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「ところで、この球体切るのは簡単だけど、その後どうすんの?
切るだけじゃ多分根本解決にならないし、原因突き止めるんだとしたらルートから完全に外れて全く別の話しになるぞ。」
え?
それはさすがにダメじゃない?
ただの冒険物語にしちゃったら意味なくなるよね?
「なんで関係ないとこだけ察しがいいんだ?
もしかして、そっち系の回路は壊死してんのか?
そんなヤツが敵役なんか務まらんだろうに。」
またもやブツブツと勇者さま。
もう気にしない事にした。
「いや、気にして?」
そう答える勇者さまにふと疑問が湧く。
「ところで、勇者さま、私いつも言葉にしていないのに勇者さまには私が何を考えているか分かるような返事をされてるみたいですか?」
「ああ、そりゃ勿論相手がコーラルだからだよ。
だって、コーラルの事あぃ」
「勇者、王として根本解決を求める。」
「魔王、、、。
たまには邪魔しないでもらえるとありがたいんだけど?」
「それはできない相談だ。
勿論感謝しているのも本心だぞ。
そしていつも邪魔をしているのは、お前だ。」
「いや、そんな事はないぞ。
って、今はそんな話しをしている場合じゃないな。
こっちも最重要だが、球体の方が更に重要度は高い。」
「勇者よ、そういう事だ。
その割り切り、さすが救国の、とでも言おうか。
感謝する。」
「いや、問題ない。
その話しは落ち着いたらじっくり話し合おう。
たとえ、剣を交える事になろうとも。
んで、コーラル、今後の展開どうしたい?」
ガラリと口調を変えて私に何かを問うている勇者さま。
「どうしたい、ってサラッと大事な決断を私に丸投げしようとしてます?」
若干顔が引き攣っているのを自覚しながら聞いてみた。
「ん?
ああ、いや、悪役ったってもう1人のヒロインには代わりないだろ?
なんで一応意向みたいなのを聞いておこうかと思って。
まぁ、ヒロインじゃなくたってコーラルが望む事ならなんだって叶えるけどな。」
だから深く考えずに望みを言って。
と物語に出てくるどこぞの騎士様か王子様みたいに片膝ついて私を見上げる勇者さま。
多分そこらの物語に出てくるヒーロー達よりも遥かにハイスペックだろう勇者さまにそんな事をされたらもうどうしていいか分からない。
心臓はドキドキしっぱなしだし顔だって真っ赤だと自覚してる。
突然のお姫様扱いに本当にどうしていいか分からない。
何度も言うけど、どうしていいか分からない。
そのあまりの動揺っぷりに視界の隅で魔王の顔がクリアに見え始めていたのに気づかなかった。




