2.
「玲、僕の兄を貶さないでくれるかな?」
え?
貶しているのはどう考えてもお前の方だろう…
「貶してないよ。遊んでいるだけだよ」
…そ、そうか
それより前の記憶を見て思ったが私としての記憶を取り戻す前、何をしているんだ
こうやって頭を打っている原因が兄との喧嘩って…バカじゃないのか
「仕方ないじゃん。僕の本取り上げるんだもん」
だからって氷魔法で刺そうとしなくてもいいんじゃないか?
「そう言うけど、兄さんそれ避けて僕のこと思いっきり蹴ったからね。それで頭打ったんだから」
まぁ、そうだが…
それでも殺そうとしなくてもいいだろう?
「…死ななかったから結果オーライっていうことで」
当たってないしな
「ホントだよ。この体力バカ兄」
というか先から言葉に出して私と話しているが大丈夫か?
「兄さんは眠ってるよ」
いや、其処の兄じゃなくてな扉の横に1人居るぞ
「は?扉?」
シアトルは扉の方をゆっくりと見る
「…おはようございます」
向いた先にいた男は無表情のままゆっくりと礼をとる
「なんだ、影か…びっくりした」
「申し訳御座いません。しかしよくお気づきに」
「僕じゃない。玲が教えてくれたんだ」
「玲、様ですか…お話出来ますでしょうか?」
え?
この人気味悪がらないんだな
…身体を貸してくれ、シアトル
「別に構わないけど」
ありがとう
「…初めまして。私の名は白鳥 玲だ。君の名は?」
「……」
「?…影というのは名前ではないのだろう?」
玲、影は主と認めた者だけに名前を教えるんだよ!
無理に聞いたらダメ!
「そ、そうなのか…すまないな。」
「い、いえ。私のことはお気になさらず」
玲、君は僕の記憶全て視たんじゃ無いの?
僕は君の記憶全て見てると思うんだけど
「見てると思うんだが…一部、一部が抜けているのかもしれないな。まぁ、どうでもいいだろう」
どうして?
「この身体はシアトルのだ。私が表に出て身体を使うことはもう無いだろう」
え?
僕は交代しながら生活していくつもりだったんだけど
僕、運動苦手だから僕の代わりに身体を鍛えて欲しいし
君、影の存在に気づくんだから其なりに強かったんでしょ?
記憶見たらなんか小さい頃に大人殴って気絶させてたし
「あれは、彼奴が私を拐おうとしたんだ」
其れは分かるけど…腹を一撃でとか普通に無理だから
それで僕の事守ってくれないの?
「守るのか?其れならお前に危険が迫ったときなどに私は表に出よう」
本当?
これからよろしくね、玲
「ああ、よろしく」
「話は纏まりましたか?玲様これからは私がお守りいたします。よろしくお願いします」
「よろしく」
君は自分で身を守ってしまいそうだけどね




