第5章:真実
ある日の放課後。
マリナベリーは
シャリオッドを学園の中庭に呼び出した。
「シャリオッド様
お話ししたいことがあります」
「どうしたんだい?急に呼び出して」
シャリオッドは、優しい笑顔で言った。
「あの……
最近、昔のことをよく思い出すんです」
マリナベリーは
シャリオッドの反応を窺いながら言った。
「昔のこと?」
「ええ。子供の頃、二人でよく遊んだこととか……」
マリナベリーは、嘘の思い出を語り始めた。
「二人で、おままごとをしたこと
覚えていらっしゃいますか?」
「おままごと……?」
シャリオッドは、少し首を傾げた。
「ええ。私が奥さん役で
シャリオッド様が旦那さん役でした」
マリナベリーは、さらに嘘を重ねた。
「そんなこと、したっけ?」
シャリオッドは、困惑した表情で言った。
マリナベリーは
シャリオッドの反応を見て確信した。
(シャリオッド様は、前世の和哉だわ!)
シャリオッドの困惑した表情が和哉と重なったのだ。
ちなみに、和哉とも
シャリオッドとも
おままごとはしていない。
「シャリオッド様」
マリナベリーは、シャリオッドの手を取った。
「和哉……」
彼女は、前世の名前を呼んだ。
シャリオッドは、目を見開いた。
「どうして……、その名前を?」
彼の声は、震えていた。
「みなみよ。石川みなみ」
マリナベリーは、涙ながらに言った。
シャリオッドは
マリナベリーを強く抱きしめた。
「みなみ……、本当にみなみなのか?」
彼の瞳からは
これまで見せたことのないほどの
涙が溢れ出していた。
「ええ、そうよ。和哉」
二人は、前世の記憶を共有し
奇跡の再会を喜び合った。
そして
シャリオッドが前世の記憶を思い出したのは
マリナベリーより前だったという。
マリナベリーに恋に落ちたのは
魂が覚えていたからなのかもしれないと
シャリオッドは思った。
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