絶望した!
「そういえば、南雲は何の種族にしたんだ?」
ふと気になったので聞いた。
「私は猫人族だよ。」
よく見ると、帽子の脇の方から猫耳が飛び出ている。
「なんだ、ベータ版と変えて無いんだな。」
「まぁね。使い勝手も良かったし。……そう言う李音はどういうやつなのさ?」
「『マミー』ってなってたぞ。」
「うわちゃー……マジで?(゜Δ゜;」
「ん?なんか問題でもあるのか?」
「問題なんてレベルじゃないよ( ̄□ ̄|||)説明、必要?」
「……頼む。」
重いため息をついてから語り出す南雲。
「まず、マミーってのが包帯人間……いわゆる『ミイラ』だってのは解るよね?(-_-;)」
「ああ。」
「ミイラってのは、簡単に言うと、死んだ人間を生き返らせるための媒体な訳。」
「だから、初期装備が包帯とかなんだよな。」
今も身体には包帯が服代わりに巻きついている。
「うん。それで…このゲームのミイラってのは、基本的には肉体から血液が抜けた“抜血肉”ってので出来てるんだよ。だから、運動能力が極端に低いんだ。要するに、スピードが低い。」
「ん?それだけか?なら大丈夫じゃ……」
「レベルアップ時の能力値の伸びが序盤だけ滅茶苦茶低いとか、
火のスキル食らったら即死とか、
光属性にも弱いし、
『凶刃』持ちの種族だったし……。
………とにかく不遇な種族らしい」
「―――――もしかして、俺ってピンチ?」
「VRMMOは 基本的にアバターの作り直しが出来ないからね┐(-Δ-;)┌」そう言うと肩をすぼめて見せる南雲。
「始めて数秒後なのになんだよこの凄い絶望感……。」
「まぁ精進したまえよ(´А`)/ 序盤ってことは後半から強くなるってことだろうから( ̄▽ ̄;)」
そんな風に励ましてくれる南雲。
「そう、だよな。まぁ、強くなるまで頑張る事にするわ。」
俺はなんとか立ち直る事に成功した。
――コイツはいつでも俺の事を支えてくれる(これでふざけた言動がなければ一番いいんだけど)。ありがたいよな。
「それでこそ李音だよ♪さて、僕も付いていくかい?」
有り難くはあるが俺はそれを遠慮する事にした。
『凶刃』持ちのプレイヤーと一緒に居ても、南雲の評判が悪くなるばかりだと思ったから。
そんな感じでやんわりと遠慮したら何故か「ふん、そうかい。なら、李音なんて適当な所で野垂れ死んじゃえばいいんだ」とかなんとか言っていたけど。
………俺、何か南雲を怒らせるようなことしたかな?
南雲のキャラが安定しない(泣)




