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ドラゴンの卵に転生したら、目玉焼きにされてドラゴンゾンビになった  作者: 金銅才狸


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80ドラゴンブレス8


「おおう、指導者様が変身されたのじゃ」

「ま、まさか変身タイプの筋肉の持ち主だったとは」

「わしらも変身するのだ」

「いや、まて変身された指導者様に任せるのじゃ」


 筋肉達が大喜びで騒ぐ。

 変身タイプの筋肉ってなんだ?

 上腕二頭筋達って変身できるのか?

 そんな事を考えながらガジガジ白虎マフラーを齧る。

 じっくり味わいたいが、目の前にあるおかわりに逃げられるのもしゃくだ。


 カルナが身に着ける白虎装備。

 蛇が生まれつきカエルを食べるように、

 本能が叫ぶ。

 竜族にとっては、白虎はライバルであり、

 最高のご馳走だ。と。

 残りの装備も根こそぎ食べたい。


「ウギャウギャ」


 竜形態、二本足で人間のように立った。

 そして手でカルナに向かっておいでおいでをする。

 装備を寄越せとのアピールだ。


「い、嫌よ。何であんたに服を渡さないといけないのさ」


 おお、意志が通じてる。

 なかな賢いなこの子。

 

 だが、

 大きく息を吸い込みブレスを放つ。


「ミギャン」


 竜の口からレーザーが放たれた。

 カルナの横をかすめて少し離れた場所に命中爆砕した。

 人間の時とは比較にならない大爆発。

 直撃された者はいないが、爆音と風圧にぶっ飛ばされて吹き飛ぶ山賊モドキ。

 砂煙がふきあがる。

 狙えば一撃で数十人をチリにできるだろう大爆発。


「うおお。凄まじい威力じゃ」

「流石我等が指導者様」

「さぁ我等が教団に入会しないと直撃だぞ」


 筋肉共は大はしゃぎだ。

 全く俺の意図とは的外れの勧誘をおこなうが気にしない。


 俺は竜の顔でニヤリと邪悪に笑い。

 カルナに手でおいでおいでをしつつ。


「ウギャウギャ」

 

 再び白虎装備寄越せと鳴く。

 ビビッて後退るカルナ。


 このリトルドラゴンの姿になった以上、

 並の人間など相手にもならない。

 種族差を覆す為には多少のレベル差では無理だ。

 圧倒的レベル差か、優れたスキル。

 もしくは、人間が竜に対抗するには、少なくとも優れたドラゴンキラーでも無いと話にならない。

 ドラゴンキラーなんて、

 そうそうあるもんでも無いだろうし。

 野盗や山賊の類が主力のこの軍勢に、そんな物持ってる者などいないだろう?


 だから、ダマッテ大人しく竜の言う事を聞くのだ。


「ウギャ〜」


 俺の可愛らしい雄叫びに、周囲の人間はビビりまくってるのがわかる。

 

「カ、カルナの大将、ソイツに服をあげましょうよ」

「そうっすよ。ソイツ服にしか興味ない変態だから、それで助かるっすよ。俺等も筋肉の教団に入りますから、一緒に助かりましょうや」

「ウギャ」


 別に教団の勧誘はしてないが気にしない。

 俺は腕組みをしてウンウンと頷く。


「げぇ〜。言葉が通じてやがる」

「すいません。変態とか言ってすいません」


 誤り倒す者。こしをぬかすもの。逃げだす者。

 ほとんどの人間は、その場で戦意を失った。

 だが


「い、嫌よ。この白虎装備を手に入れるのにどれだけ苦労したと思っているのさ」


 カルナは抵抗する。気が強いな。

 俺はトテトテと歩いてカルナに近づく。

 動きは遅いが、カルナは足がすくんでいて、まともに動けていないので逃げ出せない。

 ので、

 大きく口を開けて、カルナごと軽く噛んだ。

 リトルドラゴンは、流石に人間一人全てが入るほどに大きな口は持っていない。なので体の一部だけに噛み付いただけだ。

 セーラ妹を殺す気も無い。

 噛み切ったりせずに、怪我をさせないように慎重に齧る。

 舌で味を見る。

 大きなワニに、人間が噛まれてるのに近い。


「キャア〜〜〜。いや、助けて〜」


 悲鳴をあげるカルナ。

 だが助けるどころか、周囲の人間はガタガタ脅えている。

 筋肉達もドン引きだ。


 カルナ本人は齧ってみると、あんまり美味しくなかった。レベル50以下だな。この味は。

 だがカルナが着ている白虎の装備は極上の味だ。


 カルナは不純物。

 美味い料理の中に、砂が入っているような不快感を感じるので、白虎の服だけ噛み切って口の中に残す。

 カルナは、吐き出した。

 

「おお服だけ食べてるぞ。あのドラゴン」

「変態だ。やっぱり凄い性癖持ったドラゴンだ」


 気にせず白虎の装備をモグモグする。

 おお。なんて本能にガツンとくる味だ。

 脳髄に痺れが走るぜ。

 夢中になって白虎装備を食べ終わり。満足。


 変幻スキルで人間の姿になり。

 唾液まみれにされて半裸のカルナへ、


「お前は不味かったが、お前の白虎装備は美味かったぞ」


 と言ってやった。

 褒めたつもりだったけど。


 竜に齧られ、恐怖を与えられた挙げ句、白虎装備を取られ、

 半裸に、更に竜のヨダレまみれにされて吐き出され、不味いと評されたカルナは。


「あんまりさ〜〜〜」


 と泣き出した。


 むう。竜が人間を褒めるなんて、滅多にないと思うのに、何故だ?

 解せぬ。







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