第9話 二人組
「うーん・・」
「どうした?シー」
「・・おなかすいた」
「・・・」
まぁ、シーの言ってる事は頷ける 勇者一行を追尾して3日目・・ほぼ何も食ってないからな
・・俺も腹は減っている
「あ!オリス!勇者達移動してる!ボク達も行かないと見失っちゃう!」
「わかった、行こう!」
「ん?」
「どうしたの?カエデ」
「なんかみられてるよーな・・」
「・・やっぱり?」
「まぁ・・食材とか、色々なくなってきたから街へ行こう?」
「うん・・大都市[リーエン]へ」
「ふーん?リーエンに行くのか・・ボク達はどうするの?・・ってあれ?」
「まって・・ボクをおいてかないでぇー!」
「合計2000Rいただきます」
「はい」
「おつりの500Rです ありがとうございました」
「こんなもんかな?」
「よし、じゃあ重いだろうからしまう?」
「そうしましょうか」
「:水晶空間:」
ドサッ
「ありゃま・・本が落ちちゃった・・」
あれ?これどっかで・・・
[チッ チッ チッ チーン]
あの時のか!
「この本、読めないんだよなぁー」
「どれどれ?・・・あ、私読める」
「読んでっ!読んでくださいアウロ様!」
「そんなことしなくても読んであげるよ」
アウロちゃん苦笑い 引かれたっ
・・勇者である貴方に託す 我の知識 仲間の力を借りて 読めるこの本 仲間は大切
それもまた重要 勇者には読めぬよう術がかかっている 術の奥に
本当の知識が記されているであろう・・・
「・・なにこれ?」
「とりあえず、カエデここで待っててくれる?」
「はーい」
・・本には術を解くための物が書いてあった ここに全部売ってるから・・すぐ戻れるはず
「あ、一人になったよ?オリス、どうする?」
「・・ここでは人が多すぎる」
「了解 二人のほうが楽しめそうだしね」
「ただいまー」
「おかえりー」
「よし、準備は大丈夫・・」
「一回森の方へ行こう」
「わかった」
「雲の裏 影の裏 鏡の裏 元に戻せば皆表 元の姿を現せ:フィア:!」
パンッ
何かがはじけるような音・・本は・・
「うーん・・読めるけど相当難しいな・・今度でもいい?」
「いつもでもいいよ?カエデの好きなときにしよう」
「んじゃ、その時まで:水晶空間: ・・にしまっとこ」
「よし、今だ!」
ガササッ
「!?」
「:火槍:!」
早い・・!何者・・
「あつっ・・」
「:水矢:」
バシャッ
「・・?」
「コンニチハ、カエデさんアウロさん」
「何者?」
「こいつら、魔王の手下かもしれない・・カエデ気をつけて!」
「うん・・」
「はいはい、あせらないでー」
「・・ここ数日全て監視させてもらった」
「うん とりあえず自己紹介ね! ボクはシー=ロンア!シーって呼んで!」
「・・俺はオリス=ラ・リオン オリスと呼んでくれ」
そういわれましても・・フードで顔見えないです
シーがアウロの方をじー・・っと見ている そして何かに気がついたように顔をしかめる
アウロは少し驚いた顔をして、笑顔をシーに見せる
そしてシーは何事もなかったかのような顔をする
オリスは何も気がついていないようなふりをしている
「今の攻撃は何だったの?」
「んーサプライズ☆」
「・・・」
「アホ、今の火は強すぎだ」
特に害はなさそうだけど・・何なんだ?
「とりあえず、魔王まで連れて行ってくれないか?」
「カエデちゃん、耳かして」
「?」
小声でシーはこう言ってくれた
「オリスは仲間にしてくれ、って恥ずかしいから冷たく言ってるんだよー」
「ぷふっ・・!」
「シー・・お前話しただろ・・///」
「顔真っ赤だよオリスー!」
「てめ・・:雷球:」
「ミギャアアアアアア!」
「ひどい・・ひどいよオリスゥゥ・・うわぁぁん」
ないちゃった・・
「私は仲間にしてもいいと思う」
「アウロもそう思った?よし、決定だね オリス」
「何だ?」
「仲間にしてあげる!よろしくね」
「・・こちらこそ頼む」
「うわぁぁん」
まだ泣いてる・・
「特にこいつのことを・・」
にぎやかになりそうだ・・そして顔が気になるー!
というわけで、仲間が増えました!
クールで照れ屋のオリスと軽いシーです
では、次回に続く