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未開地の異常の原因を排除!

友人に、Golem Masterは面白くねぇと言われました…………しかも、文章が時々何を言いたいのか意味不明なこともある、という心にグサッとくる致命的な一言を添えられて……凹みまくりッスよ(+_+)

 ゴーレム毘沙門天の走る速度は、ボスコ達の速度には到底及ばない遅いものだった。しかし、それでもランクCの冒険者と同程度であり、そんなゴーレム毘沙門天が二十体同時に同じ標的に向けて走る様子は、なかなか迫力があるとも言えた。


 ブラックゲッコーが自身の間合いへと入ろうと近付いて来るゴーレム毘沙門天に気付くと、口を閉じて火炎放射を止めた。そして、まるで鬱陶しい蝿でも払うかのように太い尻尾を振るい、近付くな、という意味を言外に示した。

 普通の人間ならば、今のブラックゲッコーの行動一つで躊躇するものだろう。だがしかし、感情を持たないゴーレムには関係ない。


 一切の躊躇なくゴーレム毘沙門天は武器の届く間合いに入り、それぞれに持つ武器を振り上げた。


 間違いなく攻撃が入ったと思われた瞬間、ブラックゲッコーを囲むゴーレム毘沙門天の目の前に鉄製の壁が出現し、その攻撃を防いだ。

 クーパーに向け巨大な鉄製の杭を放っていたスノーゲッコーが庇った結果なのだが、エイトからしたら不愉快極まりないものだ。その為、苦虫を噛み締めたような表情を浮かべて舌打ちをする。余程腹立たしいのだろう。


「クソッ………ダイオライトゲッコーは庇わなかったのに、何故ブラックゲッコーは庇ったんだ!?」


 苛ついた声で一人呟くエイトは、スノーゲッコーを忌々しそうに睨み付けた。


 そんなエイトとは裏腹に、感情を持たないゴーレム毘沙門天は、ブラックゲッコーを囲む高さ1mを超える壁を飛び越えもう一度攻撃を試みる。

 今度の攻撃は、先程のように高威力を狙って武器を振り上げたものではなく、速度重視の突きだ。そして、そんな攻撃を完全に通す為、クーパーが然り気無く矢を放ちスノーゲッコーの再度の邪魔が入る事のないよう注意を引き付けた。

 その結果、ゴーレム毘沙門天の攻撃は確かにブラックゲッコーの巨大な体躯へと加える事に成功した。しかし、その攻撃の効果は軽微であり、とてもブラックゲッコーを倒すまではいかなかったのだが、ブラックゲッコーの注意を引くのには成功していた。

 その証拠に、水中に身を沈めてブラックゲッコーの火炎放射を凌いでいた四人が、勢い良く水中から飛び出している。


「今だ! 先にブラックゲッコーを叩くぞ!!」


「「「おう!」」」


 ボスコは水から出るなりガルシア、双子へと指示を飛ばした。そして、地面に着地すると瞬時にブラックゲッコーへと駆け出す。


 バッとスノーゲッコーの作った鉄製の壁を飛び越え、更にはブラックゲッコーを囲むゴーレム毘沙門天をも飛び越えた面々は、素早く攻撃を加える。しかし、その攻撃ではブラックゲッコーを仕止めるまではいかない。

 ならば更なる一太刀を、そう考えたボスコ達が再度武器を振り上げるのだが、クーパーの矢を体に受けながらブラックゲッコーを守るべく、スノーゲッコーが鉄製の杭をボスコ達に向けて放った。

 己の体に走る痛みも無視して仲間も守ろうとするのは、それだけスノーゲッコーとブラックゲッコーの間に強い絆があるからなのか………。


 ともあれ、放たれた鉄製の杭に抗うべく、ボスコ達は一瞬だけブラックゲッコーから視線を外すのだが、避けるための回避行動などせずにそのままブラックゲッコーへと攻撃を放った。

