私は復讐の第一歩をはじめることにした。しかし彼は本当に私の…。
「おいどうしてここに来たんだミランダ」
「あなたがとりあげたお父様の財産、返してもらいに来ました」
彼は父の弟であり、商会をいま牛耳っている存在。
私はおじさま、あなたが不正を行っていた証拠は私は持っていますわとにっこりと笑っていったのです。
父もかなりあくどい人でした。でもそのあくどさに気が付かない間抜けな私がなぜこれを知ったかのかというと。
唯一持っていた兄の遺品から日記を見つけ、この事実を見つけ出していたのです。
でも今更こんなことを蒸し返してもと思っていたのと父がいろいろあくどいことをしていた犠牲にこのおじもなっていたのです。
でも私は力が必要でした。
「おい、この日記とやらが証拠か? ばかばかしい」
出ていけ! というおじに向かって私はにっこりと笑いかけました。
兄の日記だけでは証拠になりません。
でも私は唯一連絡をとっていた従弟のルーレに話して、この事実を突きつけたところ精神が弱い彼のほうがぺらぺらと父の悪事を話してくれたのです。
「ルーレの証言をもとに警吏に訴えてもいいのですわおじさま」
「あいつ…」
「どうされます?」
私は権限の半分を戻していただき、私を役員の一人にするならこの事実を黙っていると答えたのです。
おじは沈黙の末これを了承したのです。
しかしルーレって私に気があるようでした。
あの当時それがわかっていたので泣き落としをしたのですが…。
私も性格が悪くなったものでした。
私は商会の権限の一部を取り戻し、ここからどうしたらいいのか考えました。
私は商人の娘としては教育を受けていましたがまだ19歳にしかすぎず…。
商人の家に嫁ぐだけの知識しかなかったのです。
「金貸しか…」
確かにこれは一番手っ取り早い。
父はかなりあくどい利子で金貸しもしておりその当時の名簿もありました。
おじが引き継いだものもありましたので取り立てなども行わないといけません。
「馬鹿にされるのがおちだな」
小娘が言っても無理だと私はわかってはいました。
でも権力を手に入れるにはお金がいるのです。
私はこれでは足りないと帳簿を見て考えます。
「お前みたいな小娘がやっていけるものか!」
とおじが言っていましたが、でも半分以上事実でした。
「…さてどうするか」
私は父がしていたことをひきつぐつもりはありません。
しかし利子が法外すぎたのでそれを是正されており、父が死んだことで返すことを渋る人間も多いようです。
「この手で行くか…」
私は商会で与えられた私の部屋で思いついたことを試すことにしたのです。
復讐のこれは第一歩でした。
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