3.ルナこれは?
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
今回で3話目になります。楽しんで読んでいただければ!
では、整理整理っと。
まず、世界各国の財閥が関与し、協力はしている。
計画名のとおり、目的は月を居住地として開拓できるか、更には地球外の資源の発掘などが目的だ。
で、宇宙開拓のため、人が踏め込めない場所を【AI・T・M・P技術】で推進しているところである。
早い話が、AIが人の管理と指示に従い、必要な機械などを作成し、月面調査している。
ルナの名前の由来も、当然それに関係するわけで。
で、財源は当然人が出しているよな。
「確か、財団以外のパトロン達が月面旅行をしたいっていってたよね?」
「実はその財源を回収見積しても、マイナスが大きいのです……」
「そうか……。あとは人が居住出来ればね」
そう、沢山の人が居住出来れば、僕達財団に多額の収入が約束される。
「……実はそこにも大きな問題が……」
一呼吸おき、ルナは申し訳なさそうに小声でもにょる。
「もしかして、人が住めないとか?」
「……はい。住めない訳ではないですが……その」
……なるほどね。
「人が住むのに必要な酸素や水が月には無い。だから、月の居住に必要な環境維持に、莫大なコストだけかかると?」
僕が予想する感じ、きっとそうなんだろう。
「……はい」
はあ、ビンゴかあ。
となると、【AI・T・M・P技術】で作られた最新式の【AI・T・M・Pコンピューター】の頭脳も同じ答えをはじき出すだろうな。
というのは、実はこのルナは【AI・T・M・Pコンピューター】の頭脳と直結している、特別製アンドロイドなのである。
まあ、僕の父さんが【AI・T・M・P技術】の技術者件、主管理財団の1人だからってのが理由なんだけどね。
にしても、現実は厳しいなあ。
「が、実は1つだけ、成果があります!」
ルナは誇らしげに笑みを浮かべ、僕にそっとナニかを手渡す。
「なにこれ?」
それは、一握りの小石だった。
いや、石の形をした銀色に光輝く、透明度のある不思議な鉱石……?
兎に角、地球上では見たこともないもので、それは太陽光を浴びなくても鉱石自身で眩い光を放っていたのだ。
「月で採取できた鉱物で、お察しの通り、地球にはないものになります」
「そっか……不思議だね!」
後でじっくり調べてみよう。
僕は内心胸を躍らせながら、それをベッドのマクラ元に無造作に置く。
「あと1つ、ルシル様にお話ししたい話がございます……」
僕はうつむき、更に小声で話すルナを見て、その内容を瞬時に察した。
良くない事、つまり……。
「……母さんのことだろう?」
「はい」
「具合は? というか進捗はどうなの……?」
「転移はありません。が、ステージ2の大腸ガンだそうです」
ルナの震える声を聞き、僕は思わず窓の外を見てしまう。
そこには青い澄んだ空と、南国の澄んだエメラルドグリーンの海が広がっていた。
「……そっか、ありがとう」
「は、はい。では、失礼します……」
ルナは僕の気持ちを察したからか、軽く一礼し、しずしずと申し訳なさそうに僕の部屋から静かに出ていく。
出て行ったのを目視し終わった僕は、ベッドに静かに横たわり、静かに目を閉じ考えることにした。
これからの【ルナコロニープロジェクト】こと、そして母のことを……。
覚悟はしていた。が、そっか……。
折角慰安のため、わざわざアメリカの故郷からハワイに引っ越したのに、それはあまりにも無慈悲だよな。
フロリダからより温かいハワイに住めば、体が良くなるかもって父さんが計らってくれたのに……。
あーあ、なんだかなあ。
僕は大きなため息と共に、寝返りをうつ。
ん、なんだこれ?
その時、枕の側に転がっている銀透明な小石に気が付く。
ああ、ルナが持って来た月の成果物だっけ。
……綺麗だし、見ていると不思議と元気が出てくる気がするな……。
だからか、僕はその銀透明な小石をそのままにし、仮眠することにする。
余談だが、その日ストレスでいっぱいだったはずなのに、何故か気持ちよく快眠出来た。
だから、僕はその日以来、銀透明な小石を気に入り、毎日枕元に置くことにしたのだ。
いかがだったでしょうか?
少しでも楽しい、興味深いと感じれたのなら、ブクマ・イイネ・評価等よろしくお願いします!




