16.学校にて
「マチ、もう水やり終わったの?」
「うん。ちょうど今終わった。冬は正面玄関と、応接室と、昇降口の花瓶の水替えだけだから。水やり当番って名前だけど、冬場は水替え当番なのよ。」
「そっか。」
昇降口にいたマチは花瓶の水替えを終わらせたとこらだった。私たちは上履きに履き替えてコートと、手袋を脱ぐと、
「あれ?掌どうしたの?」
とみっちゃんが私の手を見て言った。
「本当だ擦り剥いてる。暴れてころんだ?」
とマチが言った。
「んなわけないでしょ。仕事中にちょっとね。」
と答えると、マチは、
「最近町中でも魔物被害がでてるよね。最近帝国の退魔部隊がほぼ毎日出動してるよ。」
と言うと、みっちゃんは
「このはは無鉄砲なところがあるから心配よ。気をつけなさいよ。」
と言うと、マチも
「そうよ。冨久岡での修行も体壊したら元も子もないんだから無理しないでよね。」
と言った。私は
「わかってる。ありがとう。」
と答えた。
この幼馴染も、私が魔導師である事を知っている。幼い頃、私達3人と(私達)3人の母親の6人で山菜取りをしていたら突然魔物達が現れて私たちを襲って来たのだ。その時に私が術で魔物をやっつけたのだ。(因みに、私が魔導師になった瞬間である。)
はい!注目!ちょっとここで日本帝国にいる魔導師について説明しますね。
帝国には魔導師が(赤ちゃんから老人まで)100人弱いると言われている。魔導師になるには血が必要で、両親のどちらか、若しくは両方が魔導師であれば魔導師が生まれる可能性があるという。(あくまでも可能性。)しかも魔導師の力は個人差がある。私や父のように術だけで魔物を倒せる魔導師は少なく、殆どの魔導師は虫を殺す、猪や、熊を倒す程度の力しか持っていない。父曰く退魔部隊に所属している魔導師は自分の術を刀や槍に付与して騎士として戦っている人が多いとのこと。そしてうちみたいに個人で退魔の仕事している魔導師は珍しい。ほとんどの魔導師は帝国の退魔部隊に所属したり、術を使って猟師をしたり、害虫駆除のしごとをしている人がほとんどだという。ちなみに父は退魔部隊に所属していたが、幼い私が山菜取りで魔物を倒す程の強い力を持つ魔導師だとわかり、私を守る為に独立した。幼い子供が大きな力を持っていればその力を利用しようと私を狙う輩も出てくるからだ。だから私は自分の身を守る為に幼い頃から父と厳しい修行を行ない、魔導師としての経験を積むために一緒に仕事もしている。
因みに魔物は魔導師でなければ倒せないわけではない。退魔部隊の殆どは騎士である。騎士は剣で、魔導師は術で魔物を倒すというだけの話である。
以上、魔導師豆知識でした。
午前の授業が終わり昼休みになった。今日は12月だと言うのにポカポカと暖かいので私とみっちゃんとマチは中庭でお弁当を食べた。私はご飯を食べ終わると
「これ、マカロンっていうの。昨日仕事先でたくさんもらって美味しかったから持ってきたの。」
と言ってタッパーを開けると、2人は
「かわいー。」
と目を輝かせ、
「いただきまーす。」
と言ってパクリと食べた。2人はおいしい、おいしいと感動しながらあっという間に完食した。みっちゃんは
「このマカロンおいしかったし、高級な味がした。」
と言うと、マチは
「ありがとう。おいしくてびっくりした。」
と言った。2人はとても喜んでくれた。




