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楓の告白

「拓馬に変なこと吹き込まないで」

リリカが私と拓馬の間に両手を広げて立った。

「事実上、今日は私と拓馬の結婚式のようなものなのよ。どうして、邪魔するの?」

リリカの目は本気だった。

その目を見たとき、ちょっと胸が痛んだ。

そうだ、リリカは本気で拓馬が好きなんだ。

本気で好きな人とやっと両思いになれたのに、こんな横やりが入ったら本気で阻止したいに決まってる。


私は諦めるしかないのかな?


泣きたくなってきた。 


何でせっかく二次元にまで来れたのに、こんな結末…。


「楓…。帰るよ」

私はうつむきながら拳を握りしめて声を絞り出した。

「よろしいのですか?リンネさま」

「いいから、早く」

拓馬の顔が見れない。 

拓馬が今どんな顔をしているのか見てみたいけど、怖くて見れない。

そんなの言い訳だ。

本当は今にも泣き出しそうな私の顔を見せたくないだけだ。

勝手に恋して勝手に失恋。

よく少女漫画であるパターンだ。


こんなハッピーエンドじゃない結末じゃ現実世界にいても二次元にいても変わらない。


じゅうたんに乗り、楓のお城の方に戻る途中、私はこらえきれず涙が溢れでる。


「リンネさま」

「ごめんね、楓。せっかく拓馬のところへ連れて行ってくれたのに」

「私のことはどうでもいいです。ただ、リンネさまの悲しい顔はみたくないだけです」

急に肩を抱き締められた。

「私じゃダメですか?」

「え?」

「私なら…。オレならお前にそんなことさせない。」 


今までと全く違う口調でそんなこと言われて、一瞬涙が止まった。

何かの冗談かと思ったけど、楓の目は真剣そのもので。

私のことをまっすぐに見ていた。


「楓…」

「あ、すみません、つい…。でも、私の気持ちは本物です」


楓の気持ちはとても嬉かった。 

こんなイケメンにそんなこと言われて喜ばない女なんて世の中いる訳がない。


ああ、携帯ゲームの中でもドキドキしてしまうのに、こんなこと現実にあったら…。ドキドキが止まらない。


「リンネさまが悲しみに暮れているときにこんなこと言ってしまい、申し訳ありま…」


楓が言葉を言い終わらないうちに、またしても、あのバカ母がじゅうたんに突っ込んできた。


「リンネーーーーーー。拓馬の結婚破棄になったわよー」

声高らかに、言ってくるバカ母。


え?

結婚破棄ってどういうこと?


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