 その理由は、ゴーレム毘沙門天の攻撃からブラックゲッコーを守る為にスノーゲッコーが作った壁のように、ボスコ達を守る分厚い鉄製の壁が出現していたからだ。

 勿論、その鉄製の壁を錬成したのはエイトだ。


「ギョワァァァアアアア!!!!」


 不敵な笑みを浮かべたエイトに、ブラックゲッコーの断末魔が耳に入った。


「同じ土属性として、負けてられないんだよ」


 スノーゲッコーのお株を奪うかのような連携をしたエイトは、小さく呟いた。先程やられた横やりが、エイトとしてはかなり悔しかったようで、だからこそのこの言葉なのだろう。


 そんなエイトへと、ボスコ達が軽く視線を向けて援護の礼を言外に告げると、残ったスノーゲッコーへ視線を移した。

 しかし、ボスコ達の視線の先に居るスノーゲッコーは、両目を集中して狙われたらしく、既に視力を失っているようだ。


「おーい、トドメは任せたよぉ!」


 少々離れた位置から、ゲッコー種という強大な魔物を相手に戦っているのが不思議に思えるほど間の抜けたクーパーの声が響き渡る。

 ボスコは、その声に了承の意味を示して剣を掲げると、無数の矢で針鼠状態になっているスノーゲッコーを簡単に仕止めた。

 すると、それを合図にスノーゲッコーが錬成していた鉄製の壁や杭が魔素に戻り消えていく。

 魔素に変換される際の光はとても美しく、戦闘を終えたばかりの状況であっても少しだけこの幻想的な光景に心を奪われ見とれてしまう面々。

 そんな状況で更に光を増やそうと考えたエイトは、ゴーレム毘沙門天を魔素へと変換させた。それによって更に光が周囲一帯に輝き、より一層の感動を見る者に与える。


「……美しい」


 エヴァの素直な感想に、エイトは頷いて同意を示した。

 やはり騎士とは言え、女性は美しい物……つまり、宝石や花、風景と言った物には心を動かされるものなのだろう。それは地球に住む人間と、エルドラルドに住む人間に差異はないらしい。


 暫し幻想的な光景に心を奪われ見とれてしまっていたエヴァは、ハッとしたように突然表情を真剣なものへと変え、エイトに視線を向けた。


「ん? えっと………何? 俺、何かした?」


 無言で見詰められる状況に戸惑うエイトが、額に冷や汗を流しながら困ったように問う。

 しかし、問われた張本人は無言でジト目を向け続けるだけだった。


 エイトとしては不可解な雰囲気に困惑する中、そんな雰囲気を打破する声が掛かった。


「ハハハッ、エイトがオレの指示を無視して攻撃に参加した事を怒っているんだろう」


 いつの間にやらエイトとエヴァの近くまで来ていたボスコから、エヴァが無言の圧力を加える理由を説明され、苦笑しつつ納得するエイト。

 エイトからしたら致し方ない事象だったのだ。それはエヴァも理解しているようだが、しかしそれでも一番強い者の命令を無視したのは騎士団に所属するエヴァとしては簡単に許容出来ないらしい。そこは序列に拘る自衛隊のようであり、ある種納得出来る事だった。

 何故なら、簡単に命令無視するような輩が騎士団に居るようでは命令系統が粗雑になり、結果として騎士団が機能しなくなってしまうからに他ならない。それ故、エヴァはエイトにジト目を向け続けているのだ。

 

