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だがそう落ち込んでも居られない。現在、藤袴も散らされ、神格も思うように扱えない。故に今、この近辺の結界は大分脆くなっている。今まで全力で気を使って構築していたものが取り払われた為に、きっと今まで以上に妖達が霊格を求めて暴走するだろう。それに彼女は存在するだけでも上質な香りを放つ。もし傷でも負ったら、ただでは済まない。確実に餌食になる。
こうしてはいられなかった。半ば無理矢理人に擬態し、庭に出る。荒らされた藤袴の花と葉、茎をそれぞれ別々に分け、笊の上に広げる。一度汚染されたとはいえ、私の敷地内、天日干しをしたらきっと甘い香りを放つ。そしたら良い厄除けになるはずだ。今日はこの香りを浴びて、身を清めよう。
妖としての力が強くなっているが、この際、我儘は言ってられない。また指の腹を傷付けて、とろりと血を吐かせる。前回と同じように、いや、前より間隔を狭くして血を垂らしていく。 そうして撒き終わると、くったりとその場に膝を着いた。まずい。変化が.......。
「..............」
幸い、翼を出すことは無かった。ただ一度切り落とした髪がまた伸び始めた。無理が祟ったせいか以前よりも長く、腰まで。
また戻ったら香りを溜めよう。肺一杯に。そうしたら英気を養おう。
一応、出て来た植物、六道、天狗道、全て根拠と言うか理由があります。
ご本人様にとって、かなり遺憾な発言になってしまいますが、天狗姿の崇島様、とてもお美しいです。




