうしても王都に行かなくてはならない」と繰り返すばかり。ソルファス王国の王都で、彼女をそこまで追い詰める『何か』が起きているのは間違いないのです。


 でも、それ以上聞くことは叶わなかったのです。結局これ以上聞いてもサリア様自身が口を閉ざしてしまったら、何も聞けなさそうだと思った私は仕方なく追求をやめることにしたのです。


 サリア様は『あの魔法船には王族専用の強力な防衛結界が張られているから、中にいれば絶対に安全です』と言って、一人で船に戻ってしまったのです。それなら無理に引き留めることもできないですし……


 とりあえず私たちはサリア様を大型魔法船へ送り届け、宿屋に帰りこれからの事を話すことにしたのです。そしてミルディが話を切り出す。


「あのさ。みんなゴメン。あたしは放って置けない。正直面倒なことになったと思うけど……きっとサリア様は何かを隠してると思うし……」


「ミルディ。謝る必要はないのです。きっと私でも同じことをしているのです!」


「そもそも一体どういう理由で王都に行きたいんだろう。でも全然ボクたちには話してくれないし……」


「それが分からない以上こちらも迂闊に手を出すことが出来ないのです。困ったのです」


 とはいえ、やはりこのままにして置いておくことは出来ない問題だと思うのです。もし仮にサリア様が誰かに追われているという可能性が高ければ保護することも視野に入れなければならないのです。


 場合によっては匿わなければいけない可能性もありますし……もしそれなら危険を伴うことですがやるしかないのです。幸い彼女は強い魔力を持っているような様子もないので私たちに何か害があるとも思えないのです。


 それでも彼女の身に付けていた物を見ると高価なアクセサリーなどが多いので王族という身分には偽りはないのです。ならなぜ何も話さないのか……


 私たちは王族と名乗るサリア様をどうするか今日1日考えることにしました。


 そして翌日。昨日色々話し合った結果、私たちが推測したことが正しいのならソルファス王国の王都はサリア様にとって、何かが起こっている可能性があるということなのです。


 まぁどっちにしても王都までは行くつもりだったので王都へ行くこと自体は問題はないのです。古代遺跡群、魔導大図書館の観光の目的はあったのですが……


 資金稼ぎはみんなにお任せしているので、私だけがいつも通りやることがないのです。正直、私もいい加減何かやったほうがいいですよね……聖魔法が使えれば何でもできるんですけどね……


 けれど、温かい紅茶を淹れて、誰かの悲しい話に耳を傾けることなら、魔法がなくても出来るのです。


 私はサリア様が一人で滞在している大型魔法船へ向かうことにしました。重厚な入り口の扉をノックすると、表面に刻まれた魔術文字が淡く光りました。


 どうやらこの船は高度な魔導具で制御されていて、外からの訪問者が内部の主へ自動で伝わる仕組みになっているようなのです。やがて、ゆっくりと扉が開きました。


「あら?聖女アリーゼ様?」


「こんにちはなのです。今サリア様お暇ですか?」


「はい」


「良かったらお茶をしませんかなのです。ゆっくりお話したいなと思っているのです!」


「……そうですね。どうぞ」


 こうして私は、サリア様の大型魔法船を訪ね話を聞くことにしたのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。