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☀ 夏のホラー 2023 参加作品  作者: 雪*苺
【 帰り道のサミィちゃん 】
11/36

⭕ 手紙 1


 22時、塾が終わった帰り道。


 塾帰りの学生が多い。

 残業上がりのサラリーマンに混ざりながら最寄りのバス停に並んだり、最寄り駅へ向かって歩いている。


 サラリーマン達の顔は暗い。

 残業作業で疲れているのだろう。

 定時で帰宅の出来るサラリーマン達の顔はハツラツとしてさえいるのに、残業上がりのサラリーマン達の目は死んだ魚のような目をしている。


 「 みっこ,まこちゃん、明日あしたね! 」


 「 あ、うん。

   さっちゃんも気を付けてね 」


 「 バイバイ、さっちん! 」


 「 最寄りのバス停が近いっていよね…。

   なんで最寄り駅って遠いんだろう… 」


 「 ほんだよね~~。

   15分も歩かないとなんていや過ぎるぅ~~ 」


 「 毎日毎日、学校が終わったら帰宅もしないで塾に行かないといけないなんて最悪だよ…。

   これがあと2年も続くなんて…… 」


 「 親の期待に応える為に塾がよいなんてしたくないよね~~。

   一寸ちょっと反発するとさ、『 貴女の為なのよ! 』って言われてはなしを切られて話題を変えられたゃうんだよねぇ。

   お姉ちゃんと兄貴が優秀だから、アタシにまで “ 優秀 ” を押し付けようとして必死なんだからさ~~。

   もうウンザリだよ… 」


 「 私も似たようなものかな。

   私は長女だから、妹と弟の “ 御手本にならないといけない ” って昔から言われてて、一流大学に合格しないといけない流れになってて、迷惑してる……。

   合格しても勉強に付いて行けなかったら意味なと思うんだけどね… 」


 「 御互いに大変だよね~~ 」


 「 そうだね……。

   勉強はきらいじゃないけど、だん(だん)きらいになっててるの… 」


 「 息抜きしたいよね~~ 」


 「 したいね~~ 」


 なんて友人と雑談をしながら最寄り駅を目指して歩いているとなにかが頭の上に当たって落ちてた。


 「 なんだろう?? 」


 アスファルトの上に落ちたのは封筒??

 拾い上げると可愛い封筒だった。


 「 うわっ、なにこの可愛い封筒!

   に売ってるんだろうね! 」


 「 そう、だね……。

   誰かが窓から落としちゃったのかな? 」


 封筒のおもてにはなにも書かれていない。

 封筒を引っくり返してうらを見ると名前が書かれていた。


 「 まこちゃんの名前が書いてあるね。

   まこちゃん宛だね 」


 私は封筒をひだりどなりちゃんへ手渡した。


 「 えぇ~~?!

   アタシ宛なんだ?

   なんだろう? 」


 「 家で読んだら? 」


 「 そうする 」


 まこちゃんは封筒を鞄の中へ入れた。

 雑談を続けながら最寄り駅に到着。

 最寄り駅は1番線 ~ 6番線まで在る大きな駅だったりする。


 まこちゃんは5番線から発車する電車に乗って帰る。

 私は3番線の電車に乗って帰るから、改札口から最寄り駅にはいって、階段の前でバイバイする。


 「 明日あした、学校で! 」なんて御互いに言い合って、笑顔で手を振って分かれた。

 もと変わらない “ バイバイ ” だった。


 明日あしたの朝には、で「 おはよう! 」って笑顔で言い合って、一緒に改札口を出て学校に登校する変わらない日常がるって、当たり前に思っていた────。











「 ……………………友達だったちゃんが行方不明になって──、1年経っても見付からなくて……。

  それからむすめの様子が少しずつしくなってたんです……。

  私……どうしたらいのか分からなくて………… 」


「 名刺、持っててくれたんだね、さん 」


「 はい……。

  財布にれて……御守りわりにしてました…… 」


「 初めて依頼を受けたときは高校生だったのに、高校生のむすめる母親になってるなんてな~~ 」


「 ふふふ…(////)

  あのときほんとうに──。

  勇気を出して両親に相談したら、父から “ 転勤する事になった ” って言われたんです。

  父は単身赴任する気でいたみたいですけど、私のはなしを聞いて、家族で転勤先に引っ越す事になって── 」


「 へぇ、かったじゃん。

  転校先ではいやな事はなかったのか? 」


「 お蔭様で(////)

  友達も出来て楽しい学生生活を送る事が出来ました(////)」


「 そっか、安心したよ。

  かったな、シュンシュン 」


「 そうだな。

  連絡をくれた──って事は依頼だな。

  いくら用意出来るんだ? 」


「 シュンシュン!