「あ~………なんと言いますか……すいません?」


「何故、疑問系なのですか?」


「………すいませんでした」


「本気で仰ってますか?」


「ハイ、ココロノソコカラ」


「………分かりました。ですが、もう命令無視は駄目ですよ」


「…………………」


 最初の内は苦笑出来るだけの余裕は有ったエイトだったが、年下の女の子に注意される事態に少しずつ心が削られたらしく、最後には無言で五体投地している。

 外見は明らかにエイトが年下であるが、中身は大人なのだ。流石に年下の女の子からのマジな説教は堪えたらしい。


 そんな二人のやり取りを眺めながら微笑んでいたボスコ達だったが、小さな呻き声が耳に入ると真剣な表情に変えて呻き声わ上げている張本人の二人に視線を向けた。

 その呻き声を上げているのは、地面に倒れ伏している死のアウルのリーダーであるミッチ、そしてミッチの妹であるミレーだ。


 先程までの朗らかなやり取りとは別の剣呑な雰囲気を発するエイトが、地面に倒れている二人に近付いて口を開いた。


「良く生きていたな……。嫌味じゃなく、素直に驚いたよ」


 スノーゲッコーの放つ無数の鉄製の杭と、ブラックゲッコーが放つ火炎放射の嵐の中で生き残ったのには素直に感心出来る。

 とは言え、本人達はただ地面に倒れているだけだったのだが…………。


 ともあれ、痛みに苦しむ二人から視線を外したエイトは、ボスコ達に視線を移した。


「この二人はどうするの? このままにして帰るのも有りだと思うけど、コイツらが標的にして殺した人達の特定とかしなきゃならないなら、生かしておいた方が良いんじゃない?」


「ん? ………確かにそうだな」


「そうだね。騎士団としては被害の確認なども仕事の内だから、エイトの言う事も一理あると思うよ。

 まぁ、聞き出した後には処刑されるだろうけど……あるいは、炭鉱送りだろうね」


 ミッチとミレーの二人は、エイトとガルシア、そしてクーパーとの三人の会話を痛みにもがきながらも確かに耳にしていた。

 彼女達にとっては、受け入れ難く絶望でしかない事実だろう。しかし、それが彼女達が行ってきた結果なのだから自業自得でしかない。

 

 それは兎も角として、エイトの提案はもっともなものだった為、騎士団員である三人も同意を示した。その為、死のアウルの生き残りであるミッチとミレーの傷を、反抗された時に対処出来るだけの強さを持つエイトとエヴァ以外の面々が治療し始めた。


 狂気と呼ばれる熊の魔物にヤられたのだろうと判断出来る傷は酷いものであったが、ボスコ達が持ってきていた回復薬………世間一般にポーションと呼ばれる外傷の為の治療薬は、非常に高い効能があるものだった。それ故、狂気の鋭い爪や牙によって切り裂かれた傷も、あっという間に消えてしまった。


 エイトは、ポーションの効果を初めてその目にした為、目を点にして驚く。しかし、驚いているのが自分だけなのを悟ると、誤魔化すように視線を空に向けた。

 そんなエイトの仕草を横目にしていたボスコ達は、脳内に疑問符を浮かべるものの、あえて尋ねる事はしなかった。


 ボスコ達にとってエイトは、少々常識に欠けた人間という認識だった為、尋ねる事はなかったのだが、エイトにとっては幸運であったのは間違いない。何故なら、どんなに貧乏な者でもエルドラルドに住む者達は、一度位なら目にした事がある光景であり、普通の事だからだ。

 もしもエイトが、今の不自然な仕草の意味をボスコ達に尋ねられていたならば、可笑しな言い訳をして強烈な違和感を持たれていただろう。そうなれば、何れエイトが"渡り人“である事はバレていたかも知れない。

 そう考えると、本当に幸運だったのだ。それと同時に、ピンチだったと言えるだろう。


 エイトは空を眺めながら、これからは表情に出てもバレないように何時も道化の仮面を被って居ようかな、などと馬鹿な事を考えつつ、アーロン伯爵の依頼を完了した事に安堵の息を吐いた。

前書きの通り、色々と友人から言われまして……この回で一旦終了とさせてください。

いつか文章力を上げたら、このGolem Masterを再開させたいなぁと………。


そんな訳で、エイトの冒険はこれからも続く! って感じでTHE ENDとさせて頂きます。

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