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脱出

ストックが尽きました。これまでの様に毎日投稿できるか分かりません

「っ!」


 ゾンビの手から逃れるように俺は後方に下がる。院長の部屋という事もあってかそれなりに広いが入ってきたゾンビは8体ほど。蹴りとその副次効果で3体を怯ませたが残りの5体が一斉に襲いかかって来る。この異世界でもあっているかは分からないがゾンビというのは脳のリミッターが外れているため人間より強大な力を有し頭部を損傷させないと活動を停止しない上に噛まれればゾンビとなってしまう。作品によっては血や体液が体内に入る事でゾンビになるケースもあるがそこまでなのかは分からない。だが、確実なのはゾンビ相手に素手で挑むのは無謀という事だ。


「しぃ!」


 とは言え今手元にあるのは人体強化で得られた己の肉体のみ。俺は一番近いゾンビに渾身の右ストレートをくらわす。頭部に命中したそれは鼻をへし折り顔面を凹ませてゾンビをその場に崩れさせたが残りの4体が隙アリとばかりに襲いかかって来る。しかも左右からほぼ同時に後方に逃げようにも攻撃を繰り出したばかりで上手く逃げ切れない。

 そう思っていると俺の右にいた1体のゾンビの頭部を何かが貫いた。子供の握り拳程の穴をあけたそれ、水野球体は速度を落とすことなく壁にぶつかりびちゃりと破裂した。


「気を付けてください。ゾンビに噛まれればあちら側に行ってしまいますよ」

「そこはあっているのか。正直あっていて欲しくはなかったけど、ね!」


 半包囲を切り抜けた俺は左にいたゾンビに回し蹴りを放つ。綺麗なフォームで足はゾンビの顔面に命中しそのまま壁まで吹き飛ばした。これで最初に倒したゾンビの巻き添えにしたやつ以外は倒したことになる。俺は今にも起き上がろうとしているそいつらの頭部を踏みつけていく。

 ゾンビの頭部は意外と柔らかく簡単に踏みつぶすことが出来院長の部屋は血だらけになったがゾンビに噛まれてあちら側に行くよりはマシだろう。


「大丈夫か?ここを脱出するぞ」

「貴方は先に行ってください。私は子供たちを」

「それなら俺も手伝おう。流石に老体に無理をさせるのは悪いからな」

「……分かりました。それではお願いします」


 マグカルドの返事を聞いた俺は笑みで返事をして扉の方に向き直ると一気に扉の外へと躍り出るのだった。


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