  報酬のはなしあといだろ 」


「 ふふふ…(////)

  しゅんれいさんもマオさんも変わりませんね。

  お2人のやり取りを見ていたらなんか安心しちゃいました(////)」


「 あはは~~。

  “ 漫才みたい ” ってく言われるんだよな…。

  此方こっちは漫才なんてしてないのにさ! 」


「 ふふふ…(////)」


は笑ってる方が可愛いよ。

  つらときこそ “ 笑え ” とは言わないが、笑顔を忘れるな 」


しゅんれいさん…(////)

  がとう御座います…(////)

  御世辞でも嬉しいです 」


「 僕は御世辞なんて言わない。

  失礼だぞ!

  気分を害したから10万うわせな 」


「 シュンシュン!

  がめついにもほどが有るだろ~~ 」


「 煩い!

  僕の繊細な心が傷付いたんだ! 」


「 繊細な心って──。

  シュンシュンの場合は鋼鉄の心の間違いだろ 」


なんだとぉ!! 」


「 あははっ…(////)」


「 ほら見ろよ、さんに笑われてるだろ~~ 」


「 僕の所為みたいに言うなよ。

  それで──、は僕になにを依頼したいんだ?

  むすめを正気に戻したいのか? 」


「 ………………むすめしくなったのは……手紙の所為なんじゃないか……って思うんです 」


「 手紙??

  なんで手紙でしくなるんだ? 」


、実物は有るのか? 」


「 持ってました。

  ──これです。

  むすめが持っていた手紙です 」


「 可愛い封筒だね 」


なんだ?

  封筒の中に毛髪でもはいってるのか? 」


 しゅんれいは封筒をけると中から1枚の便箋を取り出した。

 折り曲げられている便箋を広げると────。


なにも書かれてない?

  手紙なのに? 」


「 そうなんです。

  なにも書かれてないんです。

  なのにむすめは手紙を怖がっているんです…… 」


「 ふぅん?

  なにも書かれてない手紙が怖いねぇ。

  妙だな 」


「 差出人の名前は書かれてないみたいだな。

  “ もりみなみち様へ ” って書かれてるな。

 この “ もりみなみち ” ってのが、さんのむすめさん? 」


「 はい……。

  むすめ宛にているのに便箋が真っ白なんてしいと思って…… 」


「 シュンシュン、なにか感じたりしないか? 」


「 ふぅん……。

  コイツは面白い。

  この便箋に書かれている文章は、むすめにしか読めないようになってるんだ 」


「 シュンシュン、そんな事が出来るのか? 」


「 陰陽術にも似たような術はある。

  僕の呪術で読めるようにしてやるよ。

  少し待ってろ 」


 しゅんれいは御札を取り出すと短い呪文を唱える。

 御札はオレンジ色の炎を出し、便箋を焼いた。

 便箋は燃え出しはしたが、灰にはならず文字が浮かび上がってた。


「 ほら、これで読めるぞ 」


「 うわっ、凄いなシュンシュン!

  これが便箋に書かれてる──なんか読みにくい字だな… 」


「 マオさん、これは丸文字と言って、女子がラブレターを書くときく使われていた字でした。

  見慣れない人には読みにくにくいかも知れませんね 」


、読めるか? 」


「 私も丸文字は苦手で…… 」


「 折角、読めるようにしたっての誰も読めないのかよ。

  仕方無いな、読める筆跡に変えてやるよ 」


「 そんな事まで出来るのか?

  陰陽術って凄いな、シュンシュン! 」


「 フフン!

  僕だから出来るんだぞ!

  ちゃんと尊敬しろよ 」


「 してるよ。

  あっ、づるさん,げんさんが書くような達筆な字は駄目だからな!

  読めないから! 」

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