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異世界からの来訪者  作者: テラバイト
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告げられた真実

「それにしても私に魔法を抑えろとか言ってたのにカイは加減しなかったのかしら?」

「うっ、それは...」


 ニアに痛いところを突かれ二の句を告げなくなってしまった。

 あれでも、全力の内三割程度に抑えたつもりだったのだが...。結果的にやりすぎてしまったら元も子もない。

 そして今は、試験が一通り終わり空も夕焼け色に染まってきた頃で城下町を歩いて本日泊まる宿を目指してニアと共に歩いている所だった。

 あの後、俺は壁を破壊してしまった事でその破壊音を聞きつけた学園の学生や教職員が集まって来てしまい、事情をこの場の試験監督に聞き出したところ俺がこの騒ぎの原因であることで分かると、一様に愕きの色を示していた。少し敵意を孕んだ視線も受けた気もするが、何か癪に障ることでもあったのだろうか。

 その後は筆記の試験も順調にこなしていき、その日で試験は何事もなくとは言えないが終了した。

 そのまま本日の宿を目指して足を動かしている不意に後ろから声を掛けられ振り返る。


「突然すみません、貴方に尋ねたいことがあって声を掛けさせて頂きました」

「尋ねたいこと?」


 声を掛けてきたのは若い女性だった。

 その女性の年の頃は、俺と同い年くらいだろうか。


「はい、先程貴方の試験内容を偶然目撃してしまい、同じ刀を嗜んでいるとお見受けして少し気になって見ていたのですが、貴方のあの一閃を見て私は貴方にその力の手に入れ方を尋ねたいと思ったです!」


 そう言われて、改めて目の前の彼女を見る。

 背丈は俺の肩ぐらいで、銀色の艶やかな髪をハーフアップに纏め、瞳の色は赤色。ニアにも負けず劣らぬ整った顔立ちをしている、美少女。

 身に着けた衣服は、動きやすい事を重点的に目的とした忍者のような装いをしていた。

 腰には一振の赤い鞘が収まっていた。

 俺は目の前の彼女を見て、一考していると、


「と、突然失礼しました、まだ名前を名乗っていませんでしたね、アリス・ティラと言います。どうぞよろしくお願いします」

「ああ、俺はカイ・ユフィールと言う。こっちはニア・フェルトだ。」

「ニア・フェルトよ、よろしくね」

「はい、よろしくお願いします」


 軽く自己紹介を済ませ、アリスにある質問をすることにした。


「それじゃあアリス、一つ質問をいいだろうか?」

「勿論!なんでも聞いてください!」

「では質問だ、なぜ俺にこの力の手に入れ方を尋ねたんだ?もし力が自分の物になったとして何か目的があるのか?」


 これは絶対に聞かなければならないことだ。

 俺には村の少数しか知らない秘められた力がある。それがアリスの力になるかは分からないがこの力を大っぴらに広めていくのは得策とは言えない。

 そのため、何がアリスの目的なのかは明確にしておきたい。


「それは...ですね...ここでは話せません。そこにある路地で話しましょう」

「わかった、ニアはどうする?」


 先にアリスに了承を伝え、隣のニアに問いかけた。


「私も聞いていい話なの?」

「ええ、カイさんとニアさんならば問題ないかと」

「なら、聞かせて貰おうかしら」


 そうして、近くの路地に移動した俺達三人はアリスに話を聞くため先程の続きを促した。


「では今から話す内容は他言無用でお願いします」

「ああ、約束しよう」

「ええ、わかったわ」

「助かります。それでは多少暗い話になりますが、私には成さなければならないある復讐があるのです...」

「復讐?」

「はい、今から150年前に流星と共に現れた黒悪鬼はご存知ですよね?」

「ああ、そりゃ勿論」

「では、その黒悪鬼の現在については知っていますか?」

「?黒悪鬼は過去にミトラ神の奇跡で、光の柱で黒悪鬼側の大陸と人間側の大陸に分かたれているんでしょ?その黒悪鬼の現在なんて、光の柱の先で平々凡々と過ごしてるんじゃないの?」

「いいえ、正確には大陸を分かったのではなくこの私たちの大陸に黒悪鬼の封印を施しただけなのです。そしてその封印は世界中で解かれようとしているのです」

「なっ...!」

「そ、そんな...!」


 アリスの口から語られた黒悪鬼についての話説。

 俄には信じ難いその話説は、真実ならばまた150年前の二の舞になってしまうことに他ならない。

 そして、アリスは続きを語り始めた。


「そして、その封印は私たちの過ごしてきた故郷にも一つの封印があったのです。それに気がついた時には遅く、ホリーグレイスという視察団を名乗る者達の手によって封印は解かれ、一体の黒悪鬼が現れたのです。そのまま黒悪鬼は私たちの...大事な人達を...大切な故郷を...!」

「そんな...!」


 話を聞いていたニアは悲痛そうな悲鳴をあげた。

 語るアリスは過去の自分を攻めているようにもみえた。

 アリスの握りこんだ手は、血が出そうなほど強く握り爪が手にくい込んでいた。


「私はその時故郷を離れており、帰った時には時既に遅く、近くにいた者に事情を聞きこの経緯を聞いたのです。幸いにも黒悪鬼は実力のある腕利きの人達に倒されたようですが、視察団の奴らは「ちっ、外れだったか...次は一年後だ」と言い残し姿を消してしまったそうです」

「そんなことがあったのか...」

「視察団...」

「それで私は視察団と、世界各地に封印されているであろう黒悪鬼を滅ぼすために力が必要なのです!ですから私には、私と同じ境遇を辿る人をこれ以上出さない為にも力が必要なのです!そして、故郷の皆の仇を取るためにも...!そのためにも、どうかご教授をお願いします!」


 俺はアリスの話を聞いて、視察団や自分の力について考えた。

 謎のホリーグレイスと名乗る視察団。

 この団体の目的や行動が分かりさえすれば黒悪鬼についても何か分かることがあるかもしれないな。


 そのためにもやはり力を使うしか...。

 出来れば使いたくはなかった俺の秘められた力を。


「分かった、アリスに俺の力を教えよう」

今回も読んで下さりありがとうございます!m(_ _)m

今回はとても悩みました...。アリスとの出会いももう少し先にしようかと思ったのですが、どうせ出るなら早めに出しちゃえと思い気づけば出てきてました...!

他にもあったのですが、それは胸の内に抑えておきます。

そして、次回は主人公の秘められた力について書いていきたいと思ってます!

また次回お逢い出来ることを願っております。ノシ

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