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【完結】TS転生で悪役令嬢に!?~婚約破棄され辺境に嫁ぎ、ホットケーキで婚約金返済です。~【祝22万PV感謝】  作者: 近衛 愛
第5章 アカネと美味しい食卓

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【男の娘033】アカネとパンの発酵

「なるほど。やっぱり発酵の素は、なんらかの形で用意されているんですね。」


「そりゃ~そうよ。アカネちゃんが来る前も、私は毎日パンを作ってたからね。フカフカになったのはアカネちゃんが来てからだよ。発酵時間が足りなかったんだろうね。きっと。それとも酵母の量が不足してたのかね?」


「お母様。なら今日は試しに、いつもの2倍の量を作ってみませんか?いつもの分量を焼いて、追加の分量は明日焼いてみるんです。もしかしたら、単純に時間がたりなかっただけかもしれません。」


「アカネちゃんがやりたかったらやってみようか。その代り捏ねる量が倍になるけど、大丈夫かい?」


「はい、お願いします。」



 それから、二人で延々と小麦粉を捏ね捏ねして、パン生地を作って行った。2つのパン生地を作って、一つは『発酵』魔法で強制的に加速させたふっくらパン。もう一つは、魔法を使わないいつものパン。


 今日は『発酵』魔法で促進したフカフカのパンを焼く。明日はもう一つのパンを使ってやってみることにする。日本では、大体常温で発酵時間は季節にもよるが1~3時間くらいだった。お母様は大体倍に膨らむ1時間くらいで作成していたのだ。


 その日食べる分をその日に作っていれば、朝食に間に合うタイミングで発酵を切り上げる必要があるからね。もしかしたら、そのせいで発酵が最大限に行われていなかったかもしれない。温度や湿度も管理して、本来なら発酵するのだけれど、ここにはそんな温度を測れるものがなかった。


 翌日は、うん、魔法ほどではないがふっくらしている。後はこれを焼いて確認してみればよかった。


「これにさらに『発酵』の魔法をかけたらどうなるんだろう」


生地を2つに分けて、ひとつはそのまま、もう一つに『発酵』の魔法をかけてみた。さらに1.5倍くらいに膨れ上がった。


「うわ~~ちょっと膨らみ過ぎだよ。」


お母様と一緒にパンを焼き焼きして、ふんわりと仕上げる。


「さぁ、お母様試食してみましょうか。」


「もぐっ、もぐっ」


「1日置いたものは、アカネちゃんの魔法を使ったものには劣るけど、それでもいつも食べているパンより、ふわふわで美味しいわね。でも、さらに『発酵』魔法で膨らんだものは……」


「ええ、これは美味しくありませんね。発酵のさせすぎですかね?アルコール臭がするのと、中がスカスカになりすぎて、パンを食べているという感覚がありませんね。甘味もまったくといっていいほどありませんし。過発酵ですね。」


「そうね。でも、この2つの生地を少し残してあるから、これを使ってまた、試作のパン生地を作って行きましょう。」


「でも、どうしましょう?このスカスカのパン?大量にあるうえにこの分がないと、朝食の分が不足するんですよね。」


「失敗作として、出すしかないわね。誰も食べなかったら、私とアカネちゃんできちんと食べて上げよう。食べ物を粗末にするなんて、農家ならあってはいけないことだからね。」


「そうですよね。麦の一粒一粒が皆さんが汗水たらして、一生懸命仕事して、作ったあかしですもんね。調理に失敗したのは私達の責任ですから、責任もって処分しましょう。」


「そうね。でもそのままはダメだけど、別の料理に使えるかも知れないわ。」


「そうですね。では、パンをスライスしていくつか調理してみましょうか。私が思いつくのは、トーストとラスクとフレンチトースト、揚げスティックですね。」


「どれも聞いたことのない名前だね。一通り作ってみてもらえるかい?指示してもらえば、こっちでもやってみるからさ。」


「そうですね。トーストはパンを5mmの幅に切ったものをもう一度焼きます。フレンチトーストは、牛乳とたまごと砂糖を混ぜたものに、パンの5mmの幅に切ったものを浸して、それをフライパンで軽く焼き目をつける形にしたものです。砂糖がないので蜂蜜で代用しましょう。」


「ラスクは1cm台にパンを角切にしたものをフライパンで両面カリカリに焼きます。砂糖を全体にかけて、パンと絡めます。砂糖がとけて来たら、お皿によそいます。」


「揚げスティックは、パンをスティック状にカットしたものを170~180℃の油でキツネ色にあげます。揚げたものは粗熱がとれたら、砂糖、きな粉、塩などで味付けしますわ。」


「なるほどね。色々な方法があるんだね。アカネちゃん。でも、いくつかわからないのがあるね?トーストと揚げるってのは何なんだい?」


「トーストは一回焼いて出来たパンをもう一回温め直したものですよ。食パン?大きく正方形に焼いたパンをスライスして、一人分に切った食べるようなものがあるんですよ。揚げるは、油で調理する方法ですね。これはお鍋の中に油を大量に入れて、高温にしたもので短時間で熱を通す方法になります。あれっ?てことはこの世界には、揚げ物料理はないんですか?」


「う~~ん、少なくとも私は聞いたことはないよ。でも、アカネちゃんが知ってて、料理方法までわかるんだったらきっと美味しい調理方法なんだろ?」


「ええ、それはもう美味しいですよ。野菜の天ぷら、海老の天ぷら、お肉のから揚げ、ドーナツ、かき揚げ、色々と美味しいメニューはありますね。ただ、油を使っているのでカロリーが多くて、太りやすいのが唯一のデメリットですね。」


「ああそうなのかい?でも、家の人らならそこは問題ないよ。外で身体を動かすのが仕事だからね。食べた分身体を動かせば大丈夫さね。それにしてもアカネちゃん、よく料理のことを知っているね。元は男の子で今と同じくらいの年齢だったんだろ?どこでそんなに覚えたんだい?うちのマッシュはまったく料理は出来てないよ。」


「それはですね。うちは、ここと同じく大規模農家とそれを二次製品に加工して販売するのが家業だったんですよ。うちも麦を沢山作ってましたし、農業を手伝ってくれる人も沢山いましたから、収穫時期や種まきの時期なんかは人手がかかるじゃないですか?私もお手伝いで何度もしました。

お手伝いに来てくれた人のご飯の用意とか、差し入れも家のお母さんお祖母ちゃんが大量に作っていたので、私もたまにお手伝いで駆り出されてたんですよ。そんなのもありまして、農業の知識や技術も専門とはいきませんけど、そこそこあります。お手伝いしたことある料理なら、うろ覚えながら、ちょっとした料理ができるという感じですね。」


「そうなんだね。うちのとこは、男は外で働いて、女は家を守るって完全に分かれているからね。家事は男共は一切やらないさね。」


「やっぱりものを覚えるとか、技術を身に着けるって、生まれてきた環境によるところが多いと思うんですよ。それが当たり前の世界や家庭なら、口を挟まずにそれを受け入れると思うんです。」

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