12.お茶会⑥
「さっ、食おうぜ。」
と言って馬鹿皇子は私のお皿にサンドウィッチや、マカロン、ゼリーを入れてくれた。私は
「ありがとうございます。」
と受け取ると、馬鹿皇子は
「このはは俺の事第二皇子って呼ぶだろ。俺の名前は鷹司桜華。桜華って呼んでくれないか?」
と尋ねるので、私は
「それは無理です。」
と即答した。馬鹿皇子は少し何かを考えて、
「じゃあ、命令。このは、俺の事を名前で呼んで。」
と命令をした。私は
「かしこまりました。桜華様。」
と答えると、馬鹿皇子は、ぶすっとした顔になり、
「呼び捨てにしてくれないのかい?じゃあ、2人だけのときは桜華で。これも命令。」
と言った。私は
「それはできません。第二皇子に対して2人きりだとはいえその様な不敬は許されない事です。そもそも私たちが2人きりになるなんてありえませんよ。もしそんな事をしたら桜華様の婚約者候補の方から私は恨まれてしまいます。」
と言うと、馬鹿皇子はハッとして、
「そうだな。」
と納得してくれた。つい最近、第一皇子の婚約者候補の方同士でトラブルがあり怪我人が出たと、週刊誌に載っていた。第一皇子も、第二皇子も皇女殿下も婚約者候補は十数人いると言われている。馬鹿皇子は自分の不用意な発言がどのような事に繋がるかその恐ろしさを再確認したようだ。まぁ、周りの大人が馬鹿皇子に教えてこなかったのも悪いんだけど。・・・というか教えられても馬鹿皇子が真面目に話を聞いていなかっただけかもしれないけど。まぁ、そんな事はどーでもいいとして、せっかくのご馳走様を堪能しないのは勿体無い。私は馬鹿皇子の皿にカップに入ったプリンとマカロンとキウイの乗った一口ケーキ入れて、
「考え事は脳に糖分を入れてからにした方が捗りますよ。」
と言って馬鹿皇子に渡した。馬鹿皇子は
「そうだな。俺は本当に学んでこなかったんだな。」
と言って一口ケーキをたべた。
それから私たちはおいしいものを食べながら色々な話をした。そこでわかった事を紹介すると、馬鹿皇子は、私の1つ年上の15歳。趣味は乗馬。好きな食べ物はラムの香草焼き。貴族や、お金持ちの市民が通う帝都一等中等学舎に通っているそうです。入学金だけでもウン百万円と言われています。やっぱ、住む世界が違うなー。っていうかラムの香草焼きって何?ラムは確か英語で羊だったよね。そんなハイカラな食べ物知らんし、想像もできん。ちなみに馬鹿皇子の趣味嗜好を一通り聞いた後、私の趣味嗜好を聞かれた時、馬鹿にされたくないからつい、趣味は読書、好きな食べ物は今日いただいて美味しかったからマカロンと答えた。嘘はついていませんよ。読書は好きで本はよく読むし、マカロンもとてもおいしかったから。でも、本当の趣味は昼寝(特技どこでも寝れて、すぐに眠れること。)好きな食べ物は塩鮭の皮。なんて言えませんからね。心の中でいい訳していると父と皇帝陛下がやってきた。父は
「このは、そろそろ。」
と言うと、私は
「はい。」
と返事をし、馬鹿皇子に
「今日はありがとうございました。」
とお礼を言って荷物も持った。ソファーから立ち上がろうとした時、馬鹿皇子が私の着物を掴んだ。
「冨久岡に行く前に、もう一度俺と会ってくれないか?」
と言った。私は
「それは無理です。先程も話をしましたよね。それと、既に予定がいっぱいで。ごめんなさい。」
と馬鹿皇子に謝ると、馬鹿皇子は
「悪かった。」
と頭を下げ、私の着物を離した。




