サリリース 私は雇われ工作員 0話 プロローグ
この作品に登場する国や勢力、人物は実在するものとはなんの関係もありません。
プロローグ
1987年、世界の人口が50億人を突破する中、世界中で脳科学やウイルス研究の技術が発達し、全人類が医学の進歩に期待を寄せていた。
そんな中、同年の12月に当時中距離核戦力全廃条約が行われていたワシントンD.C.で悲劇的な事件が起きる。
会場にいた書記長以外のソビエト連邦関係者が突如一斉に変死したのである。しかも目撃者によると、その屍体は瞬く間に膨張し、3m程の肉塊に変貌したという。会場内は一時騒然となり、事態の収拾までに10日もかかった。
世間がソ連に対するアメリカの陰謀であると噂される中、アメリカ大統領はソビエト連邦の生物兵器によるテロであると国民に発表し、国内で反政府派と反共産派が対立するようになっていった。
そして軍縮会議が行われていたワシントンD.C.は街全体がバリケードで封鎖され、会場にいた人間は全て一時隔離された。
その後冷戦が終わり対立も終結、何事もなかったのように月日は流れていったが、ワシントンD.C.は負の遺産として今も隔離されたままであった。そんな中、アメリカは随時調査隊をワシントンD.C.に派遣し、発生した肉塊の調査を継続していた。その結果、肉塊は3年間で手足の長い胎児のような形に変貌しており、6m程に成長していたという…。
2009年、政府はこの物体のコードネームを〟サリリース・ベイビー〟とし、民衆がパニックになるのを防ぐためごくわずかの政治家とフリーメイソン、そして世界ランクの軍事研究員以外には公表してこなかった。国民には爆発物処理という名目で16体のうち2体を残し、それ以外を空爆する事を表明。空爆は成功しワシントンD.C.の隔離も解除され、残り2体もネバダ州の地下200mの研究所に隔離された。いつしか〟サリリース・ベイビー〟はテロ事件をミステリー番組が盛り上げた、単なるでっち上げという意見が世に広まりつつあった。
2019年、ロシアの研究員ラザール博士がポドカメンヤナ・ツングースカ川上流の、ツングースカ大爆発跡で驚くべき発見をした。大気圏で爆発したとされていた物体が地下400m地点で発見されたのだ。さらにその物体は黒く風化していたものの1987年の事件で発生した物体〟サリリース・ベイビー〟と酷似していたのである。
当時、ロシア連邦はアメリカ合衆国との軍事対立が再び激化していた。そこでロシアの軍最高司令官はこの物体を上手く軍事利用できないかと模索、ツングースカにその個体を囲んで巨大な軍用施設が設けられた…。
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この小説は、イラストを描く際に作った世界観を描いたものです。
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