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あらすじ
エミオンとの出会いは、ゼクスが四歳、彼女が三歳のときだった。とあるパーティ会場で、つまらなそうにしていた女の子。あの子の笑った顔が見たい、と思ったゼクスは、次兄ジョカの助言に従って「ドブス!」と叫ぶ。その結果、笑顔が見られるどころか、彼女は泣き出し、嫌われてしまう。
それから十二年。初恋を見事にこじらせたゼクスは、嫌がるエミオンにつきまとい続けていた。そして彼女の縁談を阻止するため、周囲の反対を押し切り強引に婚姻を結んでしまう。ゼクスとの結婚を絶望視したエミオンは自決を試みるものの、失敗。以降、とても『夫婦』とは言えない無味乾燥な日々を送る。
白い結婚のまま二年が過ぎた。エミオンはいつのまにかゼクスに惹かれていたが、素直になれず言い出せずにいた。だが激しく喧嘩した後の夜会にて、とうとう二人は互いの想いをぶつけ合う。すれ違いの恋が実り、ようやく夫婦らしい第一歩を踏み出した。ハッピーエンドです。